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第三十二話 魔女学校編入(エピローグ)

 私はめでたく魔術師学校から、魔女学校に編入できた。うん、孤独だ。すでに女の子グループが出来上がっていて、私はどこのグループにも入れなかった。


 今日も一人図書館で、物語を読んで空想の世界で遊ぶ私だった。良いもの。いつの日か私が書いた物語で、私みたいな少女を夢中にさせてみせるのだ。私の青春は本の中にしかないのかも知れない。


 私は本のシミになりたい。


 私もビタミンCのカプセルを食後飲み出してから体から光が出なくなった。ありがたい。


 魔女学校に登校してすぐに、ガブリエル校長から呼び出された。


「これ、邪魔だから返すわ。お母さんの時に使ってあげて」


 渡されたのは質素な棺桶だった。完全にロックオンされている。


 共和国と帝国の戦争の方はずっと休戦状態が続いている。魔女学校にはうるさいくらい、軍は、私を前線に戻せと言っているらしいが、原則、魔女は兵士の看護しかしないとガブリエル校長が突っぱねてくれている。本当に感謝している。でも、毎度呼び出されては校舎の保守をしろって言われるのは納得できない。


 授業を受けているより、校舎の保守をしている時間の方が長い。まあ、ボッチだから良いけど。最近では私は生徒ではなく営繕の人だと事務の人に思われている。たまに事務の仕事も頼まれている。なんで?


 お母さんは、あっちの世界から戻って来ない。カミラも戻って来ない。魔術師学校の方はカミラを魔女学校に編入させて、カミラの部屋は元の物置に戻したらしい。


 レイモンドは魔術師学校を円満退学をして、一般人の学校に入学をしたらしい。その方が彼には合っていると思う。将来、研究者になって教科書を訂正してほしい。


 おばあちゃんたちは冬津市で起きた、魔術師同士の戦争の監視者をやっている。けっこう派手な戦争で一般人にも被害が及んでいるが、竜巻とか落雷で処理されているとのこと。


 その戦争は◯盃戦争とか当事者の間では呼んでいるらしい。


 ソフィアちゃんは、ご当地アイドルとして、冬津市主催のイベントに、教会のチャリティー活動込みで、桐谷神父に言いくるめられてやっている。オルガンの弾き語りをしている。ほとんどが讃美歌だけど。


 リュウ君は、ソフィアちゃんの熱心なファンになっている。讃美歌に合わせてペンライトを振っているのを私はこっそり見てしまった。


 ファンとアイドルの交際は厳禁らしいので、お付き合いはソフィアちゃんがアイドル引退後になりそうだ。羨ましい。私は本のシミなのに。


 今日も私は校舎にペンキを塗っている。早く卒業したいよう。


 


 聖女様が急にいなくなったので、共和国も含めて周辺諸国が聖女様探しをしているらしい。噂では帝国が聖女様を独り占めにしていると言われているみたい。そのため帝国は孤立しているらしい。知らんけど。

完結です。ご愛読ありがとうございました。ただ今新作執筆中です。しばらくお待ち下さいますように。

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