「婚約者を奪ってすみません。でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて」
婚約破棄する話その2
フィクションです
「お前とは婚約破棄する!」
婚約者が言った。
「婚約者を奪ってすみません。でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて」
浮気相手も、婚約者に抱きつきながらドヤ顔で言った。
「じゃあ、私も嘘つかなくて良いですね?」
私は頷いて言った。
良かった。もう限界だったのよね。
「「は!?」」
婚約者と浮気相手が怪訝そうな顔をした。
「良かった〜!もう婚約者の尻ぬぐいしなくてすんで。ピンク髪の令嬢を見たら吸い寄せられて浮気しまくる婚約者とは、別れたかったんですよ」
周りの貴族達が、ザワザワしだした。
ここは、王宮の大広間。夜会中なので、ほとんどの貴族が顔を揃えている。
そんな中で婚約破棄宣言とは。勇者である。
「「は!?」」
「でも、身分が低いから、こちらからは断れなくて」
私は、残念そうに言った。
「「は!?」」
「ありがとうございます!浮気男をもらってくれた挙げ句、慰謝料もいただけるなんて」
浮気相手にお礼を言った。
「「はぁ!?」」
「浮気したのですから、慰謝料を払うのは当然でしょう?」
「「え?」」
まさか、払わないつもり!?
「慰謝料は絶対ですよ!政略結婚だったから仕方なく婚約しましたけど、私、好きな人がいるんですよ」
「「え!?」」
「浮気相手さんが『自分の気持ちに嘘をつきたくない』と言ったので、私も嘘をつかなくて良いですよね?」
私は満面の笑顔である。
浮気男と婚約破棄できた挙げ句、好きな人のところへ行けるなんて。夢のようだわ。
今まで我慢してて良かった。ありがとう浮気相手さん。
「婚約者さんは廃嫡されるみたいなんで、心置きなく浮気相手の男爵令嬢さんと結婚できますよ!おめでとうございます!お幸せに!」
私は2人を祝福した。
「「はぁ!?」」
理解していない2人を置いて、邸に帰って家族に報告した。
婚約はすぐに破棄された。
好きな人と婚約できた。感謝である。
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