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「お前とは婚約破棄する!」  作者: 井上さん


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2/2

「婚約者を奪ってすみません。でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて」

婚約破棄する話その2


フィクションです

「お前とは婚約破棄する!」


 婚約者が言った。


「婚約者を奪ってすみません。でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて」


 浮気相手も、婚約者に抱きつきながらドヤ顔で言った。


「じゃあ、私も嘘つかなくて良いですね?」


 私は頷いて言った。

良かった。もう限界だったのよね。


「「は!?」」


 婚約者と浮気相手が怪訝そうな顔をした。


「良かった〜!もう婚約者の尻ぬぐいしなくてすんで。ピンク髪の令嬢を見たら吸い寄せられて浮気しまくる婚約者とは、別れたかったんですよ」


 周りの貴族達が、ザワザワしだした。


ここは、王宮の大広間。夜会中なので、ほとんどの貴族が顔を揃えている。

そんな中で婚約破棄宣言とは。勇者である。


「「は!?」」


「でも、身分が低いから、こちらからは断れなくて」


 私は、残念そうに言った。


「「は!?」」


「ありがとうございます!浮気男をもらってくれた挙げ句、慰謝料もいただけるなんて」


 浮気相手にお礼を言った。


「「はぁ!?」」


「浮気したのですから、慰謝料を払うのは当然でしょう?」


「「え?」」


 まさか、払わないつもり!?


「慰謝料は絶対ですよ!政略結婚だったから仕方なく婚約しましたけど、私、好きな人がいるんですよ」


「「え!?」」


「浮気相手さんが『自分の気持ちに嘘をつきたくない』と言ったので、私も嘘をつかなくて良いですよね?」


 私は満面の笑顔である。

浮気男と婚約破棄できた挙げ句、好きな人のところへ行けるなんて。夢のようだわ。

今まで我慢してて良かった。ありがとう浮気相手さん。


「婚約者さんは廃嫡されるみたいなんで、心置きなく浮気相手の男爵令嬢さんと結婚できますよ!おめでとうございます!お幸せに!」


 私は2人を祝福した。


「「はぁ!?」」


 理解していない2人を置いて、邸に帰って家族に報告した。


 婚約はすぐに破棄された。




好きな人と婚約できた。感謝である。

読んでいただきありがとうございます

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