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調教士の先輩と決闘してみた

 バリウスが決闘する場所として選んだのは、隣町の広場だった。


 時間も場所も決闘を申し込んだ側が勝手に決めるのはどうかと思うが、ミナ街で知り合いに見られてたら緊張するからまぁいいか。……なんて思っていたのだけど。


「レイン君、頑張れーっ!」

「お、応援してるよおおっ! はうぅ、恥ずかしいっ!」


 広場では決闘を見に来た人がズラリと並んでいて、しかも殆どが俺の顔馴染みだった。アーニャやネネも来てくれたし、レールやオーガから助けた商人のおじさんの姿まで見える。


「あれ、なんだこのアウェイ感……。ここ僕の住んでる街だよな……?」


 一方バリウスを見に来た人は、周りにあまりいなかったようだった。仲間にした魔物への扱いが酷いのが、周りに広まった結果だろう。


「クソッ! さっさと決闘を終わらせて、こいつらに僕の方が凄いと分からせてやる! 来い、セイバーユニコーン!」


 バリウスはそう言うと、ワーウルフより優秀だったという魔物を傍に寄せる。


 セイバーユニコーンというのは、頭から剣の生えた白馬型の魔物だ。高い脚力から生み出されるスピードが剣の威力に乗り、その火力はただの剣と侮れない。


「ふふふ、怖くなってきただろう? スライム程度がこのセイバーユニコーンに勝てる筈がないって思い知らせてあげるよ!」


 自慢の魔物の隣に立って気が大きくなったのか、バリウスは高笑いを始めた。


「流石は元最年少ランクC。なかなか強そうな魔物を連れてるわね……」

「こっちも特訓の成果を見せよう! 来い、スライム!」


 俺はそう言って、【強制収容】でバッグの中に入れていたスライムを呼び出した。


 現れたのは、がっしりとした体躯が特徴的な……人型の魔物。全身を魔物製の鎧に包み、頭部には鶏の頭がついている。貧乏性の俺が珍しく店で買った聖大剣を肩に置く様は、歴戦の聖騎士のようであった。


 そして一番の工夫は、エレキスネークという魔物の性質を取り込んだことだ。無茶な合成をした部位にも電気信号による命令が行き渡りやすくなっており、合成によるデメリットは帳消しされている。


「二日で準備したから急凌ぎではあるけど、なんとかスライムの柔らかさを活かした構成に出来た。さあ、決闘を始めようか」

「いや待てええええい!? 何それ!? そいつのどこがスライムなの!?」


 強くなった従魔の姿を見たバリウスは、なんかよく分からない事を叫んだ。


「どこって……全体的にスライムだろ」

「いや確かに動き方が見た目の割にぬめっとしてるけども! 見た目的にはどこからどう見ても鶏に体を乗っ取られたおっさんじゃねぇか!」


 そりゃまぁ強くなるように改造したからね? 元の見た目からかけ離れているのは、むしろそれだけ手厚く育てた証拠だろう。


「この二日でそのスライムに何があったんだよ……。こんなふざけた奴に負けられるか、行けっ! セイバーユニコーン!」


 バリウスはそう言って、自分の従魔に命令を出した。するとセイバーユニコーンがこちらに向かって駆けだし、頭から生えた剣をこちらに突き出してくる。


 だが、それを易々と受けるスライムではなかった。


「フィシャアアアアアアアッ!」


 奇妙な声を上げながら、スライムが鶏の目から光線を出す。


 合成した魔物のスキルを使うとその性能は大幅に落ちてしまうのだが、それもコカトリスの【石化】効果を雷に乗せることで解決していた。光線を受けた箇所が石化し、セイバーユニコーンのスピードが大幅に落ちる!


「レイン君の規格外さは相変わらずだね。スライムっぽい攻撃が一つもないやっ!」

「そういえば私、いつの間にか冒険者ランク越されてたんだよね……」


 その様子を見たアーニャとネネも、スライムの強さに驚いているようだった。俺の改造が気に入っていただけたようで何よりだ。


「ヒヒーン!」

 

 セイバーユニコーンは減速しても剣を振るってきたが、()()()()()()()()()と柔らかい体によって殆どの衝撃が吸収された。そして、ここからがこのスライムの強いところである。


「今だスライム……アサルトモード!」

 

 俺の叫びに応えて、スライムが激しく体を動かした。すると鎧の前面がガパリと開き、体の動きに沿って鎧が後方へと流れていく。


 そして代わりに中から飛び出したのは、体の中に隠し持っていた毒の牙だった。


「ヒヒィィィィン!」


 飛び出した毒の牙に首を攻撃され、セイバーユニコーンが気絶する。


 本来なら毒を与えてから聖大剣で攻撃させるつもりだったけど、今の毒で気絶するくらいなら無理に傷つけなくてもいいだろう。


「う、嘘だっ! こ、こんな奴に負けるなんて……」


 馬鹿にしていたスライムにやられたバリウスは、倒れたセイバーユニコーンを呆然と見ていた。


 ワーウルフの事もあるし、ちょっとこいつには色々言わないとだな。



レイン・エドワーズ

射手lv.6/剣士lv.4/調教士lv.4/魔人lv.1

【弓術】lv.267

【散弓術】lv.78

【千弓術】lv.39

【高速装填】lv.57

【自動装填】lv.22

【強制装填】lv.41

【技能装填】lv.33

【背後射撃】lv.22

【音速矢】lv.19

【中継矢】lv.6

【近接射撃】lv.25

【剣術】lv.88

【遠隔剣術】lv.23

【剣防御】lv.8

【瞬突】lv.15

【回転斬り】lv.30

【調教】lv.97

【魔物保有数向上】lv.26

【魔人化】lv.1


【緊急回避】lv.31

【投擲】lv.89

【空握】lv.51

【空腕】lv.12

【投擲許容量増加】lv.24

【索敵】lv.103

【索敵範囲拡大】lv.17

【弱点捕捉】lv.23

【砥ぎ師】v.51

【過剰砥刃】lv.35

【足払い】lv.28

【回し蹴り】lv.36

【風転撃】lv.43

【浮遊】lv.32

【単独撃破】lv.12

【並行作業】lv.43

【鷹の目】lv.26

【消耗品再利用】lv.25

【強制収容】lv.41

【愛撫】lv.72

【高速振動】lv.37

【創造】lv.42

【魔物合成】lv.34

【魔王の血脈】lv.45

【狙撃】lv.27

【頑丈】lv.18

【一極集中】lv.5

【熱耐性】lv.3

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