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戦え!!爆裂機装ドレッドノートクライシスV  作者: 爆裂機装ドレッドノートクライシスV
第一話 爆誕!ドレッドノートクライシスV
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爆誕!ドレッドノートクライシスV~初陣2~

 格納庫の開いた天井部から射出されたドレッドノートクライシスは大空へと飛び立ちトーキョーへと向かう。そしてトーキョー上空に到達。そのまま自動で着陸態勢をとり作戦領域へ降り立った。

 「ドレッドノートクライシス、作戦領域に到達。作戦を開始する。」

 そう通信機に告げ、俺はレーダーを確認する。上空にギガントの反応がありもうすぐ地上に着陸するようだ。予想より少し早い!…そう思った瞬間近くのビル群から轟音、そして粉塵が舞う。徐々に晴れてきたカメラ越しの映像からギガントが姿を現した。茶色い甲殻、人型、額に大きな角を持ち緑色のギョロッとした目がこちらを覗く。

 「目標ギガントを視認、戦闘システムを起動する!」

 コックピットのパネルを操作、コックピットが怪しく赤く光る。ここまではドレッドノートに搭載されたオート運転による操縦。ここからドレッドノートは俺の分身となる。ドレッドノートの目がより赤く光った。着陸したギガントも大きく体を反らして咆哮した。臨戦態勢と言ったところか。

 「行くぞォ!ギガントォ!!」

 俺が進めと念じるとドレッドノートの後部スラスターが火を噴きものすごい勢いで前進する。敵ギガントもこちらへ向かって突進、ドガッと大きな音を立てがっちりと組み合った。衝撃で近くの建物のガラスが破裂する。

 「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」

 ギガントとの鍔迫り合い。ギガントの強大な力は感じたがドレッドノートも負けていない、互角と言ったところだろう、今は。さらに強く進め進め、押せ押せと念じる。ドレッドノートクライシスの体を流れる赤い光は一層強く輝きギガントを強く勢いよく押し飛ばす。

 「ギャオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

 大きな唸り声をあげギガントの巨体は大きく吹き飛びビルをなぎ倒しながら地地面に倒れこむ。ギガントが体勢を立て直している隙に

 「ハンドガン装着!」

と叫び、腰部右にある武器格納庫から大型ハンドガンを取り出し右腕で構える。1週間の訓練でわかったが叫んだほうが細かい動きはイメージしやすい。ハンドガンを構えると自動で照準がコックピットに表示される。ようやく立ち上がったギガントに照準を合わせ引き金を引く。

 「グオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

 命中!さらに連続で引き金を引き弾丸を撃ち込む。致命傷にはならないがダメージにはなるはずだ。防御態勢をとるギガントに対し銃を撃ちながら、

 「クライシスブレード!」

左背部のタンク横に取り付けられた剣を引き抜きながらギガントへ向かって猛然と走っていく。途中で弾の切れたハンドガンを手離し両手で剣を構える。銃弾が止み防御を解いたギガント、しかしその目の前には剣を構えたドレッドノートクライシスがいる。

 (ギガントの弱点は頭!甲殻が他部位よりも薄いといわれこの剣なら貫ける硬度!)

 俺は1週間で得た知識を反芻し両手に構えた剣を高く水平に構えろと念じる。

 「一瞬で決めてやる!ウオオオオオオ!!!!!」

 その剣の射程に入ったドレッドノートクライシスにがら空きのギガントの頭部めがけて剣を鋭く押し出せ!と念じる。

「いけぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 それに応えてドレッドノートクライシスの体中のラインがまた大きな光を放ちながら水平に構えた剣をギガントの頭部へ突き出した。

 ザシュッ!!!と大きな音がしたあとに確認した俺のコックピットからの景色は、剣が突き刺さり潰れたギガントの頭部とそこから噴き出すギガントの緑色の体液がだった。あまりに凄惨な映像に吐き出しそうになったが何とか目を背けドレッドノートクライシスに離れるよう念じる。遠目から見てもギガントはぐったりとして絶命しているのが確認できた。それを確認してようやく俺は興奮状態から脱して一息ついて無意識に叫んだ。

 「ギガントッ!!撃破ッ!!!」

 少し間があって通信機越しにオペレーターの

 「了解しました!」

という嬉しそうな声と周りのわぁぁっという歓声が聞こえてきた。その声とともに実感がわいてくる。

 「あぁ、俺ギガントを倒したんだ…トーキョーを…守ったんだ。」

 そうつぶやくと思わず涙が出てきた。長年の夢が果たせた…ギガントをこの手で倒したんだ。そう思いながら俺は無意識に絶命したギガントに目をやった。

 「ん?」

 異変に気付いた。ギガントの特徴である角が怪しく光りあふれた血液を吸い取り潰れた頭部を修復しているのが確認できた。

 「よくやった、シラヌイ君!君ならやってくれると…」

 通信機越しのイズミ長官の嬉しそうな声を遮るようにオペレーターの通信が入った。

 「敵ギガント、再生しています!」

 その声を聞いた時にはもうすでに頭部は完全に再生され緑色の眼がこちらを睨んでいた。

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