前世 side名無し
こんにちは!
現役小学生小説家(自称)の満月です!
7作目です。1話1話が長いかもしれませんが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
町を彷徨う私。こんな生活をしてもう何年だろうか。病気でお母さんが死んでからは家もなく孤児同士でスラム街に移った。
交代で、市場の露店を安く手伝いに行って、賄いをもらい、そのお金でまだ小さい孤児たちの分のご飯を買う。今日は、私が働きに出る日で、少しでも安い食べ物を探して夜が迫る市場を回っていた。
ここは異世界。少しでも教育を受けて魔法が使えれば、もっと稼ぐことができるのに……。寒さで縮こまっている孤児たちを想像するだけで胸が痛んだ。
裸足で歩き続けたせいで、足が痛い。
ああ、もし、神様がいるのならば、私たちを助けて……寒さで凍えている孤児たちを助けて……
『何ですか?そこのあなた。』
「誰ですか?」
『私は、神と呼ばれる存在です。あなたは私を呼んだでしょう?』
「はい。私……いやスラム街にいる孤児たちを助けてあげてください。あの子たちはまだ働くこともできないのです。」
『あなたはいい人ですね。自分の欲望を押し殺して仲間を助けるなんて。大丈夫です。私にはあなたの考えていることがわかります。』
「!」
『あなたの前世は邪悪な令嬢に殺された可哀想な野良猫です。あなたにその記憶と能力を差し上げます。』
「私はそんなものはもらえません。」
『意地を張らなくても良いのですよ。スラム街に住む孤児たちは私が成長させます。』
「そんなこともできるのですか。」
『ええ。これであなたはこの国を救うのです。』
「どうすれば良いのですか?神様、教えてください。」
『あなたが決めてください。さようなら。最後に、あなたの名前はソルテです。異国の言葉で〈幸運〉という意味です。』
「待ってください!神様!」
行ってしまった。スラム街へ戻ろう。
誰もいない?神様は本当のことをおっしゃったのか。確かに、なぜか自分の記憶のように猫の時の記憶がある。習ってもいないことが頭に浮かぶし、みのこなしが軽くなった気がする。明日は宮殿を訪ねよう。
いつもの癖で早く目覚めた。宮殿の門はもう開いてるだろうか。スラム街の格安市場でパンを買い、食べ終わると私は宮殿へ歩き出した。
「何者かわからないような奴のために宮殿への門を開けることはできない。」
「お願いします。開けてください。」
「だめだ。」
「ソルテといいます。教育も受けてます。」
「本当か?そのみすぼらしい格好で?ハッ、笑えるぜ。」
「本当です!」
「そんなにいうなら、公爵家が受けるテストを受けてみたらどうだ?」
「はいっ。どこで受けられるのですか?」
「公爵家の学舎だ。」
「ありがとうございます。」
今回の投稿はどうでしたか?
次の投稿もお楽しみ!




