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借金返済、完了

間があいて、クオリティがあがっ・・・・てない。私悲しい・・・。

土下座。


それは、完成された美。


それは、もっとも誠意を感じられる姿勢。


それは、どの世界でも通用する行為。


だって現に。


「申し訳ありませんでした!」


俺は冷たい床の上でスピカにたいして土下座をしている。理由としては、俺が男である、と説明していなく、風呂場でバッタリというのがあったからだ。


「い、いや、もう怒ってないですから、頭を上げてください!」


そろそろ開店時間ですし、と言うスピカ。なんて優しいんだ、俺だったら無言で百烈拳の刑だぞ。


「そうか?わかった、じゃあもうこの件は綺麗さっぱり無し、の方向で。」


「はい、そうしましょう!」


そういってそれぞれ店を開く準備をする。準備といってもポーション並べたり、剣などの武器をちょちょいと並べるだけだが。


スピカがポーションを置いたところで、外に出る。この店は、最初は分からなかったが表の看板にOpen、closeと裏表に書いてある。


カコン、と木と木が軽くぶつかる音がする。


「道具屋スピトルカ、開店です!」



~3時間後~


「ありがとうございました。」


今日はいつもと比べて少し少ない位だが、そのいつもが、客が店に入りきらない状態だから、特別今日は楽ということではない。なにが言いたいかというと。


「客来すぎじゃね?」


「それはロード君の作った美味しいポーションと魔法が付与されてる武器が、口コミとかで広がってるから。」


はじめてこの店に来た客で、ポーション買ってった奴は、「お、おいしい!?なんだこのポーション・・・。あ、あいつにも知らせなきゃ・・・!」とか。


武器を買いに来た奴は、「お、この剣とかど・・・う・・・。なんだこの剣、凄い魔力を感じる・・・。」とかなんかフォース感じちゃってる奴とかたくさんいた。


「なんで?ただちょっと魔法が付与されてるだけだぜ?そんなの探せばどこにでもーーー。」


あるだろ、と言おうとしたらスピカが俺の肩をガシィッって掴んできた。てか痛い痛い痛い!


「いいですか!?魔法の付与がなされている武器という物は基本高価なんです!それをロード君はホイホイ出すし、値段も『うーん、5000Cで良いか』なんていって価格設定しちゃうし、本当はそれの何倍もするんですからね!?」


そんなことすればお客さんがたくさんくるのは当然です、とスピカ。

別に凄い魔法を付与しているわけではない。ただ、『所持しているだけで体の傷が直る』剣とか、『一突きで10の突きが出る』槍とか、『矢が無くても魔法の矢が出てくる』弓とかだぞ?こんなのヴェルマンウェに比べたら、全然凄くない。


「わかった、今度は気をつける。」


でもこっちの人たちから見れば相当凄いのだろう。スピカの反応を見ればよく分かる。とりあえずここは謝って置いた。


そしていったん表の看板をcloseにし、昼ご飯となった。


そのときだ。


店の扉をコンコン、コン、とたたく音がした。は~い、とスピカが出ていく。このたたき方は借金の返済の受け取りにくるヤー公との間に決めた合図だ。スピカは多少元気にはなったが、それでもコワモテの客が来たときはあのときの事を思い出してしまうらしい。


だから扉を開けたらいきなりコワモテおじさん登場、とならないようにこのような合図を決めたんだ。


「ご無沙汰しております。分かってると思いますが、今日が最後の返済日です。」


そう、50万あった借金はあれよあれよと、気がつけば2万まで減った。そして今日の午前だけでの売り上げが16万。つまり。


「こ、これで・・・借金、か、返し終わりました。」


いまだある恐怖からか、それとも全額返済できたことからか、その声は震えていた。


「・・・はい、確かに残り、受け取りました。では私はこれで。」


そういって帰ろうとするヤー公。


「おい、ちょっとストップ。」


「はい、なんでしょう?」


お、止まってくれた。


「いや、渡したい物があるんだが、受け取ってくれるか?」


このとき彼の目が何か霞みがかかった。なんだろうか。ま、まあわかんないし、渡してしまおう。


「これだ。」


そういって渡したのは刃渡り15cmくらいの短剣。厚さ、幅があり結構丈夫で、持ち手の所には青い紐が巻かれていて握りやすいよう施されている。そして一番目を引くのが。


「む?ロードさん、この小さなレバーはなんですか?」


そう、この短剣には小さなレバーが付いており、それを押すと剣内部に収納されていた刃が飛び出てきて、一振りのロングソードに早変わりする。強度のほうも抜かり無く強化が施してあるし、さらになんと!この短剣には、自分を中心に50mの範囲であれば転移できるという優れ物。


その旨を彼に伝える。


「そ、そんなすごい物を・・・ありがとうございます、ロードさんいや、姐さん!」


あ、姐さん!?おいまて、俺は男だと・・・!と説明しようとしたが、一生大事にしますね~!と言いながら走っていった。お前、ホントにヤクザさん?


「・・・え、えと、とりあえず借金返済できましたね。」


なぜかスピカの顔が赤いのが気になるが・・・。


「そうだな、パーティーでも開くか。」


「良いですね!・・・あ、でもまだお昼ですし、パーティーは夜から、ということで。」


「うし、午後も頑張るか!」


「はい!」


こうしてスピカの借金返済はおわった。

できる限り、このような間をあけないようにしたいな。

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