飛行型魔獣 3
冒険者チームは休憩する為にテントに戻る事になり各自自分のペースで戻っていく。
私と藍は散らばっている魔獣の死体を回収していく。ちょっと素材として駄目な物もありそうだけど、多分後で確認すると思うからね。
「茗ちゃん集めてくれてるの?手伝う?」
「サイラスさん!多分後で確認するかな?と思って集めてるんですけど…手伝いは大丈夫です」
「そうだね。大体は確認してるけど集めて貰えれば助かるかな。」
サイラスさんは手伝おうといたみたいだけど藍や天狼族の皆が風魔法でどんどん運んでくるから苦笑いしてた。
「茗ちゃーん!飲み物貰ってきたよ!」
振り返るとマリアンヌさんがサイラスさんのも飲み物を持ってきてくれた。
「ありがとうございます。」
「どう致しまして!って言うかお礼を言いたいのはこっちなんだけど〜」
果実水をもらって飲むと体に入っていた力が抜ける…。やっぱり人数が多いと色々と気を使うから知らずに力が入ってたんだな…
「お礼ですか?特に何もしてないですよ?」
「やだ!茗ちゃんったら〜、初めの攻撃で数を一気に減らしてくれたじゃない!アレがなかったらもっと長引いてたし死傷者だって出たかもしれないのよ?…まぁさっきのエリアハイヒールでほとんど治ったみたいだけど」
「確かに凄い攻撃だったな〜。避けたのに追いかけてくるなんて相手にしたら驚愕だよね。」
「アレは先に探索で数を把握した時に全部にマーキングをしたので印を目指して向かうようにしたんです。数が多かったから心配だったけど固まってたぶん回避ができなかったんでしょうね。火魔法はあんまり得意じゃないから安心しました。」
「そうなの?冒険者なら1番使わない?」
「私最初が森の中の魔獣や獣相手だったんで、素材を綺麗に獲る為に氷と風魔法が多かったので火は森が燃えそうで使えなかったです。解体も出来なかったから使わない部位を燃やす事もしなかったし…使っても生活魔法くらいですよ。」
魔法の訓練を始めた時に一通り使えるようになったけどその後の狩りでは攻撃魔法あんまり使ってないな〜…
直ぐ物作り始めちゃったから錬金術とか付与ばっかしてたからな〜
「藍がいるから攻撃が必要なくて…支援魔法ばっかりですね…ヒルデも前衛タイプだし、出番なんてないです」
「そっか、茗ちゃんの周りは攻撃力のある人が多いんだね。でも茗ちゃんがフォローしてくれるから皆ガンガン攻められるんじゃないかな?パーティーってそんなもんだよ」
サイラスさんはそう言って頭を撫でてくれたけど…もう成人してるからちょっと恥ずかしい。
「サイラス!!茗ちゃんが困ってるわよ!しかもいい事言いました的なドヤ顔がムカつく!」
「ふふ♪ サイラスさんありがとうございます。私兄妹とかいなかったので何だかお兄さんに褒められたみたいで嬉しいです。マリアンヌさんもお姉さんみたいです。」
2人とも照れたのか目元が少し赤いみたい。
「GuuーーーーGyaaaーーーー!!」
⁉︎
冒険者チームが休憩してた所に物凄い咆哮が響き渡る!
飛行型魔獣を追い込んでいた一角が咆哮とブレスによって崩れ落下していた
「!!救助に向かいます!治療班もお願いします!」
私はCALLに呼びかけて藍達と共に急ぐ
「分かった!手の空いてる冒険者は救助の手伝いだ!」
サイラスさんも直ぐにリーダーとしての指示を飛ばし、冒険者達を集めて行動する。
天狼ちゃん達は風魔法を使い落ちてきた人を治療ポイントまで次々と運んでくる。
藍は私を運んだ後他の治療チームの人を運びに行ってる。
私は少し戦闘区域から離れた所に結界杭を何個か打ち3重結界を作り出してから地面を土魔法でならし土魔法でベットを何個も作る。その上に解体した時に出た毛皮を置き一旦浄化魔法を使って準備した。
怪我人と騎獣は次々と運ばれて来て重症者には回復魔法、少しでも動ける人は上級ポーション等で回復させてった。
私は騎獣が気になって騎獣がいる所に向かうと人よりも大きくて重い為運ばれて来るのが遅い。身体強化したりして運んでるけどこのままだと助けられないかもしれない。
取り敢えず今いる騎獣を範囲指定した回復魔法で治す。
魔法が効いたら直ぐ動けるようになったのでまだ運ばれてない人を運びに行ってもらう。私も近くにいた鹿型の騎獣に乗せて貰って落下ポイントまで急ぐ。
ここでもエリアハイヒールで半分を治し残りを回復した騎獣や騎士に運んで貰った。ここは帝国の騎士が多いみたいだった。
何かさっきからCALLに帝国の閣下から勝手な行動するなとか色々抗議されているけど全て無視してる
救助に対しての行動に言われる意味がわからない。聞き流したけど騎獣よりも騎士を助けろとか喚いてるのが聞こえて来た時は流石にムカついて抗議しようと思ったけど、そんな事にとられる時間が勿体ないと思い直しこらえた。空中戦の足が無くなって困るのはそっちなのにね!
