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とある少女がネトゲをやりまくった件(くだり)  作者: 葉月 優奈
三話:とある少女が敵地に潜入する件
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036

~~バイエル公国・魔映写室~~


――ロゼとここに来るのは、三度目だ。

そして見ている映像は、明らかに過去のものだ。

それは道路だ。道路が濡れていて、小雨が振っていた。

見慣れない道路で小さな男の子がいた。

隣には真っ黒な車らしきものが見えた。


「バイバイ、また遊ぼうね」

「でも……」こっちは女の子の声だ。

「きっと会えるさ。僕たちはいつも一緒なんだ」

「うん」視界の女の子の手が大きく映る。

目でもこすっているのだろうか。


「お別れよ、真衣」これは後ろの方から聞こえた女性の声。

「うん」

それから次に見えたのは車の中だ。


「真衣……またね」

背後から男の子の声が聞こえた。

車の後部座席から、男の子が元気良く手を振っていた。


「またね、蒼一……」

それは笑顔で、元気良く手を振っていた。

それは雨の日のできごと、懸命に手を振っている男の子は蒼一と呼ばれていた――


画像を見終わった映像室は、僕とロゼしかいない。

映像が終わると、静寂がこの部屋を支配した。


「あの、ブラウ?」

「まさか……そんな」

この画像を見て、僕は単純に驚くしかなった。

蒼一、その名を聞いて僕ははっとした。


「これは僕だ」

驚いた僕は、一言そう漏らした。


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