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戦え!!爆裂機装ドレッドノートクライシスV  作者: 爆裂機装ドレッドノートクライシスV
第五話 封じられたクリスタル!記憶を写す悪魔!
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封じられたクリスタル!記憶を写す悪魔!~過去~

~前回までのあらすじ~

空のギガントを撃破したドレッドノートクライシス

これまでの戦いの中でシラヌイは着実にクリスタルの力を使いこなせるようになっていくのであった。


 トーキョー北部大きな森を抜けた先に大きな慰霊碑が3つある。5年前のギガントトーキョー襲撃、その犠牲者を祀るものだ。犠牲者は50万人とも100万人とも言われ正確にはわからない。この慰霊碑には判明した犠牲者の名前が逐一彫られていく。第三慰霊碑の空白の欄も去年来たときよりも狭くなっていた。そう、今日は5年前トーキョー襲撃があった日、俺の両親の命日だ。

 「じゃあ私達2つ目だからあっち並ぶわ。あんた1つ目でしょ?」

 「おう。おれはこっちだな。」

 イスズや部隊の人たちと別れ、人ごみの中の第一慰霊碑に並ぶ列に何とか並んだ。

 「ふぅ、毎年疲れるもんだな。」

 「ははは、だが部隊は予約なしで一番早いグループに入れるんだ。少しはましだよ。」

 俺とともに第一慰霊碑の列に並んだイズミ長官が言った。今日は犠牲者追悼の日として会社や学校なんかも休みだ。トーキョー全域いやニホン全域からたくさんの遺族がやってきて大変混雑する。そのため本来ならば時間帯などを予約せねばここに来ることができない。しかし部隊の人たちは一般の人よりも先に入れるらしい。

 「部隊って実はすごいんだな…」

 「…だからね、前言ったじゃないか。地球防衛部隊は由緒正しい国連の協力も得てる凄い組織だって…」

そうイズミ長官が呟く。そういえばそうだった。ハァとため息を吐きイズミ長官はこちらとの会話を続けた。

 「そういえば、君のご両親は第一慰霊碑なんだな。」

 「はい、そうですけど…」

 「珍しいな、僕の兄なんかはお偉いさんだったからここだけど。」

 第一慰霊碑に名前を書かれた人は大体政治家や芸能人などの著名人が多かった。だが俺の両親は一般人だ。そのことで長官は俺に尋ねたのだろう。俺は応える。

 「…ここに眠ってる人のほとんどがギガントが撤退してから発見された人らしいですけど、俺の両親はギガントがトーキョー襲ってすぐに死んだのを確認されたから…被害者リストの上のほうにあったんじゃないんですか?」

 慰霊碑は大体死亡判明順らしい。だからそうなんだろうと思っていた。

 「そうか…」

 「俺はあんまり覚えてないんですけど…学校の簡易避難所にいたときに2人とも救急隊員に死亡確認されたんで結構早かったんだと思います。」

 「なるほどな…いや悪かった、つらいことを思い出させてしまったかな。いやぁ私の良くない癖だな、ははは。」

 イズミ長官は無理したように笑う。しかし俺としては別につらいことを思い出してはいないのだから謝ってもらわなくてもいいのだが。その時の記憶はいまだに曖昧だ。トーキョーにギガントが降り立った時に俺がいた場所すら全然覚えていない。何があったんだろうか。そんなことを考えていると列にスピーカー越しに声が届く。

 「まもなく慰霊碑への立ち入り開始時刻となります。」


 10分ほどして第一慰霊碑の入口ゲートに辿り着き、中に入ってすぐにある献花台に持参した花束を置く。一番最初のグループとはいえすでに花束がたくさん積まれていた。そして慰霊碑を前にしてアーチ状となりお祈りをするひと達と同じように慰霊碑に近づき手を合わせた。

 (父さん、母さん俺は元気でやってるよ…今、俺ドレッドノートクライシスっていうロボットに乗ってるんだ。絶対ギガントを倒して世界を平和にするから…安心してそれから見守っててくれよ…)

 そう念じ慰霊碑に一礼しゆっくりと出口へ向かった。

 (じゃあまた来年…)

 そう心の中で小さく呟き慰霊碑を後にする。出口ゲートから慰霊碑のエリアを出るとイズミ長官が待っていた。

 「もう済んだのか、早いな。」

 「そんなもんですよ、家に仏壇もありますし。」

 「…まぁ、無理はするなよ。君のような少年にあんなことやらせてる私が言うのもなんだがな。…もっと頼ってくれてもいいぞ、私でも部隊の誰でもいいが。最近君は少し根を詰め過ぎじゃないかと思ってな。」

 多分俺が最近ドックでクリスタルと悪戦苦闘していることを言っているのだろう。

 「ははは、ミナヅキさんにも前言われましたよ。でも大丈夫です、俺は俺の仕事をしてるだけですから。」

俺はそう言ってイズミ長官の前から立ち去る。

 「彼は強い精神力を持っているからクリスタルはそれに応え赤い光を強く増す…そのはずだ。だが」

イズミは小さく呟く。

 「人の精神は崩れやすい…特に疲れているときはなおさらな…」

 「大丈夫だといいが…」

 早朝の森に掛かった霧がシラヌイの後姿を消したころイズミはそんなことを考えながら天を見上げた。

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