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「お前とは婚約破棄する!」  作者: 井上さん


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「お前とは婚約破棄する!」

婚約破棄ネタその1


名前を借りました



フィクションです

「お前とは婚約破棄する!」


 私と婚約者バッファとの婚約披露の夜会で、バッファが唐突に叫んだ。

バッファは、金髪碧眼の顔だけは良い男だ。

ドヤ顔をしているが、自分が何を言っているのか分かっているのだろうか?


婚約披露の夜会だぞ。その日に婚約破棄を宣言するのか?


「そうですか」


 私は、呆れて言った。


「お前は可愛くない!もっと私を敬え!もっと私を立てろ!気の利かない女め!」


 バッファが私を指差して言った。


「代わりにお前の妹と結婚する」


 ん?妹?


私は、私の隣にいる人物を見た。


妹?


そっか。


隣にいるのは、ピンク髪でピンクのドレスを着た…


「これ弟ですが」


 バッファに無表情で言った。


「は!?」


 バッファは目が点になった。


だよね〜。ピンクのフリフリドレスを着て、ピンクの髪をクルンクルンにしているのが、男とは思わないよね〜。


でもね、よく見て。


喉仏が出てるんだわ。



朝から一生懸命ヒゲ剃ってたんだわ。

腕毛とすね毛と脇毛も剃ってたんだわ。


メイド達、ご苦労さま。臨時手当てをあげよう。


「いやんもう!妹って言って!心は乙女なのよ!!」


 妹に見せかけた弟が言った。まぁ、まだ声変わり中だから、ギリギリ誤魔化せたんだろう。


「…えっ?」


「ヘンリーです」


 妹を名乗る弟を婚約者に紹介したが、現実逃避をしたのか、何も言わない婚約者。


病弱で、いつもベッドで横になっている自称妹のヘンリー。


いつの間にバッファと交流していたの?


「嘘だ…」


 婚約者は呆然としている。


「お前みたいな真面目な女は嫌だから、妹と結婚しようと思ったのに…」


「普通に調べたら、我が家には男女1人ずつしか子はいませんが。あぁ、短慮だから、調べなかったんですね」


 私は納得した。


見た目に騙されたんだね。


それとも…


「何だと!?」


「まさか、そういう趣味!?」


「違う!!」


「まぁ、良いです。私とは婚約破棄しましょう」


 私は理解した、という顔で言った。


「ま、待ってくれ…」


 バッファが今更慌てたのか言った。


「すぐに手続きしますね!」


 婚約解消しましょう今すぐに。


「待ってくれ!!」


「気の利かない女ですもの」


 根に持っているんだぞ。


「違うんだ!」


 両親も当然その場にいたので、婚約解消した。


読んでいただきありがとうございます

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