帝国
国境を越えてまた帝国を大きく回るように森を進んでいる。
今は森の中だから藍に2人で乗って移動中
「なんか…この森気持ち悪い」
つい言葉に出してしまう。
「確かに…魔物も多いし、嫌な感じがするね」
ヒルデが私の呟きに返してくれた。
「ちょっとおかしいから森の深くに行くのはやめよう。街によってギルドで何かあるのか情報を貰った方がいいかも」
この森は空気が淀んでるような…息苦しさがある。それに魔物の数も多い…精霊の気配も薄い…
常に探索をしてるけど今までの森に比べると3倍くらいの魔物の数と遭遇率になる。
出てくる魔物は強くないから大した事はないけど…
「フム、もう少ししたら大勢の人の気配があるから街かもしれんな…そっちに行くか?」
「うん。一旦街に向かって貰ってもいいかな。」
藍に方向を変えて貰って街に向かう事にした。
*******
森から出て少しすると街道があり人の行き来があるので藍には一旦影に入って貰って2人で身体強化して走る。
日が傾いてきた頃、何組か夜営をしているところがあったので私達もここで夜営する事にした。
テントを準備して周りの人に情報を得るために声がけをする。
「こんにちは。情報交換をしたいんですがお話いいですか?
」
ヒルデは帝国の内地から来たであろう一団に声をかけた。
商人と護衛の冒険者の一団だった
「ああいいよ。」
「私達は国境から帝国に入ってこの後港町を目指そうとしてたんですが、森の中が何だか変な感じだったので一旦情報を得ようとこの先の街を目指していました。」
「俺たちはゴザの町から来たんだ。護衛の依頼でこれから国境に向かって隣国に出る予定なんだ。」
「何か帝国内で変わった事はありますか?」
「街は特に変わった事はないが、街道で魔物に襲われる事が多くなった。だから移動の護衛は必須になってきてる。しかも通常よりも人数が多めだ。大体7〜10人くらいの護衛になる事が多い。」
「それは…多いですね。2パーティ合同の依頼になるんですか?」
「そうなる事も多いな。でもBランクからは人数が少なくても受けられるようになってるみたいだが、お金に余裕のある依頼人は人数を集めてる。
それで森の中が変な感じというのは?」
「魔物の数が多いですね。比較的森の浅い所でも遭遇したので街道にも溢れてきてるのかもしれません。
でもこのあたりはダンジョンはないですよね?スタンピードとは考えられないし…」
「出てくる魔物の種類は?」
「そこまで強くない…D・Eランクが多いですね。特にゴブリンが多かったかな?集落があるのかもしれないですが、探してはこなかったので…」
「ゴブリンだけが多いなら集落もあるかもしれないが、森の浅い所に作るなんておかしいな…
ゴザの街に着いたらギルドに調査する様に言ってもらえるか?」
「わかりました。ギルドに伝えておきますね情報感謝します」
「こっちも感謝する。これからメンバーで話し合っとくよ。」
お互い軽く手をあげて戻っていく。
「ねえヒルデ、魔物のランクって?」
「え?茗把握してないの?討伐証明部位は?」
「わかんない。」
「ぇえ〜〜…」
「そんな呆れなくても…元々冒険者登録は解体と買取のためだったし…殆ど収納して渡してたから討伐部位もわかんないんだ」
「そうなんだ…じゃあご飯の準備しながら説明するね」
「よろしくお願いします」
テントに戻り土魔法で簡易かまどを作りスープを作りながらヒルデに魔物のランクを聞くと…
魔物のランクは冒険者と同じでFが一番下で
F・E・D・C・B・A・S・SSで、スライムからランク分けされているらしく買取金額もランクから設定してある。同じ魔物でも上位種の場合はランクが上がる事もある。
「そうなんだ〜。」
「登録の時に教わらなかったの?」
「うーん…登録できる年齢の前から素材の買取をお願いしてたし、年齢が足りないから保証人になってくれた人がいてその人がお偉いさんだからちゃんと説明されてないかも?」
「そんな前から素材の買取して貰ってたの?」
「うん。お世話になった人に借りたお金を返そうと思って森で狩りをしたりしてたんだけど、藍と出会ってからは遠くまで行けるし、数も多くなって返済出来たよ。」
「確かに藍がいればあまりランクは関係ないかも…討伐依頼は受けてなかったの?」
「自分からは無いかな〜?買取に出した物の中にあると受理してくれてたかな?私は殆ど買取目的だから依頼も殆ど受けてないし、受けても運搬系のだし…昇格試験受けたから上がったけどそうじゃなかったらまだDランクだったと思うよ?」
「D…それはギルドもどうにか上げたいと思うはずね、低ランク冒険者が高ランクの魔物の解体お願いしてたら困るよね」
「うん。そーだったみたい、ちょっと昇格試験の時にあったけど問題なかったよ。」
「魔法だって凄い使えるのにもったいない。」
「私は冒険者は副業だからいいの〜」
「じゃあいいか?そういえばパーティ登録しないといけないわね」
「そっかー。じゃあゴザの街?に着いたらギルドで登録しよう〜♪」
「パーティ名考えといてね」
「え?私が考えるの?」
「もちろん。私が茗と藍の所に入ったんだからリーダーは茗だよ」
「ぇえ〜⁉︎そこは年長者に譲ります〜!」
「だーめ!じゃあ従者になるよ?」
「ぇえ〜!ヤダー!じゃあパーティ名考える〜」
夜営中なのにちょっとはしゃぎ過ぎたけど、ヒルデと更に仲良くなれた感じがして嬉しかった。




