とんでもない依頼10
刑事課には、Guardeanから送られた証拠がすべて揃っていた。
アレックスの自白録音、審査委員長の店での暴言録音、盗聴器の現物と送信ログ、ニセ警官の社用車映像、エターナル・プロモーションの残党が関与した証拠の数々。
これらを基に、裁判所へ逮捕状請求が提出され、即日承認された。
社長、審査委員長、プロデューサー――
3人の自宅も、すでに特定済み。
住所、間取り、家族構成まで、刑事課の捜査員が最終確認を終えていた。
高木は事務所のデスクで、最後の報告書をまとめながら言った。
「これで俺たちの仕事は終わりだ。あとは刑事課が逮捕すれば、全てが片付く。」
健一はコーヒーカップを手に、窓の外の夜景を見ながら頷いた。
「エターナル・プロモーションは、完全に幕を閉じた。片桐ファーマシーも、もう脅かされない。」
高木はパソコンを閉じ、軽く伸びをした。
「今日はもう遅い。明日は仁さんを事務所に呼んで、全てを報告しよう。仁さんには安心してもらわないとな。」
健一はカップを置いて、小さく笑った。
「そうだな。今回もお疲れ!」
二人は軽く拳を合わせ、事務所の明かりを消した。
マンションの最上階では、由香の部屋の灯りが優しく点いている。
仁の過保護は少し落ち着き、Guardeanの日常は静かに、しかし確実に、新しい朝を迎えようとしていた。
翌日、事務所に仁がやってきた。
健一は仁をソファに座らせ、コーヒーを淹れながら、ゆっくりと話し始めた。
「仁さん、全て終わりました。エターナル・プロモーションの残党は、今朝、刑事課によって一斉逮捕されました。社長、審査委員長、プロデューサー……そして、警備会社に潜り込んでいたアレックスも。3億8000万の現金輸送を狙った計画は、完全に潰えました。」
仁は目を潤ませ、深く頭を下げた。
「ありがとう……本当にありがとう。君たちがいなければ、会社も未来も……失っていたかもしれない。」
仁は立ち上がり、二人に深く頭を下げた。
「これからも……Guardeanを、スポンサーとして支え続けるよ。」
事務所に、温かな笑い声が響いた。
Guardeanの日常は、また新しいページをめくり始めた。
健一はクローゼットの奥で、青いリボンを軽く触りながら小さく呟いた。
「次は、どんな依頼が来るかな……どんな依頼だとしても、俺たちは守るだけだ。」
高木はコーヒーを淹れ直し、笑顔で言った。
「そうだな。」
事務所の窓から、郊外の穏やかな景色が広がっていた。
Guardeanの灯りは、これからも、
静かに、しかし確実に、誰かを守り続ける。




