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天翔雲流  作者: NOISE
不死鳥の如く
1843/1865

助け合う事の強さ

 アイカ達が、帰らない……。

 本当に、休みの間中、エネス国に、滞在するつもりの様だ。

 まあ、別に、構わないのだが。

 訓練は、真面目に行っているし。子供達の面倒も、よく見てくれる。

 本当に、エネス国に、欲しい人材だ。

 その思いが、顔に出ていた様だ。

 アルテイシアが、俺の耳を引っ張り、

「アイカちゃん達は、家の子だからね!」

「分かった、分かった!耳を引っ張るな!」

 まったく、融通の利かない、王女様だよ。

 驕る訳では無いが、アイカ達を育てたのは、この俺だぞ?

 アイカ達に、選択肢を与えても、別に良いじゃ無いか。

 俺は、アルテイシアに睨まれながら、今日も、仕事に精を出す。

 街の拡張に、農地の移動。放牧地も、更に拡張する。

 やる事は、多く有るな。

 代り映え無い日常だが、エネス国は、大きく変わっている。

 アベルの故郷……。

 北の勇者の故郷、アスタ村と言うが。俺に、恩を返すのだと、アベルの父、バラフを中心に、移住して来る事と成っている。

 今、フリュクベリ商会を派遣し、対応している所だ。

 他も、俺が助けた者達が、続々と、エネス国に、集結しつつある。

 俺達にとっては、嬉しい悲鳴だ。

 エネス国は、急速に発展し、人手が足りない。

 喜んで、迎え入れよう。

 こんな状況だから、アルテイシアも、焦っているのだ。

 まあ、ヨセフの様に、暴走はしないが。

 ギリセアからの移民も、多く、集まっているからな。

 故に、

「ちょっと!本当に、お願いだから、アリネも、発展させてよ!共に発展し様とか言って、エネスばかり、大きくなっているじゃない!」

 まあ、否定はしない。

 俺は、深々と、ため息をつき、

「分かったよ……。しかし、俺が、何でもやってしまったら、それこそ、スターリーの、二の舞だ。俺が、ロブスさん達に、話を通しておくから、信頼出来る者を、研修に来させろ。二、三年、修行を積んで、その者達の力で、アリネの街を、発展させるのだ。他の事も、同じだ。王女さんが、これだと思う事が有れば、俺に言ってくれ。手配するよ」

「まったく!最初から、そう言いなさいよ!ローラに言って、エネスに、優秀な人材を派遣するわ!けど、建築だけじゃ、物足りないわねぇ……。あんたの国、家の国から、多くの木材を、購入しているわよね?建築材料は、私の国が、一手に引き受けるわ!ガラス、石材、煉瓦。あんたの国じゃ、限界があるでしょう?工業化を進めるから、そこら辺も、しっかり、教えなさい!」

「ん。確かにな……。家の国土じゃ、限界があるな。アルテイシア!ギリセアに、そこら辺を頼めるか?」

「任せなさい!ギリセアとエネスは、二人三脚で、大きくなるのよ!最初から、そう言っているでしょう?」

「ははは。そうだな。よろしく頼む。白翼商会の方に、話を通しておく。上手く、折り合いをつけて、頑張ってくれ」

 確かに、エネス国は、小さな島国。

 人材が揃っても、国力に、限界があろう。

 スターリーとは、上手く、助け合えなかったが……。

 アルテイシアとなら……!

 ギリセアとなら、上手く、助け合っていけるだろう。

 これなら……!

 エネスもギリセアも、まだまだ、大きくなってゆくぞ……!


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