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ふれあい!もふもふ(大嘘)神殿

 調教士の試練は、現れた魔物を服従させることでクリアとなる。


 本来なら床の中央にスライムが現れて、それを死ぬ直前まで痛めつけると突破できる……のだが。


「ふはははははっ、試練をなめた罰だ! この試練が今までのように突破できると思うなよっ、小僧っ!」


 神官は本日二つ目の試練を始めると、俺の敗北を確信したのか悪党のように哄笑を上げた。


 それも仕方のない事だろう。仕切りの中に現れたのはスライムなどではなく……見上げる程の全長を誇る、黒竜だったのだから。


「レイン君、大丈夫っ!? 幻覚とはいえ、あんなのに攻撃されたら精神に影響が出ちゃうんじゃ……」

「三つ目の試練って、こんなに難易度上がるものなの……?」


 黒竜の姿を目にしたスフィとニアは、震える声で俺の身を案じてくれた。確かに試練が行われている間は幻覚からの攻撃も感じるようになっているし、攻撃を受けたらまずいかもしれない……が。


「【緊急回避】っ!」


 黒竜から放たれたドラゴンブレスを【緊急回避】で避けた俺は、躊躇いもせず黒竜の方へと突っ込んでいった。


 【緊急回避】は一度使うとクールタイムが長いので、射手スキルも剣士スキルも使えない状況では黒竜を倒すのはなかなか難しい。だが、それでもこの試練を突破する手段がないわけではなかった。


「【愛撫】!」


 そう。倒せないのなら、戦わなければいいだけの話だ。


 調教士の試練は、魔物を服従させるのが達成条件。だがその手段は、戦闘に限られているわけではない――!


「おーよしよし、良い子ですねぇ」

「ゴロゴロゴロゴロ……」


 俺が黒竜の腹を撫でると、黒竜は途端に警戒を解いて気持ちよさそうな声を鳴らした。続けていると黒竜は床に寝そべり、俺に頭を擦りつけてくる。かなりなついてくれたようだ。


 こうなったのは【愛撫】のレベルの高さもあるが、【魔王の血脈】の影響も大きいだろう。黒竜は暗黒系スキルを使う魔物なので、魔王の素質が上がっている俺になつきやすくなっていたのだ。


「か、かわいいっ!」

「う。ちょっと触りたいわね……」


 俺に心を許して転がっている黒竜の姿に、スフィとニアが一瞬で心を奪われた。


 ニアは黒竜を撫でたそうに手を空中でさまよわせていたが、仕切りに手を入れると試練が中断されてしまうのでもどかしそうにしている。あれ、ちょっとニアが可愛く見えちゃったな……。


「そんなに物欲しそうな顔をしなくても、調教士になったら可愛い魔物をテイムして触らせてあげるよ」

「本当っ!?」


 ニアは一瞬目を輝かせて、それからハッと冷静になると顔を赤くしながら視線を逸らす。本当に素直じゃないなぁ。


 呆れながらも黒竜を撫で続けていると、手から黒竜の感触が消えていった。どうやら試練を突破し、黒竜の幻影体も消滅していったらしい。


「やったねレイン君! もう剣士で調教士な射手になったんだね!?」

「本当に兼業するとは思ってなかったわ……」


 放心状態の神官の横を通り抜けてスフィ達のいるところに戻ると、彼女達は笑顔で俺の就職? を喜んでくれた。

 特にスフィは俺が強くなるといつも喜んでくれるので、愛らしい笑みを浮かべている。


「レイン君の雄姿、ばっちり見てたよ! 参考にしてって言われたけど、私は兼業なんて無理だって分かった!」

「えぇ……」


 そんな元気に言われると反応しづらい。


 うーん。俺の事を信用してくれてるのは素直に嬉しいんだけど、あまり自分に自信をなくしてるようなら良くないなぁ……。

 ギルドの登録試験でも活躍してくれたし、彼女は鍛えればしっかり強くなると思うんだけど。


「なぁスフィ。さっき盗賊相手にスキルレベルを上げたばかりだけど、今日一緒にスキルの練習したりする?」

「え、良いの!?」


 俺がそう聞くと、スフィは目を見開いてから満面の笑みを浮かべた。


 やっぱり彼女は、俺の時間を削っちゃうと思って一緒に練習するのを遠慮してたのか。仲間なんだから、頼んでくれたらいつでも協力してあげたのに。

 表情を見るとスフィも強くなりたいと思っていたのが分かり、俺もやる気が出た。


「あ、あの……それって私も混ぜてもらっていい?」

「うん? そりゃ勿論だよ。ニアは修行熱心だから、誘わなくてもついてくると思ってたけど」

「熱心!? そ、そう。そんな風に思ってくれてたのね……」


 俺がちょっと驚きながら聞くと、ニアは笑みを堪えるように唇をかんだ。俺何か変な事言ったか……?


「ニアが遠慮するなんて珍しいな?」

「そりゃ……。スフィと二人きりがいいなら、断られるかと思ってたから……」


 顔を赤くしながら、ニアがゴニョゴニョと呟く。いつの間にそんなしおらしくなったんだろう?


 ともかく、二人のやる気は確認できた。今日の夜はこの三人でスキルの鍛錬をするか!



レイン・エドワーズ

射手lv.5/剣士lv.1/調教士lv.1

【弓術】lv.215

【散弓術】lv.39

【高速装填】lv.57

【強制装填】lv.8

【技能装填】lv.33

【背後射撃】lv.22

【音速矢】lv.10

【近接射撃】lv.25

【剣術】lv.1

【調教】lv.1


【緊急回避】lv.31

【投擲】lv.89

【空握】lv.45

【投擲許容量増加】lv.24

【索敵】lv.103

【索敵範囲拡大】lv.17

【弱点捕捉】lv.18

【砥ぎ師】v.51

【過剰砥刃】lv.35

【足払い】lv.28

【回し蹴り】lv.31

【風転撃】lv.39

【浮遊】lv.32

【単独撃破】lv.12

【並行作業】lv.43

【鷹の目】lv.26

【消耗品再利用】lv.25

【強制収容】lv.17

【愛撫】lv.72

【高速振動】lv.32

【創造】lv.29

【魔王の血脈】lv.6

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