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〜魂での訓練〜


今の自分のできること、最大の力。

それは悪魔との戦いのあの時出したものが最大だ。


『龍の心臓』で高めた力をぶつけて互角。

それではだめだ。


力だ。もっと力を。



自分の魂へと潜る。



そこには溶炎龍・・・ではなく、1人の人がいた。


顔はよく見えない


真っ白な髪


黒の装束


右手に炎剣


左手に凍刀


背中側から覗く黒の尻尾


俺の中にいる3体の龍王の特徴が現れている。

人の形を象った龍だと悟った。



『力を欲したか』


「ああ、このままでは何も守れない」


『我らはお主の力になろうと、お主の魂(なか)で1つとなった。これでバラバラに力を使うのではなく、一つの強力な力として使うことができるはずだ。精神的には3体とも残っているが、奴らは喋る気が無いようでな。

代表して我、溶炎龍(グラディウス)が喋っている。


1体分の力だったのがこれからは3体分の力をまとめて一つの物として使える。

単純計算で今までの3倍近くは力が撥ね上がるはずだ。

『龍の心臓』の技としての効率も上がる。


・・・だがその分力の使い方は難しくなったはずだ。


龍紋眼の使い方と共に、ここで鍛錬をしていけ。

とは言ったが、龍とは本来交戦的なものだ。奴(・)ら(・)は特にな。鍛錬とはいえ、手加減はできないと思え。』



「・・・ああ、わかった。よろしく頼む」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ーーギィン、ギィン、ギィンと剣同士が擦り合う音がする。


この剣戟を始めてから常に劣勢。炎と氷の二刀をもって猛攻を仕掛けられる。

ただこちらが一刀しか持っていないから押されているのだと言い訳する気はない。

そもそも一撃目で大きく体制を崩されている。

俺が力をうまく引き出せていないのだ。溶炎龍曰く、『こちらができることはお主もできる、やり方が悪いのだ』、だそうだ。

力を使いこなせば、この速さや重さを手に入れられるらしい。


俺は吹き飛ばされ、一本が終わる。


これで100本目ぐらいだろうか。


最初は一気に詰められて、一刀で叩き伏せられて終わり。

龍紋眼に慣れてきて、少しだけ相手の動きが読めてきて二、三撃耐えられるようになった。

そこまでで約30本


そしてそこからやっとまともに剣を受けるいう形になるまで70本程度。


先は長い。

目の前にいる相手から力を引き出して戦う、というのがなんだか違和感だが、悪魔と戦った時よりは明らかに反応できている。

明らかに手加減されているのに、この時点で『彼』はあの時の悪魔より強いだろう。

今は『龍の心臓』なしでの鍛錬だが、その彼に対して多少なりとも持ち堪えられるのは、『龍紋眼』と、『龍王たちの一体化』が大きい。あの時よりも、素の精霊幻界で、多少力が出ている。

だが全く通用しない。もっと力を引き出さないと。


そう思ったあたりで、『龍紋眼』に回す魔力が限界を迎えた。

一旦切り上げるか。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



自分の魂(なか)から自室に意識が戻ってきた。

ふと目を開けると目の前にエメリアとユーリの顔がある。


「ひわっ!」


びっくりして変な声が出た。

何事もなかったかのように、気を取り直して話しかける。


「・・・何をやってるんだ?」


「変な声がでたの、全然ごまかせてないですわ」

「ぷぷぷっ、すいません我慢できませんぐふっ・・・」


「笑いすぎだ」


俺は恥ずかしさを堪えてそう言ったのだった。



こんにちは。

本日の1話目です。

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