学校
帰りたい、今すぐにでも帰りたい...
花は大丈夫かな...
ショーケースの温度設定、間違えてないよね?
学校なんて夏がいなければ絶対に来ない。
花は心を癒やしてくれるが、人は傷付けることしかしない。
それなのに、なぜ人は関わり合うことをやめないのだろうか...
「また変なこと考えてんの?」
「夏...休みが楽しかったな、と」
言い訳が苦し紛れすぎる...
いきなり目の前に現れるのはやめろ、と何回も言ってるのに!
目の前の夏は笑いを堪えてプルプルと震えている。
「夏希ー、先生来るぞ」
「おー、了解」
『間に合ったの?』
『うん。おにぎりありがとう、美味しかったよ』
『ん』
周りに聞こえない様に小さい声で話す。
わざわざお礼を言うために来たのか、夜でもよかったのに...
クラスで人気者の夏と地味な私
一緒に住んでいることや関係を知られたら...学校に来なくていいかもしれない。
いや、待てよ。
そうなったら、店のこともバレる...
毎日のように考えるこの思考。
店がバレるのが怖いから、結局何も出来ずに終わる...
「…白さん、花白さん」
中川さんに呼ばれている事に気付かず、ぼーっとしていた。
「...はい?」
「次、体育だけど着替えなくて大丈夫?」
考え込んでいる間に朝のHRは終わったみたいだ。
「あぁ...ありがとう」
鞄から体操服を取り出して広げ...ようとしたけれど急いで閉じた。
緊急事態だ...!




