守株【中編】
さて、ここに1人の農夫が居る。
彼は働き者で、毎日欠かさず畑に出ては土を耕やし、種を蒔き、水をやり、雑草を抜き、出た苗が育ち、茎や葉が出てくると剪定も欠かさず行い、それはそれは大切に作物を育てて来た。
それだけに終わる事なく、森の木や繁みも端から伐採して行き、少しでも新しい畑を拡げようと、とにかく朝から晩まで汗水を垂らしながら働いた。
とにかく良く働き、それはそれは勤勉なものだから、ご近所界隈の者達は口々に彼の事を褒め称えた。
そんなある日の事、彼に転機が訪れる。
彼が仕事を一段落して昼食にしようと、手弁当を片手に持ってパクついていると、突然、一羽の兎が森の繁みから慌てた様に走り出て来て、丁度、彼の座り込んでいた隣の切り株に突進する様にぶち当たると、当たり処が悪かったのか、そのままノビてしまった。
彼はスッと立ち兎を眺めるが、どうやら余程激しく頭を打ちつけた為か、死んでしまっていた。
『可哀想に…余程慌てて居たんだな!』
農夫は兎を抱き上げ、初めは埋めてやろうと慈悲の心を見せたのであるが、触れてみてその身体が案外丸々と肥えているのに気づき溜め息を漏らす。
彼は懸命に働き、村一番の働き者とは称えられているものの、それでも生活が楽な訳でも無く、子供に新しい服さえロクに買ってやる事も出来なかった。
善悪の区別はこの際、棚に上げて、初めは家族を想う気持ちから頭をもたげた代物であったろう。
そう言えば、そろそろ祭りの時期も近い。彼はたまには家族に御馳走してやろうと、そのまま兎を肩から下げて持ち帰り、家の裏庭でそれを潰して、家族に振る舞ってやったのだった。
彼の家族が想わぬ馳走に喜び、嬉しそうに頬張ったのは言うまでもない。彼はその笑顔を忘れる事が出来なかったのである。
そしてこの時には、まだこの出来事が彼の将来に暗い影を落とす事に為るとは想いもしなかったのであった。
「弥生さん、今日はお招き有り難う御座います♡」
瞳はお礼を述べる。その後で控えたままモソモソしている蒼生も、ペコリと頭を下げる。見方に依っては、まるでお姫様を護衛する付き人の様である。
彼女は水無月弥生さんと言って、ここホワイトヘブンマンションの庭師である。
たかが庭師と言う無かれ♪彼女は英国ロイヤルアカデミーで、本格的なイングリッシュガーデンの真髄を学び、国家資格である特級庭師の称号を持っているらしい。
この称号は、取得すれば一生食いっぱぐれない程の権威があり、世界中の王室や大頭領府から引く手 数多と言う代物である。
だから彼女がその気に成りさえすれば、幾らでも勤める先は在ったのだろうが、彼女は好き好んでこのマンションのイングリッシュガーデンを造園し、その維持に努める日々だという事である。
それと言うのも、このマンションのオーナーは変わった男で、年中日本国内は勿論の事、相談を受ければ外国にまで足を伸ばすというスゴ腕の私立探偵だという事だ。
そして弥生さんは、さる事件に巻き込まれた際に、この男に命を救って貰った事があり、その御礼としてイングリッシュガーデンをその広すぎるが味気無い、およそ閑散としていた庭という名の空間に、それは見事に造り上げてしまったという事である。
その偶然のしがらみから、庭の維持も兼ねて、それ以来ここに住み着いてしまっているらしい。彼女が造り上げた庭園はそれは見事な物で、左右対称なクリーム色のマンションを引き立たせるには十分過ぎる代物だった。
「そちらが貴方のご自慢のご友人ね!初めまして♪水無月弥生です♡宜しくね♪」
「(*゜ー゜)はぁ…どうも!緑蒼生です…」
蒼生は、瞳さんの顔を潰さないようにとなるべくニコやかに微笑んだつもりが、緊張の為か頬が激しくピクピクと震えて、かなり奇妙な作り笑顔になってしまった。
弥生さんはそれを観ながら、クスッと笑った。彼女は微笑ましく感じた様である。彼の努力もけして無駄では無かったのだ。第一印象はこうして奇跡的に無事実ったのであった。
彼は何か感違いしたのか、中世の貴族が着ていそうな出で立ちで出掛けようとして、慌てて瞳さんに止められた。
それ程、固苦しいパーティーじゃないので、夏らしい服装であれば十分だと言われて、取り急ぎ着替えたのである。
それでも二度ほど、瞳さんに首を横に振られて、着替え直し、ようやくOKが出た為、一緒に連れ立ってお招きに応じる運びとなったのであった。
瞳さんは白いワンピースを着ている。夏場も近い今の季節にはとても映える。第一、彼女にはとてもそれが似合っていたのだ。
蒼生はそれを観て、より一層顔が赤くなってしまった。そんな蒼生に気づいた瞳さんは、ニッコリと微笑んでいた。
そんな訳で、本日の彼の出で立ちは、白いカジュアルシャツにクリーム色のカジュアルスーツの上下を合わせるという誠にシンプルな洋装である。
