表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/1070

第14話 蒸した肉

 

「これ...いつまで罰ゲームすればいいかニャン?」

「それ決めてなかったな!」

「どうします?ショウガさん?」

「じゃあ...アイキー見つかるまで!」

「ひ、ひどいニャン!全然見つからないニャン!」

「なら、早く見つければいいな!」

「そうだけどニャン...」


 俺たちはリビングに行く。

 ”ゴンゴンゴンゴンゴンゴン”

「なっ...なんの音だ?」

「さぁ?キッチンから聞こえてくるぜ?」

 俺たちははキッチンに行く。キッチンではキュラスシタが肉を棒で叩いていた。

「キュラスシタ?何してるの?」

「何って...蒸した肉を食べたいって言ったから味を染み込ませているんですよ?それに、柔らかくうる必要もありますし」

「そうなのか!すまんな!話しかけて!」

「いいですよ!別に!」

 ピエロが雑用をやっている。何ともシュールな光景だ。俺たちは部屋に戻る。


「キュラスシタ...毎日雑用をやらせてなんかすまないな...」

「そうか?あいつは好きでついてきてやってるんだし?いいんじゃないか?」

「そう...なのかニャン?」


 そして、俺たちは夕食の時間まで色々な遊びをした。リカが罰ゲームはなしにしようと言ったので罰ゲームはなくなった。そして、夕食を時間になる。ひよこの姿でも人間と同じ量を食べる。

「今日はネンギンを蒸してみました!」

「おぉ!ありがとうございますニャン!」

「ニャ...ニャン?何かあったんですか?」

「ば...罰ゲームですニャン!」

「そ、そうなんですか。まぁ、それでは召し上がってください!」

「「「いただきます!」」」

「いただきますニャン!」

 俺たちは夕食を食べ始める。

「夜10時くらいから最初の村に行くぞ?いいな?」

「おう!」

「は、はいニャン!」

「ネンギン蒸しても美味いな!」

「ありがとうございます!」

 俺たちは賑やか飯を食べる。

「「「ごちそうさまでした!」」」

「ごちそうさまでしたニャン!」

「そんじゃ、10時まで部屋に戻るか!」

「そうだな!」

 俺たちは部屋に戻る。

「なんか...すごい眠いニャン...」

「俺もだ...」

「お前ら寝るなよ?今日は夜が本番だからな?」

「わかってるニャン...」

 リカはベッドで横になってしまう。

「リカ?寝るなよ?」

「寝ないニャン...寝ないニャン...」

 俺はリカと同じベッドに入る。ひよこのままだから別に変なことはしない。ていうかできない。

「ホントだ...すごい眠い...」

 ショウガも俺らと同じベッドに入る。そして、そのまま意識は曖昧になる。視界はだんだん暗くなる。


 俺は目が覚めた。見覚えのないところにいる。ここはどこだ。俺は周りを見る。後ろには十字架の形に磔にさせられていたショウガとリカがいる。

「ショウガ!リカ!」

 俺は2人の方へ走る。

 ”ゴンッ”

 透明な何かに頭をぶつけた。なんでだ。俺は上を見る。俺は瓶の中に入れられていた。

「なっ...捕まってるのか?」

「起きましたかぁ〜?リューガ君?」

 暗がりからキュラスシタが出てくる。

「お前が...お前がやったのか?」

「そうですねぇ!私がやったんですねぇ!」

「出せよ!ここから!」

「嫌ですねぇ!出しませんよぉ?」

「クソ!騙したな!よくも」

「何を言ってるんですかぁ?最初から協力すると言った覚えはないんですけどぉ?」


 {私は2の世界 シャコリア の案内人、キュラスシタと申します!}

 キュラスシタはこう言った。彼は案内人であり、協力者ではない。そして、シャコリアのどこに案内するかも言ってなかった。キュラスシタは”死”への案内人であった。

 村人は俺やショウガに怯えていたのではない。キュラスシタに怯えていたのだ。

「キュラスシタ!許さん!許さねぇ!」

「囚われの身のチキンが騒いでますねぇ?あなた達の命は私が握っていることをわからないのですかぁ?」

「クソッ...」

 キュラスシタは階段を上がりこの部屋を出ていく。ここは地下にあるのだろうか。

「おい!ショウガさん!リカ!大丈夫か?おい!おい!」

 ショウガは目を覚ます。

「なっ...なんだ?これ!」

 ショウガは自分が磔にされていることに気づく。そして、俺の方を見る。

「リューガ!お前の瓶に!誰がこんなことを?」

「キュラスシタだ!キュラスシタがやったんだ!」

「あいつ...許さねぇ!」

 キュラスシタは蒸した肉に睡眠薬を仕込んでいた。そして、眠った俺たちを監禁した。

「まずは、ここをどうやって出るかだな?」

「あぁ...どうする?」

 リカも目を覚ます。

「ふぇ...すいません...眠っちゃったニャン...」

「おい!リカ!」

「なんですかニャン?って...なんですかこれ?」

 リカも自分が磔にされていることに気がつく。

「とりあえず罰ゲームを楽しんでる場合じゃねぇ!とりあえずここを出る作戦を考えるぞ!」

「は、はい!」

 俺の瓶は蓋はしまってないがジャンプをしても外に出れない。

「俺らはどうしたらいいんだ?」

「誰かー!助けてくださーい!」

 リカは激しく体を動かす。すると、ポケットから一枚の紙が落ちる。

「あぁ!最初に貰った名刺が!」

「名刺なんか今はいいだろう!」

「す、すいません!」


 名前 ラスキュシタ

 誕生日 13/1

 趣味 ツシャスガ


 俺は名刺の真実に近づく。アナグラムの答えはキュラスシタでもシャツガスでもないのかもしれない。

 ラスキュシタをローマ字にすると rasukyusita

 これを入れ替えると...















 saturikusya












 ───殺戮者

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] しり取りと食事回でほのぼのと思いきや!? キュラスシタ、お前かっ!? でも確かにウソは言ってない。 それとアナグラムの謎が解けた時、少しゾッとしました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