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隠れチート、見つけました  作者: トニーひろし
第1章 異世界転移編
12/33

第12話国王様と顔を合わせました。

次回は明日の12時過ぎに第13話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価出来ればよろしくお願いします。





 初めての訓練から10日経過した。

 その日、いつも訓練で使っている訓練場にはグランさんと騎士達と勇者である俺たち以外にもいた。

 ガラフ王国第1王女フィーネ・ガラフ。俺たちが『バート』に召喚された時に最初に会ったお姫様だ。

 そのお姫様は俺たちの訓練の視察に来たようだ。訓練の視察に何の意味があるのかは分からないが。

 他の男子たちは王女様にいいところを見せようと張り切っている。女子もいつもよりはやる気だ。


「何だかな〜」


 しかし、俺はどうもやる気が出なかった。

 確かに王女様は美人であるが、なんだか彼女の善意の行動すべてが胡散臭いと感じる。

 ――彼女は実の所俺たちの事をどう思っていてのだろうか?

 取り敢えず要注意人物だ。

 ――今日はいつもより目立たないようにしよう。


「よし、いつも通り訓練を始めるぞ!」


 グラン騎士団長が声を張り上げ、今日の訓練が始まったのだった。



 開始から約2時間後。

 王女様の目的を探ろうと動向を観察していると不意に王女様の顔がこちらを向いた。

 それと同時にこちらは即座に顔を背けた。


「マジかよ」


 小声で独りごちる。

 思ったより気配に対して敏感だ。

 俺が王女様を観察していたのもバレただろう。

 最悪だ。なぜなら王女様に警戒されると今後厄介な事になりそうだからだ。

 冷たい汗が首元を覆い、身体から力が抜ける。


「ああー、不幸だ」


 俺はこれからの生活により不安を覚えたのだった。



***



 その夜、俺たちは初めて国王様と顔を合わせた。

 国王様は厳ついオッサンで、一瞬クマに見間違えるほどの体型だった。グランさんにはるんじゃないだろうか。

 顔あわせが少し遅くなったのは国王様が地方に視察に行っていたかららしい。

 お疲れ様ですと俺は心の中で呟いた。

 国王様が肘かけに肘を乗せ、堂々とした様子で椅子に腰掛ける。

 その姿はとても様になっており、それが俺により緊張感を与えた。おれもこのくらいの貫禄が欲しいと思う時がたまにある。

 因みにフィンとレイナは俺の部屋留守番だ。

 フィンはむくれていて、レイナは特に反応を示さなかった。フィンの機嫌直しに後でなんか食べ物を持って行こう。


「私がガラフ王国国王ディーン・ガラフだ。勇者の皆よろしく頼む」


 国王様が俺たちを見下ろしながら言う。

 今、俺たちがいる部屋は謁見部屋で国王様が座る椅子の位置が高く、俺たちが跪いているから国王様は自然と見下ろす体勢になってしまうのだ。

 ――しかしこれはなんだ?

 国王様の言葉がまるで岩のように重く感じられ、ビリビリとプレッシャーを感じる。王の威厳なのか? 国王様の近くにいるグランさんやフィーネ王女は特に変わった様子は見せていないのは慣れているからだろうか?

 それとも⋯⋯何か仕掛けがあるのだろうか?


「お初にお目にかかります、私はここの勇者の代表の小坂です。これからよろしくお願いします」


 俺が色々と考えていると俺たちの代表として小坂さんが挨拶をした。

 かなり恐縮した様子であったが、粗相のない無難な返しだ。


「うむ、よろしく頼む」


 そう国王様が言った後にそばに控えていたフィーネ王女が一歩前にでた。


「皆さん、お父様が今夜7時からパーティーを開くようです。沢山のご馳走が振舞われるので是非参加してください」

「よっしゃああ!」

「腹一杯食うぞ!」

「貴族への挨拶とかは面倒だけどね」


 周りから歓声が上がる。

 歓声が上がったのは、俺たちの歓迎パーティーで振舞われた食事の方がいつもの食事よりも美味しかったし、食べきれない程の量振舞われたからだろう。

 いつもの食事も美味しいが、いつも訓練していて育ち盛りな俺たちには少し量が足りない感じがしていたのだ。


「それと⋯⋯」

「今回はどんな料理だろうな」

「前の時は、一番牛の魔物肉は美味かったな」

「いや、ウサギ肉だろう!」

「エビも中々美味しかったわよ」

「それある!」

「へぇー、前は食えなかったから今回出てたら食おう」


 王女様からまだ何かあるようだが、周りの奴らの声がうるさくて聞こえない。

 周りの皆さん、黙ってくれませんかね?


「静まれ! お前たち国王様と王女殿下の前で無礼であるぞ」


 大臣のダリン・レアルが声を荒げる。

 大臣とは最初の歓迎会で顔を合わせていた、てっぺんハゲの太ったオッサンだ。

 俺は心の中でハゲガエルと呼んでいる。


「「「⋯⋯⋯⋯」」」


 ハゲガエルの一喝で周りが静かになった。

 ――いい仕事だハゲガエル。

 すると、目を瞑ってじっと静かになるのを待っていた王女様がゆっくりと目を開いた。


「それと皆さんにはこれをつけてもらいます」


 そう言って手に持った黒くて丸いドーナツのようなものを俺たちに見せた。


「それは?」


 水野さんが王女様に聞く。

 ちなみにクラス委員長の小坂さんが俺たちの代表になったことで副委員長の水野さんが俺たちの副リーダーになっていた。


「これは強化の首輪と言ってつけている者のステータスを約2倍に強化する魔道具です。皆さんにはもっと強くなってほしいので我々が用意しました」

「へー」


 水野さんが目を細める。疑いの視線だ。

 ――あの首輪には何か細工があるのか?


「これはパーティー後に使用人に部屋まで持って行かせるので是非とも使ってください」


 王女様が笑みを浮かべた。

 その後、国王様やグランさんと今後の予定を話し合って謁見部屋を後にした。





















次回は明日の12時過ぎに第13話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価出来ればよろしくお願いします。

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