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4-4 危機

茶番? いいや、ないよ

「なんじゃこりゃあぁぁ!!!?」

 少し時間がさかのぼって、旧トバン王国の地下。壊滅した首都に出現した穴から潜入した二人組がいた。「邪神」ヨシヒロ=カグラに「神殺し」魔王テツヤ=ヒノモトである。そして、潜入した穴から西に向いながら蟲人と戦っていた。…………はずであるが、何故か窒息死しそうになっている。


「おいおい、本格的にまずいんじゃない? 哲也って息止めは何時間できる?」

「単位がおかしいっす! せいぜい、20分だ! これでもかなり規格外を自覚してるぞ!」

「僕は4時間くらいだから、大丈夫かな」

「大丈夫じゃねえよ! 主に俺が!」

 ヨシヒロ神の魔法で明るく照らされた地下道を進んでいくと、前方から謎の煙が襲って来たのだ。地下道はいろんな所で道が分かれており、闇雲に進んできた彼らをいたる方向から煙が押し包もうとしていた。

「うぉい! 後ろからも煙がぁぁ!!」

「あぁ、これはマジでやばいかもね。息止めるから話しかけないでね」

「何を呑気な事言ってんだぁぁ!!」


 テツヤがこの煙が弟のした事だと分かるのはだいぶ先であり、これで死にかけたという事を最期まで弟には話さなかったというのは別の話である。とにかく、その後、旧トバン王国方面で地面が爆発し、中から意識を失いかけた魔人族を抱えた純人が出てきたという報告があったとかなかったとか。二人は結局女王は見つけることができずに、東へ戻っていった。


 ***


「これ以上先に行かせるわけにはいかない」

 羽根の生えた蟲人たちに邪魔をされたのは東に数時間飛んだ頃だった。地上に出た穴がほとんど視認できなくなったころである。潜伏地のすぐ近くに穴が多いとは思っていなかった。であるならば、この先に女王がいる可能性が高いのである。

「ほら、こっちで合ってた」

 後ろの二人に伝える。それを馬鹿にされたと受け取ったようで蟲人たちが怒るのが分かった。馬鹿にしたのが分かるなんて頭いいな、と言おうとも思ったがそれどころじゃない。

「正直、この数は三人では無理じゃないか?」

 すでに上空に数百の蟲人が展開していた。アレクの言う通り、ちょっとまずいかもしれない。

「いや、でも、「先に行け」って誰が言ってくれるんだ? この状況で」

「私が!!」

「やめい、マジェスター」

 マジェスター一人でこの蟲人と戦えるわけなく、それは死ぬのと同じ事だった。打開策があるかどうか分からん状況で無駄死になんて論外である。

「ちょっと、待てよ」

 二匹追加でペリグリンを召喚する。それぞれにマジェスターとアレクに乗ってもらう。少しきついが、魔力的にできないわけじゃない。

「あいつら、飛ぶの下手じゃねえか?」

 数の力で攻められたら厄介であるが、むしろこちらが攻めるとなると脆い。蟲型の魔物の中で最も厄介なのはデビルモスのようにうじゃうじゃと攻められることである。むしろ、こっちが狩るつもりでいくと、そこまで厄介な存在ではないのではないか?

「これ以上の魔力は温存しながら、剣で戦おう」


「俺は魔装を使うけどな」

 アレクが魔装で鎧をまとう。そして武器は意外にも弓だった。魔装の最高硬度の矢が蟲人に刺さっていく。刺さる場所が羽根の動きを阻害する場所であれば蟲人は墜落していくしかないのだ。そして魔装を使うから矢は無尽蔵である。腰にはMP回復ポーションの瓶が何本も備え付けられてあった。

「こいつは速いが、ワイバーンと違って滞空できるのがいい。俺も将来契約することにしよう」

 ペリグリンの背に乗ったアレクは次々と蟲人を射落としていく。あんなに弓が上手かっただなんて。


「アイスレイン!!」

 マジェスターは極小の氷の槍を無数に打ち出す「アイスレイン」を駆使していた。羽の付け根が凍ってしまった蟲人は落下するしかない。やはり、空中戦は全く慣れていないようだった。そして近づいて来た蟲人は甲殻ごと「流星剣」がぶった切っている。

