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天翔雲流  作者: NOISE
降りかかる火の粉
1793/1865

限界……。

「ヨセフ国王陛下、ご壮健の様で何よりです」

「やあ、ジャショウ君とヨシカ。わざわざ、済まないね……。その様子からして、援助の話は、余り良い返事を、得られそうも無いね」

「はっ!残念ですが……。エネスの街が建設されて、まだ、十か月。七大国の援助を受け、何とか、存続している状態です。残念ですが、例え、首都であろうと、他の街に回せる、人も物資もありません。今回の話は、無かった事に」

「はぁ……。やっぱり無理か……」

 ヨセフは、深々と、ため息をつく。

 分かっていただろう?

 ヨシカもまた、深く息を吐き、

「兄上……。苦渋の選択で、エネスの街を、頼ったのでしょうが、無理な話だと、分かっていたでしょう?今の所、エネスの街は、自力で立ち、歩いております。しかし、まだ、拙い足取りです。七大国の援助を受け、必死に、発展しているのです。そして、それが、妨げと成り。エネスの街から、スターリーの街に、援助をすれば、七大国の物資を、横流しする事と成ります。残念ですが、エネスの信頼を守るには、スターリーの街への援助は、見送るしかありません。せめて、エネスの街が独立した時、スターリーが、主導と成って、援助して居てくれれば、話は、変わってきましたが……。結局、スターリーからは、一エルたりとも、援助を受けておりません。この期に及んで、エネスに頼ろうとするのは、お止め下さい。スターリーの信用にも、関わりますよ」

「やはり、そうだよね……。エネスの民を、追放し。今日まで、スターリーを守ってくれた、ジャショウ君をも、追放した。今更、スターリーの街を、助けてくれとは、虫の良い話か」

 分かっていた事だろうに……。

 家臣達も、俯き、ため息をついている。

 もう、袂を分かち、背を向け合ったのだ。

 そして、倭国を始め、多くの国が、我が街を支持し、我が街は、発展した。

 そして、結局、スターリーからは、ヨシカの言う通り、一切の援助を受けなかったのだ。スターリーが、助けられる、権利は無い。

 そもそも、助ける事も出来ない。

 何度も言うが、エネスの街が出来て、まだ、十か月。

 とてもじゃ無いが、他の街を、助ける余力は、今のエネスには無い。

 しかも、大国の首都と成れば、その重圧は、如何程のものか?

 とてもじゃ無いが、支えきれないだろう。

 俺もまた、くらつく頭を、片手で抑え、

「国王陛下……。冷静に成って下さい。エネスの街は、大きくなりましたが。それでも、発展途中。今は、ギリギリの状況で、存続しております。利益を出すのは、まだ、先の話です。現実的に考え、エネスの街に、スターリーの街を、助ける余力は、ございません。それに、我等を、荒野に投げ捨てたのは、貴方方でしょう?民達は、納得しませんよ。その日を、必死に生きる民達に、私は、これ以上の負担を、掛けるつもりは無く。何があろうと、私は、エネスの民の、味方で居るつもりです」

「そうか、分かった……」

 何度も、エネスの街を、視察した筈なのだがな……。

 ここまで言って、ヨセフ達は、漸く、理解したのだろう。

 漸く、頭を、縦に振る。

 俺達だって、助けられるのであれば、助けてやりたい。

 本当に、危機的状況であれば、手を差し伸べるだろう。

 しかし、スターリーの街には、まだ、余力がある。

 少々、過激ではあったが、多くの佞臣を、処罰する事に、成功した。

 古き賢人達も、政界に戻って来た。

 ただ、過去のスターリーに囚われ、現状を、維持する事は、不可能だ。

 何度も言うが、スターリーの街は、縮小させ、早い段階で、スターリーの象徴として、存続させる方向に、方針を、固めるべきか。

 その辺の事は、アルブレッド達、賢臣達も、納得しているし。後は、一部の者達と、ヨセフが、納得し、行動に、移すだけだろう。

 残念だけど、俺達に出来る事は、ここまでの様だ……。


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