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【45】 第7レースの周回展示。爽香が……

周回展示を走行中の爽香が悲鳴をあげた。


強烈な向かい風が艇の下に吹き込み、爽香の乗る6号艇が豪快にひっくり返ったのだ。


初客「えっ!? 本当に周回展示かい!? 本番じゃないの!? だって6号艇が転覆したよ!!」

常連「えっ! あっ本当だ!」


1周目第2ターンマークを回ったところで、ボートが完全に底を見せて浮かんでいる。


初客「周回展示で転覆なんてあるのかい!? あり得ないよね!?」

常連「あの6号艇は、今節デビューしたばかりの新人ですから……」


初客「あっ、そうなんだ! バカだねぇ~、レースする前から転覆しちゃうなんてさ。着替えのパンツは持ってるのかね?」

常連「持ってると思いますよ」


初客「ならいいけどさ。持ってなきゃ俺のを貸してやろうかと思ったよ」

常連「サイズが合わないと思いますけど」

初客「そうかい」


常連「6号艇の速水は、お客さんの『1-2で固かったか』って声が聞こえて、2周目だってことを忘れて1号艇に抜かれまいと無理なターンをしたんじゃないですか? 1号艇に抜かれたら『1-6』になっちゃいますからね」


初客「うまいこと言うねぇ~! ははははは!」

常連「ははははは!」

二人は顔を見合わせて大笑いした。

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