藍が迎えに来てくれたので一旦今の負傷者を護りながら救助ポイントまで戻る。
戻りながら藍は私が怒ってるのが判るらしく尻尾で私を撫でて落ち着かせてくれた。
「ありがとう藍。ちょっと落ち着いた」
「なら良かった。戦闘中はなるべく冷静にならないと危険だからな。」
「うん、気をつける」
「まぁ、モフモフ好きの茗に騎獣を見捨てれない事は分かりきってるからな」
「…」
モフモフは正義ですからね!
救助ポイントまで戻ると治療を終えた人が飲み物を飲んだり軽食を食べたりしてる人がいて今運んで来た達を治療出来たら大丈夫みたいだ。流石治療チームも精鋭揃いだね。
休憩して話し合ってる輪から1人私達に近づいた。
「ありがとう、君が助けてくれたんだね部下達も運んで来てくれて助かった。騎獣も治療してくれて本当に有り難う。」
少し話すと騎獣部隊の一隊の隊長さんらしく、戦闘中は騎獣の治療は後回しにされるから後遺症が出てしまう騎獣も多いらしくいつもどうにかならないかと思っていたみたい。この人は騎獣が好きな良い隊長さんだね!
「隊長さんこの後はどうするんですか?」
「そうだね…ちょっと休憩した後皆のチェックをしてから戻るけど、だいぶ怯えてる騎獣もいてね…全員は戻れないかもしれないな。…そんな事言ったら閣下が激怒しそうだけどね」
最後はつぶやいたみたいだけど聞こえてしまった。あの閣下と言う人は自分は安全な何処から指示してるだけなのに
「怯えてる騎獣はどのくらいいるんですか?」
「うーん、鹿型・馬型・犬型も無理かもな…狼は大丈夫だと思う。獅子型は平気だね」
元々大人しくて騎獣として多く使われる馬型や鹿型は優しいから一度怯えたらてたら難しかもな〜。上位種と言われる能力が高い騎獣は平気みたいだね。でもそうなると半分はダメなんじゃないかな…
『茗我が一族を召喚してくれ』
『ハク?大丈夫なの?』
ハクからの念話が来た
『茗に協力するのは、フェンリル様との命だし、それがなくとも我らは茗を好意的に思っている。人間は我らを騎獣にしようと攻撃的で好きではないが、今は助ける時だと思う。』
『ハク…ありがとう』
騎獣になる子達は人とも仲良くなりやすい。けど騎獣欲しさに無理やり捉える人も多いから人間嫌いな騎獣も多くいる。お互いの強さを認めれば契約してくれる事も多いけど、軍ともなるとパートナーとして組むよりも階級によって組んでるからパートナーっていう感じではないなかもしれないな
「隊長さん、怯えてる子達は避難して貰いましょう。代わりに私が天狼を召喚しますから」
「え?召喚?天狼?」
「何人足りないですか?」
「え?ええーと…」
隊長さんは混乱しながらも数を直ぐ把握してくれた。
「そうだね多分20〜28人ぐらいだと思う。ちょっと確認してくる。」
『ハク慣れてない人を乗せても大丈夫?多分蔵が無いと乗れないよ?』
『大丈夫だ我ら一族は種族全体で能力を共有する事が出来るから茗(茗)達に教わった事は皆出来る』
『え?そうなの?凄い!それなら大丈夫そうだね。私は鞍を複製するね』
複製魔法は藍や天狼ちゃん達に蔵を作った時に何個も作るのがめんどくさくてコピー出来ないかな?と思って創造魔法で作り出した魔法で多分私しか使えない。人には知られたくない魔法かな。
ブレスレットをタブレットに戻し、空間収納のリストを出して鞍を探す。天狼族の鞍をピックアップしたら50個複製する。
空間収納の中の整理はタブレットで出来るとことに気づいてから整理がとっても楽になったょ。
騎士さん達が騎獣を確認してくれて戦線に復帰出来ないのは26体だった。
「分かりましたでは足りない人にはこちらから天狼を貸しますね!言葉も判る頭の良い種族ですが人を乗せて飛ぶのは慣れてないので皆さん気をつけてください。」
私とハクが並ぶ
「一族召喚!」「ワォーン」
私とハクの前に大きい魔法陣が光りそこから天狼ちゃん達が出てくる。周りの人が騒ついているけど気にしない。
『皆手を貸してほしいの、人を乗せるのは慣れないから大変だと思うけど皆なら直ぐに慣れると思うんだ』
『大丈夫です。長からの能力共有は出来ております。』
『ウム、皆我ら一族の能力を知らしめてやるのだ』
私は騎士の人達に向き直り
「鞍を渡しますので取りに来てください。装着は皆さんでしてください。その時にちょっとでもコミュニケーションとって仲良くなってくださいね」
「時間がないから直ぐに準備するんだ!」
隊長さんのひと声で固まってた人達も動き出し、鞍を取りに来た時に一緒になる天狼ちゃんも任せる。
皆さん鞍を取り付けながら宜しくなって挨拶したりしてる。笑
天狼ちゃん達も匂いを嗅いだあと体を擦り付けて中々友好な感じ。騎獣が好きな人はそっと頭を撫でているのを見るとちょっと嬉しくなる
「茗殿治療から騎獣まで本当に助かります。これでまだ戦かえます。」
「いいえ、同じ討伐隊のチームとして自分の出来ることをしたまでです。それに騎獣はハク…一族の長からの提案ですから。」
「天狼から?」
隊長さんはハクの前に行くと片膝をつき
「一族の長殿、我らへの協力感謝します。無事に返せるように皆に伝えておきます。」
「ヲォン!」
ハクも隊長さんに頷く
これで皆合流出来る。
さて反撃といきますか