「はーっはっはっはっはっ!!」

 機嫌よく戦っているマジェスターは久々である。


「これ以上やらせるか!! 我はギ=エヌ!! 母なる女王キ=クルの精鋭にして空の…………がはぁっ!」

 蟲人の一人が近づいて来たので、首を飛ばし、羽根を切り刻む。ペリグリンの機動力を持ってすると十分に翻弄することができる。この召喚獣は良い。そして、その蟲人を片付けると、他の蟲人たちが全員うろたえるのが分かった。そして、援軍であろうか、地上の穴から他の蟲人たちが出てくる。こいつらを片付けたらあの穴から潜入することにしよう。


「アークデーモンズ!!」

 数が多すぎたのだろうか、アレクがアークデーモンを数体召喚して蟲人を本格的に殲滅しだした。羽を傷つければ勝手に落下して死んでしまう蟲人と、攻撃が当たりもしないペリグリンでは戦いになっていないが、それでも数は多い。落下した蟲人を助けようとして受け止めた瞬間の蟲人を狙ってアークデーモンが攻撃をしかけている。えげつない。



 数百の蟲人が全て落下するまでに数時間がかかった。俺たちは致命傷は受けていないとはいえ、満身創痍である。しかし、増援は今のところ現れていない。地上ではアレクが召喚し、生き残ったアークデーモンが蟲人たちに止めを刺していた。

「ちょっと、休憩しようか…………」

 このまま穴に突入しても体力が尽きて死ぬだけだろう。時間がないが仕方がない。ここで休憩だ。そして突入は明日にしよう。これだけ蟲人を片付ければ当分は出てこないだろう。ペリグリンを還す。三人とも座り込んで脱力してしまった。しかし、そのタイミングを見計らっていたのだろうか。


「シウバ様、どうやら…………」

 マジェスターが穴の方を指差す。魔力もかなり消耗しており、これ以上の戦闘自体が続けられそうもない。しかし、穴から飛ばない方の蟲人の大軍が出て来た。そして飛ぶ方もそれなりの数がいる。これは、現在進行形で産み続けているということなのだろうか。


「シウバ、どうする? これ以上の戦闘は……」

 アレクもそろそろ体力も魔力もまずいようだ。しかし、撤退は可能なのか? そして次来た時にここに女王がいる保証はなく、蟲人の数も増えているかもしれない。

 一瞬の迷いが致命的だったようだ。後方の地面に穴が開く。そしてそこからも蟲人が出て来た。完全に囲まれてしまったようだ。

「シウバ!」

「シウバ様!!」

 この数はまずい。地上に降り立っていたこともあって、ペリグリンを一旦戻したのが最悪だった。


「同胞たちの仇だ!!」

 蟲人が殺到する。先ほどと同じく数百の巨体が迫ってくる。しかもこちらには機動力がない。

「くっ、ここまでか!!」



 しかし、俺たちは死ぬわけではなかった。まさか、奴がこんな風に見える時がくるだなんて。吹き飛んでいく蟲人たち。見慣れた広範囲爆撃型魔法である。避ける奴らもいるが、さらに破壊力の強い魔法がそれらを襲う。そしてその人物は俺にこう言った。





「あ、シウぽん。久しぶり」



さあ、これで前書きで変な茶番を見せられて嫌な思いをした人たちも見なきゃいいから好き勝手できるぞー!!


しかし明日は埃だらけのプレ〇テ4の掃除があるので休載です。

明後日はAmaz〇nからF〇15が届くので休載です。

3日後はF〇15をするので休載です。

4日後はF〇15をするので休載です。

5日後はF〇15をするので休載です。

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・



え? ダメ?


とりあえず、書き溜めしてないから、マジで明日は自己嫌悪入って休載したらスマヌ。(確率高め)

多分、色んな人に気を遣わせたんだろうなー。

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