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とある少女がネトゲをやりまくった件(くだり)  作者: 葉月 優奈
三話:とある少女が敵地に潜入する件
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~~デモニース・デモニルク街~~


僕たちはオーガの巣から戻ってきていた。

クリスタルになった僕は、一時間経過してエリアから離脱した。

戻った先は、クエストで受けた一軒家のとなりだ。

来る前に祈りを捧げた天使像の前に、戻ってこられたのだ。

その天使像前には、ロゼが仁王立ちだ。


「備えもたまには役に立つわけね」

「そういうことだ」

僕はクエストを受けた一軒家に、ロゼと一緒に来ていた。

さっきまで泣いていたロゼと違い、不機嫌な顔になっていた。

いろいろ聞きたいことはあるけど、まずはこれを聞くことにした。


「ロートは?」

「栽培を見に行くって帰ったわよ」

「そうか、転送魔法(ワープポイント)で帰ったんだな。あとでお礼を言っておこう。

もちろん、ロゼはクリアしたよな」

「当たり前じゃない」

ロゼは堂々と胸を張っていた。

こうして話しているとロゼは、ほぼ元に戻っているようにも見える。


「にしてもあんた、かなり無茶なことをするわね」

「ああでもしなければ、無理だろうな。ドラゴン族って寝ないし、足止めもきついから」

「最深部には通常なら行くことないからね」

「ロゼ、それよりもあいつは?」

「ズイーバー」

「ズイーバー?」いきなり聞きなれない単語が出てきた。

「あいつの名前よ」

ロゼの言葉に、僕は首をかしげた。


「うーん、どこかで聞いたことがあるな」

「あたしも名前と灰色のフードしか思い出せないわ。

ただね、かなり優秀な錬金術師よ。あたしの廃人(フレンド)だから」

「錬金術師か……強化魔法とハンマー使いの魔法使い」

『錬金術師』というキャスパルがある。

強化魔法を使えるが、ハンマーが主要武器の魔法使い。

弱体魔法を得意とする妖術師とは、真反対の性質を持つ魔法使いだ。


「あっ、ズイーバーってもしかして四大廃人の一人?」

「なにそれ?」

「このサーバーで有名な四人の廃人」

「なにそれ、へんなの」

「ロゼも、入っているよ」

「当然じゃない」ロゼは堂々と胸を張った。


「そんなことより、映像を見ましょ」

ロゼはクエストをクリアして、魔映盤を手に入れていた。



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