今日は、何しよう?
早朝、良い臭いにつられて、目を覚ます。
結局俺達は、ギルドに居候させてもらっている。
どうやら、キリカが、朝食を作ってくれたようだ。
キリカの作る飯は、格別だ。
俺達は、お金を払おうとしたが、昨日の手伝いの代わりと言って、頑なに受け取らない。
温かいベットに、温かいご飯……。
キリカは、本当に良い奴だ。
「ジャショウ!ご飯なんよ!」
勢いよく、扉が開かれる。
今日もサクヤは、元気いっぱいの様だ。
「着替えるから、ちょっと待ってな」
「早くするんよ!ご飯なんよ!」
急かす、サクヤをなだめ、扉を閉める。
今日は、何をしよう……。
そう言えば、今更なんだが、この世界の時間の概念は、二十四時間からなるものらしい。
俺にとっては、馴染みが無いが、異世界転生のススメにも出て来る。俺の居た世界の、未来の時間概念と一緒だ。
一年は、十二に別れ、一月は三十日。一年は、三百六十日で周っている。
この街では、朝の六時、昼の十二時、夕刻の六時に鐘が鳴る。
まだ鐘が鳴っていないから、六時前と言う事か……。
時計と言うモノが有るらしいんだが、早めに手に入れたい。
活動する上で、時間と言う概念は重要だ。
時は金なり……。
メリハリがつく。
しかし、まずは朝食だ!
俺の腹の音が、鳴っている。
服に手を通し、鏡で髪をセットする。
気合一発!
頬を叩き、眠気眼を正してやる。
さてと……。
扉を開ける。
「待ってたん!」
サクヤが、抱き着いて来る。
相変わらず、可愛い奴だ。
もとは、黒曜ザルだが、忠犬の様だ。
俺はそのまま、サクヤを抱きかかえ、階段を下りる。
俺達の部屋は、二階……。
サクヤは、俺と一緒に寝たいと愚図ったが、女の子だからと、シャルに諭され、隣の部屋で、シャルと二人で生活している。
俺も男として……。
まあ、察してくれ!
階段を下りて、ギルドカウンター前のテーブル……。
美味しそうな、食事が並んでいる。
俺達は、手を合わせ、食事をとる。
談笑……。
「今日は、どうするん?」
口いっぱいにご飯を頬張り、サクヤが聞いて来る。
それをシャルが諫め、口の中のモノを、平らげさせる。
「今日は……」
「配達の仕事は、無かったわ」
「皆さんが、頑張ってくれましたから……」
キリカが、申し訳なさそうに言う。
「じゃあ、森に行くか!」
「妖魔、倒すんよ!」
俺達は、頷き、顔を見合わせる。
って、それ俺が狙ってたオカズ!?
ギルムは、かすめる様に、最後の肉を平らげる。
「早い者勝ちじゃわい!」
クソウ……。爺め……。
そんな、俺達のやり取りを、キリカがオロオロと見守る。
ん?
何か言いたいのか?
「キリカ。どうした?」
「え!?あ、あのう……」
項垂れるキリカを、優しく見守る。
「キリカちゃん!遠慮しないで!」
「は、はい……。あ、あの、昨日みたいに、お客さんが大勢来られると……」
俺達は、顔を見合わせる。
俺は、頭を掻き、
「大丈夫だ!十七時までには帰ってくる」
「そうね!また、みんなで、頑張りましょう」
「お手伝いするんよ♪」
となれば、森の奥に聞くのは止めよう。
目標は、採取系……。
「ビックボアは、世界樹と瘴気の狭間のモノが、より大きなものが居るぞ?」
ギルムが、アドバイスをくれる……。
「何故に?」
「獣だったころの本能かのう……。瘴気を浴びた猪が、ビックボアに変わり、過去を思い、世界樹を目指す……。世界樹に近づけづとも、その恩恵を授かる……。主ら、世界樹に行けるじゃろう?」
「!?」
「驚かなくとも良い!お前たちの周りには、世界樹の霊気が満ち足りておる……」
やっぱ、この爺さん、ただ者じゃねえ……。
「今のお主なら、獣にすら、気付かれる事はあるまいて……」
これで、今日の目的は決まった。
ビックボアの討伐。
後は、薬草とかの採取だ!
「姉やんに会いに行くんよ♪」
「一昨日、盛大にお見送りしてもらったのに、何だか恥ずかしいですね」
シャルは、照れ臭そうに笑い、サクヤは、嬉しそうに笑う。
まあ、普通に考えて、遠くに旅立った訳じゃ無いんだしな……。
今回は、お土産は無いが、次回からは、サシャ達にも、なんかお土産持っていこう。
アクセサリーとか……。
悪くは無いかも……。