彼はそこにさらに黒いシルクハットを被ろうとしたり、ステッキを持とうとしたのだが、全て瞳さんに却下された。
本日の主役はあくまで彼女であり、自分はその引き立て役に徹すると決めた割りには、妙な拘りがある蒼生だったのである。
瞳さんはお呼ばれしたお礼にと、彼女のお手製のバームクーヘンをロールで渡す。バームの周りが白い砂糖菓子でコーティングされていて、一度でも食べた事が在れば、食欲を刺激される事は疑うべくも無かった。
勿論、道中は騎士の如く、蒼生がその重責を担い下げて来ていた。
「あら…瞳さんのケーキがまた食べれるなんて嬉しいわ♡さっそく皆さんにも振る舞わなくては♪」
弥生さんは大喜びだ。
すると、蒼生も取ってつけた様に畏まって、一歩前に出ると、おもむろに紫の小さな風呂敷をその懐中からまず取り出すと、それをわざわざ彼女の前でほどいて、その中から縦長の和紙の封書を取り出した。
そこには達筆な筆書きで、「こころざし」と書いてあり、中身が金一封である事は最早、誰の目にも明らかであった。蒼生はその『宛書』を彼女の方に向けて差し出し、瞳さんを真似て、「本日はお招き有り難う御座います♪」と頭を下げる。
弥生さんは一瞬、キョトンとした表情を見せたが、予め瞳さんから、その人と成りを聞いていたので、クスッと笑うと、「どうも有り難う御座います♪わざわざすみません…」と礼を述べた。
すると、蒼生は真面目な態度を崩す事無く、「否…お相伴に預かるのですから、当然の事です。この御時世、経費も馬鹿になりませんから、その足しにでもしていただければ、これに優る喜びはありません!」と端々と答礼を述べたのである。
これにはさすがに瞳さんも恥かしそうに頬を赤らめる。弥生さんは、『ああ…成る程…』とようやく納得したと言わんばかりにまたクスッと笑うと、瞳の顔を見つめながら、その肩を肘で軽くつついた。
そして「蒼生さんは想った通りの人でしたわ、とても素敵じゃありませんの♪お会い出来て光栄です!ゆっくりして行って下さいね♪」と歓迎してくれたのであった。
蒼生はその「素敵」という言葉の辺りで、ひとり妄想に入ってしまって居たので、聞いていなかったのだが、その言葉には続きがあり、弥生さんはこう述べた。
「本当なら今日のホストなんだから、あれ程、出席してねっ♪て言ってあったんだけど、うまく逃げられちゃったのよね…あいつ!」
如何にも悔しいったら無いという気持ちが滲み出た言葉である。
「あら?そうなの…それは残念ね!お会い出来ると愉しみにしてたんだけどな…」
瞳さんは残念な仕草を見せる。
勿論、その半分くらいはお愛想なのだが、残りの半分は興味津々であった事も確かな様である。要は怖い者観たさという感じで在ろうか?
そこで始めて瞳さんも、想い当たる節にようやく辿り着く。
『あら?ひょっとして私の方でも、初めからこんなお愛想でやんわりと断ればあんなに悩まなくても済んだのかしら??』
彼女はその時、始めてお愛想でやんわりと断わるという所作が、選択肢のひとつとしてある事を学んだのであった。
ガーデンパーティーそのものは、暖かい日差しに恵まれて、皆…色取りどりの花やその装いに、感嘆の声を上げた。特に赤や黄色、白などの鮮かな薔薇の花の競演は、参加者の心を一気に鷲掴みにしたのである。
食事も立食形式のもので、種類がたくさんあったので、瞳さんの興味はどちらかというと途中から、そちらに意識を向けたようである。
弥生さんも食事が済むまでは、あちらこちらから声を掛けられ、終始ホストの代理をせっせと務める羽目になった為、忙しく動き廻っていたので、二人とゆっくり話しをする余裕は無さそうだった。
蒼生は途中までは好きな食べ物を少しずつ取って、食事に興じながらも、瞳さんに騎士の如く付き従っていたのだけれど、けっきょく放って措かれる事になった為に、ひとりフラフラと庭園の中をさ迷う様に歩き始めた。
すると、その一ヶ所に全くと言って良い程にそぐわない場所があり、彼の関心は一気にその場所に向けられた。これほど調和の取れた庭園にも拘らず、そこには切り株がひっそりと残されている。
そしてその前にはわざわざ立て札が建てられていて、『守株』とだけ、それは見事な筆捌きで書かれていたのである。
彼は、『ああ…ここにも変人が居るみたいだ!』と呟くと、わざわざその切り株に座って、左手の平を顎に持って行くと、足を組んで呆ける様に考え事を始めたのであった。
翌朝から味を占めた農夫は、手弁当を片手に持ち、畑には出掛けるものの、畑作業に精を出す訳でも無く、終日切り株に頭をつけて寝転んだり、座ったりして、過ごす様になる。
彼は一晩寝てみて、こんな上手い話があるのならば、真面目に畑を耕す依りも効率が良いと、在らぬ考えが頭をもたげて、それに酔ってしまった。
まさに果報は寝て待て…そう言った具合で在ろうか?
