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とある少女がネトゲをやりまくった件(くだり)  作者: 葉月 優奈
六話:とある少女が祭りに参加する件
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~~キュベリオン・スラム街~~


キュベリオン王国の街外れに位置するのが、このスラム街だ。

文字通り貧しい人が住む街、犯罪が多くキュベリオンの貴族に忌み嫌われたエリア。

ボロボロの家や、乞食たちがボクらを卑しい目で見ていた。


そんな僕は、ゴモリに言われるとおりカボチャ集めに奔走していた。

ゴモリが勝負のために用意したお菓子袋片手に、街をさまよう。

そして、その僕には相方の男がいた。


「まさか俺を指名するとは、思わなかったよ」

「そんな格好だと、乞食が襲ってきそうだな」

金ピカスーツのオランジュだ。僕はオランジュと一緒にスラム街を歩く。

一緒にいたロゼは、別行動だ。ただパーティ状態のままだが。

これは、ゴモリの新しい試みのせいだ。


「今回はロゼと僕のペア対抗戦だ。カボチャマラソン勝負ってことだな。

場所はキュベリオン限定で、時間は一時間と」

「つまり時間内で、カボチャを多く集める勝負をしているのか」

「まあ、そんなところだ。

ランキングボードに一時間ごとに集めたカボチャの数が計測される。

僕とロゼ、どちらが多いかを競う」

「ロゼもソロなのか?」

「いいや、ゲルプさんと組んでいるが」

「そっか」オランジュはスラム街を見回す。

どうやら視界に子供の姿は見当たらないようだ。


新しい試み、それは僕とロゼを競わせるものだ。

どちらがカボチャを多く集められるか。

カボチャを多く集めた方一人だけが、次のクリア画像を見られる仕組みだ。

まあ、ゴモリの申し出を断る理由はない。

どちらかが必ず見られる、そしてその画像の内容を共用すれば同じことだ。


「ただ、子供の出現場所はランダムだけど、多少は法則性があるから。

位置関係は大丈夫だろう」

「このゲーム、無駄にエリア広いよな」

「確かに、MMOならではだろうな」

僕は、リアルに作りこまれたスラム街を見ていた。

実際の町並みとほとんど変わらないリアルさが、そこにある。

物乞いする乞食なんかも、リアルでちょっと怖いが。


「でも、久しぶりにハロウィンイベントも少しは楽しめそうだ」

「競うという点では確かにな」

「言っておくが、点を取るのは得意だ」

「頼りにしているぞ、オランジュ」

「任せろっ!」オランジュは頼もしくポーズを決めた。


「それにしてもペア行動とかって、俺を指名するとは」

「なんだか、懐かしくなって。オランジュと昼間話しをしたからな」

「そうだったな、初めての時もハロウィンだったよな」

オランジュは、少し照れくさそうにしていた。

僕もその時の記憶が戻っていく。


「さて、時間だからそろそろ探すか」

「家を一軒一軒回るのか?」

「だな、それがいいやり方だろ。ロゼ・ゲルプ組は?」

「多分、学術都市をあたっているはず」

「そっか、じゃあこっちも子供を手分けして探そう」

「ああ」僕とオランジュはお菓子を握り締めてスラム街を歩いて行った。


「十分後、ここで落ち合おう」

「了解」

僕とオランジュは、こうしてスラム街で個別に別れた。



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