スライムの訓練します
ワーウルフの少女は俺が手に入れてしまったが、バリウスと決闘する日は変わらなかった。流石に、これまで育てた魔物を一対一で戦わせるというルールにはなっちゃったけど。
というわけで翌日、俺達はスライムを育てるために新たなCランクのクエストを受けた。魔王軍幹部の親衛隊だったケットシーやサキュバスだと手加減が効かずにバリウスを粉々にしてしまう可能性があったので、俺はスライムを育てることにしたのだ。
「でもレイン。あと一日半だけで、本当にスライムを育てきれるの?」
「調教士としては日が浅いから俺も不安だけどね。でも、魔物を育てるのにも色々な方法があるから諦めずに頑張るよ」
ニアの質問に、俺ははっきりそう答えた。
出来ることはとことんやり尽くさなければ、ゲーマーの名が廃るってもんだ。
「お、早速コカトリスを見つけたな。スライムに倒させなくちゃ」
俺はクエストの討伐目標になっていた魔物を見つけて、そう呟いた。
コカトリスというのは体の半分が蛇のようになった鶏で、その視線には相手を石化させる能力がある魔物だ。
スライムがまともに戦えば苦戦するだろうから、俺はコカトリスに気付かれない位置で弓を構える。そこに【強制装填】でスライムを番え、勢いよく放つ!
「よしっ、スライムがコカトリスを倒したぞ! スライムもレベルアップだ!」
「これ、スライムがコカトリスを倒したとは言わないと思う……」
流石のスフィも俺に反論したが、そこは言わないお約束だ。俺だってもう少し地道に育ててやりたいが、あと二日で強くするにはこうするしかないんだ……。
コカトリスを倒せたので、俺はスライムが貫通したコカトリスの死骸へと近づき【創造】を使った。コカトリスの翼を凝縮させ、薄い板にしていく。
「レイン、それは今何やってんの? 早くスライムのレベルを上げないと、決闘に負けちゃうんじゃない?」
「いやいや、これも決闘の準備だよ。スライムは物理攻撃に強いけど、風とかには弱いからね。スライム用の盾を作ってあげようと思って」
「魔物用に装備作る人なんて初めて見たわよ!?」
え、そうなの? 装備作ってあげないと魔物がかわいそうじゃん。
「で、【調教】レベル50かつ【創造】レベル30の条件を達成したので【魔物合成】スキルを習得。スライムにコカトリスを合成していくぞー」
「待って待って! そのスライム、どんどん私の知ってるスライムからかけ離れていってるんだけど!?」
俺がスキルを使うたびに姿形の変わっていくスライムを見てニアが叫び出したが、別におかしいことではないだろう。調教士って職業は自分の魔物を自由にカスタマイズできるのが何よりの魅力なのだ。
決闘では、お互いが出来る限りのカスタマイズを施した魔物同士の戦いが見られる筈だ。どんな凄い魔物が出てくるのかワクワクしながら、俺は先輩であるバリウスに恥じぬようスライムに魔改造を施していく。
「ほえぇ、すごい手際の良さですねぇ……。わ、私もご主人様にカスタマイズされたいな、なんて……」
するとバリウスから手に入れたワーウルフが、何故か顔を赤くしながらチラチラと俺の様子を窺ってきた。
今は時間がないから出来ないが、決闘が終われば言われずとも全ての魔物をカスタマイズしてやるつもりだ。
でもワーウルフが話しかけてくれたので、折角だからずっと気になっていた事を聞いた。
「そういえば君は、どうしてバリウスのところにいたくなかったんだ? 主人より見ず知らずの俺を選ぶなんて、それなりの理由がありそうだけど……」
「バリウス様は……いえ、バリウスの野郎は魔物に対する扱いが酷いんです。思い通りにいかないとすぐ鞭で叩くし、私がもう一匹よりも劣っているので特にひどかったんですよ」
「成る程、そういうことか。それは許せないな……」
大人しそうな性格の割に「野郎」なんて言葉が飛び出してきたのでビビったが、それくらいバリウスは嫌われていたという事なのだろう。
「仲間になった魔物にまで扱いが悪いのは、同じ調教士として見過ごせないな」
決闘には勝っても負けてもいいというつもりでいたが、ここは勝って調教士の在り方を教え込んでやらなければいけないな。
「レイン君の扱い方は、魔物からしてみればアリなのかな?」
「さあ……?」
色々な魔物の部位を得て異形と化したスライムを見ながら、スフィとニアは呟くのだった。
レイン・エドワーズ
射手lv.6/剣士lv.4/調教士lv.3/魔人lv.1
【弓術】lv.267
【散弓術】lv.78
【千弓術】lv.39
【高速装填】lv.57
【自動装填】lv.22
【強制装填】lv.41
【技能装填】lv.33
【背後射撃】lv.22
【音速矢】lv.19
【中継矢】lv.6
【近接射撃】lv.25
【剣術】lv.88
【遠隔剣術】lv.23
【剣防御】lv.8
【瞬突】lv.15
【回転斬り】lv.30
【調教】lv.89
【魔物保有数向上】lv.26
【魔人化】lv.1
【緊急回避】lv.31
【投擲】lv.89
【空握】lv.51
【空腕】lv.12
【投擲許容量増加】lv.24
【索敵】lv.103
【索敵範囲拡大】lv.17
【弱点捕捉】lv.23
【砥ぎ師】v.51
【過剰砥刃】lv.35
【足払い】lv.28
【回し蹴り】lv.36
【風転撃】lv.43
【浮遊】lv.32
【単独撃破】lv.12
【並行作業】lv.43
【鷹の目】lv.26
【消耗品再利用】lv.25
【強制収容】lv.41
【愛撫】lv.72
【高速振動】lv.37
【創造】lv.42
【魔物合成】lv.16
【魔王の血脈】lv.45
【狙撃】lv.27
【頑丈】lv.18
【一極集中】lv.5
【熱耐性】lv.3
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