またぞろ、兎が切り株にぶつかって、衝天してくれれば、めっけものであるという訳であった。
けれども、そんな旨味の有る事が度々起きる筈も無く、彼は待てど暮せど、そんな機会に恵まれる事は無かったのである。
そんな不遇な毎日が続いても、彼の気持ちは全く衰えを見せる事が無かった。一度暗闇に墜ちた心はそうそう簡単には目覚める事は無かったのである。
そして彼はポンと手を叩くと、『何でこんな簡単な事に気がつかなかったんだろう…』と言わんばかりに、次の日から森の木を片っ端から切り始めた。
畑を新たに増やそうなんて、そんな殊勝な考えからでは無い。彼が考えたのは、あくまでもその確率論の問題であった。要は切り株の数さえ増やせば、兎がぶち当たる可能性も高まるのではないかと考えたのだ。
彼は自分の考え出した閃きに酔っており、固執していた。その為、いつしかその事に熱中する余り、森の木を片っ端から切り倒していたが、それでも兎が切り株にぶち当たる事は二度と無かった。
途中までは、夫がいつか翻意してくれると信じて、生活を切り詰めながらも家計を支えてくれたおかみさんも、ついには諦めて、子供を連れて逃げ出してしまったのだった。
夢をもう一度…そんな想いで切り株に固執して来た農夫は、この事実を知り長い夢からようやく覚める。
しかしながら時既に遅く、妻子には逃げられ、せっかく育てて来た畑も見る影がない程に荒れ、当然の事ながら作物は実る所か枯れ果ててしまっていた。
ご近所界隈で働き者と評判だったこの農夫は、国中の笑い者と成ってしまったのだった。
偶然の成功体験に執着する余り、時間だけを浪費して、結果として何も得られない喩えである。或いは、何の努力もせずに利益に預かろうとする喩えでもある。
要は他力本願を戒める喩えである。
「( `ー´)へぇ~…お前さん不思議な人だね…この切り株に興味があるのかい?」
蒼生は急に背後から声を掛けられて、如何にもキョトンとした驚きの顔で振り返った。そこには、いつの間にか一人の青年が佇んでおり、ニヒルな表情でこちらを覗き込んでいる。
「(*゜ー゜)…貴方はいったい?」
「( `ー´)"あぁ…僕は通り掛かりのしがない男さ♪何てな!そんな事を言っても君にはお見通しだろうけどね?」
彼は意味深な事を如何にも自然にサラリと宣う。
「(‘∀‘ )あぁ…そうか!君なんだね♪この切り株の立て札の字の持ち主は…それは嬉しい驚きだな!こんな洒落た事をする人に直に出会えるなんてね♪これ以上は無い喜びだよ♡」
「( `ー´)…そらどうも!如何にもこの切り株は僕の手製だし、この立て札の字も僕の物さ♪誰か気がつく奴がいつかきっと現れるに違いないと想っていたが、やっと陽の目を見たな!君が最初の発見者だよ♪おめでとう♡」
「(^。^;)そらぁどうも…僕はこの切り株の様な者だからね♪守株を地で行っている様な有り様だから…落ち着くのかも知れないな…」
「( `ー´)…へぇ~守株の事にも詳しそうだな!あんた博学何だな…」
「(^。^;)それ程でも無いけどね…でもこれにどんな意味が籠められているんだい?」
「( `ー´)あぁ…簡単さ!僕はこの切り株を反面教師にしているのさ!こんな過ちを犯さない様にとね…まぁそう言うこった♪でもあんたがこの切り株の様な人生を過ごして居るとなると、俄然興味が湧いて来たな!」
「(^。^;)否、否、ごくごく地味な僕になんて興味を持たなくて構わないよ!でも僕も君に少し興味が湧いて来た!君はここのオーナー何だろう?弥生さんが困っていたよ!助けてやるのが騎士道精神と言うものだと想うけどね…」
「( `ー´)…騎士道精神ね♪まさにそれは僕にこそ相応しい形容だけどな、生憎と僕はパーティーとか、華やかな催し物は大の苦手なのさ♪だから必ず、適当にトンズラする事にしている…」
「…まぁ君の言葉も判るけどね、何でもかんでも阿ると言うのは誤りだ!弥生さんは出来る女子だからね…心配などするべくも無いのさ♪その才知は相応しき贈り物って事さ♪」
彼はそう言うと、そろそろ飽きた様であった。
