【42】 5日目、第1レースの結果
競争水面では、男子4名・女子2名の艇がゆっくりとピットから走り出していた。
爽香(昨日はフライング艇が出たから5着だったけど、実質は最下位。自分が情けなくて悔しい……!)
爽香(今日は、みんなの大外からスロットルレバーを握りしめたまま、全速でターンしてやる……!)
♪ファンファーレとともに、6艇が水面を駆け抜ける。
気温22度 晴れ 追い風2m 水温21度 波高1cm
実況「進入はインから1、2、3、4、5、6」
実況「大時計が回り、10秒前、5秒前、スタート!」
爽香は今日も6コース。スタートは横一線だ。
第1ターンマークに差し掛かる――爽香は前を行く5艇の大外を、スロットル全速で旋回した!
しかし、強烈な遠心力で艇が外へ大きく流れ、対岸の消波装置へと一直線に向かっていく!
爽香(あっ!!! 消波装置にぶつかる!!!)
爽香は慌ててスロットルレバーを放した。
ゴンッ!と嫌な音を立てて、ボートの側面がオレンジ色の消波ボードに接触する。しかし、間一髪で艇を立て直し、爽香はコースへ復帰した。
爽香(よかった……! なんとか落水せずに済んだわ……)
2分後、結果は大差の6着。
爽香(今日はもう1回走れる。次こそ絶対に頑張るんだから!)
爽香(今日後半のレースと明日のレースを無事故で完走すれば、松木教官からケブラーズボンがもらえる。『3着以内でレース用シューズ』は無理かもしれないけど、ケブラーズボンはもう貰ったも同然ね。フフフ……)