「( `ー´)君には色々と質問しようと想っていたんだけどね…今の言葉のやり取りで、君がこの切り株の話しには造詣が深い事はもう判ってしまった…」
「…だからもう良いや♪最後にせっかくだから、互いに名乗り合うというのは如何かな?君が良ければの話だが…」
「(^。^;)あぁ…構わないよ♪減るもんじゃ無し!」
「( `ー´)…良し!決まりだな♪提案したんだから、僕が始めに名乗るとしよう…それがフェアってもんだ!僕の名前は如月中と言う。職業は探偵だ!あんたは?」
「(^。^;)あぁ…僕は緑蒼生♪窓際研究室を営む地味な研究者さ!」
蒼生はこの挨拶が大事になるとはまだこの時には想っていなかった。けれども、探偵・如月中はこの名前に顕著に反応した。
「Σ(`ー´ ;)何!あんたが緑蒼生だと!…そうか判った♪覚えておこう…じゃあな!」
彼は急に異変を感じ取った様に、サッサッと走り去ってしまっていた。その逃げ足はまさに天下一品であったというべきだった。
蒼生はキョトンとしていたが、その名前だけは覚えておこうとふと想ったのであった。
やがてあの男がそそくさと走り去った理由が判った。向こうの方から、弥生さんがこちらに歩いて来たのである。
「あら…蒼生さんこんなとこで何をされて居るんです?皆様、食事も終わり、瞳さんのバームクーヘンを食べながら、お茶にしてますのよ♪良かったら蒼生さんもどうぞ♡」
彼女はとても優しく親切な方のようだ。第一印象の通りそれはそつが無く、ゲストは誰ひとりとして退屈させまいと、目敏く蒼生を見つけて声を掛けてくれたのだった。
「そう言えば、誰かとお話をされてませんでした?」
彼女はそう呟く様に口をつくと、気がついた様に言葉を醸し出す。
「あら…蒼生さんもしかしてこの切り株の事に気がつかれたのかしらね♪」
弥生さんはどうやらとても聡明な方の様である。
「(*゜ー゜)…ええまぁ♪白秋先生のアレですよね♪」
蒼生も負けじとその疑問を肯定する。
「フフフッ…私は余り詳しくは無いんですの♪でもアイツがこれだけは取り除かない様にと拘っていたものだから、これだけは触っていないのよ♡…」
「…なかなか庭園のバランスを取るのに苦労させられる代物ですけど、オーナーの意向には逆らえませんからね♪でもこれに目を止めたのって、貴方が初めてじゃないかしら?これも不思議な御縁かも知れないわね♪」
弥生さんはそう言うと、「さぁ、瞳さんも探していましたのよ♡一緒に戻りましょうね♪」そう言って蒼生を促す様に皆の許へと誘ったのだった。
こうして弥生さんに誘われたガーデンパーティーは盛況の内に無事終了した。瞳さんもガーデニングやランチを通じて色々な人と知り合い、人脈が広がった事にとても満足していた。
蒼生も紆余曲折はあったものの、ひとまずはこれでお役御免である。瞳さんのエスコートがちゃんと出来たかどうかなんて、この際は然程、重要では無い。
彼女の要請に応えて同伴し、その役割を最後までキチンと終えたのだから、彼にとってはこれで十分上出来なのだった。
その評価は、"神のみぞ知る"と言った所で在ろうか?けれどもこうした事は、他人にとやかく言われる事柄では無くて、当事者がどう評価するかに在ると言って良い。
弥生さんは帰り際にこう話を結んだ。
「蒼生さん…貴方は素敵な殿方なのですから、もっと自信を持って下さいね♪瞳さんが貴方の事を頼りにしている意味が良く判った気がしますわっ…」
蒼生は確かに変わっている。けれども、それはこの人がピュアな心を忘れていないからなのだと弥生さんは評価してくれたのである。
そしてパーティーが跳ねた帰り道…瞳さんは溢れる気持ちを抑えられない様にこう言ってくれたのだ。
「✿(◍˃ᗜ˂◍)ノ 今日は一日中…夢見心地で愉しかったぁ♡なかなか経験出来ないもんねぇ~♪これも蒼生さんが一緒に来て下さったお陰ですもの…有り難うね❥❥໒꒱ʓ৸ʓ৸و˚˙」
二人の女性のその言葉が、如実にその結果を表しているのでは無かろうか?
でも蒼生にとっては…そんな評価など、きっとどうでも良かったのである。彼は瞳さんの喜ぶ顔が見たかっただけなのだから…。




