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第14話 大規模討伐 オークキングとの戦い①

 ギルドに報告すると、セリーナが言っていた通り、2、3日で大規模討伐が組まれ、Bランク黄金の盾のリーダー、ガリオン・ブレイクが全体のリーダーを務めることが決まった。


「黄金の盾」とはその名前の通り、守りの硬い安定感のあるパーティーらしい。





 次の日、北の森手前の門に集合すると他にも討伐に参加する冒険者たちが集まっていた。


 主に4つのパーティーとソロが何人か来ていた。

 Dランクパーティーも多数来ているが、単体では勝てないので、おこぼれ目当てだろう。


 ギルドとしても、ゴブリンやコボルトなどの相手をしてくれるので人手がいるのは助かるのだ。ウェルカムである。


 参加する冒険者も大金を稼げると嬉しそうに討伐後の打ち上げについて話している。


 やっぱ冒険者その日暮らしの生活は見ていて清々しくて気持ちがいい。







「おいおいこんなガキが一緒に討伐するのかよ」


「あいつが巣を見つけたらしいぜ」


「噂のラッキーボーイか」


「オーク討伐に参加できるからラッキーボーイには感謝しねぇとな」


「ついでにそのラッキーな結果を俺たちにプレゼントしてくれてもいいんだぜ、がははが


 と僕だけ見て軽口を叩く奴も、すぐに後ろにいるイグナティウスを見てすっと目線を外して去っていった。

 一方、噂を知っている人たちは


「冒険者が3人も雇って、金大丈夫か。自滅するのがオチだろう」


「貴族のボンボンが、実力も無いのに偉くなった気で命令されたらたまったもんじゃない」


「だが意外と魔法は使えるらしいぞ。ま、指示されるは真っ平ごめんだが」


 とそれぞれ噂話に花を咲かせている。




 

 実を言うと、これら反論せず言わせたままにしている。

 

 なぜか。


 それは、風魔法をたくさんの人に知ってもらうために。


 もう僕みたいに「風魔法というだけでパーティーに入れてもらえない」みたいなことが起こらないように。


 一方目立ったり、成功したりすると妬まれて辛いので、出来るだけ目立ちたくは無い。


 そんなときに風魔法使いであるセリーナと出会えたのは僥倖だった。


 もしやりすぎても、セリーナがしたことにすれば良いからだ。


 ふふふふふ



 と、1人妄想を膨らませていると、黄金の盾リーダーのガリオン・ブレイクが前に出た。


「みんな、オークの討伐によく参加してくれた。今回リーダーのガリオンだ。

 それぞれ担当の場所から攻めていってくれ。しかし相手の数が思ったより多かったり、強かったりした場合、命第一に協力を求めるように。それがうちの、黄金の盾のルールである。今回リーダーになったので、他の者たちもこのルールに従ってもらう。

 避難を非難することのないように。」


 「リーダー、それは笑えないっていつも言ってるじゃないですか」


 「みんあ反応に困ってますよ」


 「そ、そうか、やっぱだめかぁ」


 

 どうやらあれは笑って良いらしい。笑えないが。


 それはさておき

 黄金の盾のルールはなかなか良いと思ったので、うちでも取り入れようと思う。





 他のチームから巣についての情報を聞かれるが、その辺りはセリーナが対応している。

 横で大げさにオークのことを語っているミレットもいるが、みんな熱心にきいている、たぶん。

 

 その様子を見ながら、これからの行動について考えているふりをする。

 作戦は、セリーナに風魔法で無双してもらい、オークキングは僕が倒すと決めている。

 だから今更考えることはない。


 セリーナに説明すると

 「それは作戦とは言いませんよ」

 言われてしまったが。

 





 

 「オークキングと戦いたいなぁ」


 「キングと戦いたいなんて酔狂なやつはローグぐらいだろうよ」


 「ハイオークだと試し切りにもならないよ」


 「試し切りって、おい。刀でなくて風だろう。

  ところで風なのにどうしてそこまでの威力が出るのだ?」


 「え、ああ。そうだね。別に見た目が地味だけどちゃんと当たればあれぐらいの威力はあるよ」


 「ちゃんと当てれば?」


 「うん、そのまま風魔法を使うと、範囲が広くなって一部分しか当たらないから無駄が多くなりがちなんだけど、それを全部当てると単純に威力が何倍にもなるでしょ?」


「説明は分かるが、そんなことできるのか?」


「まぁ、コツさえ掴めば簡単かな。

 水魔法で水圧上げるようにして空気圧を上げて圧縮すると、コンパクトになってできるよ」


「まじか、そんな方法で。目から鱗が落ちた気分だ。

 確かに水魔法では、水を圧縮させて鋭くしているな」


「土魔法のクリエイトブロックなんかも最初から圧縮が含まれているよね」


「ふむ、言われてみれば、確かにそうだな」


「人気の火魔法は圧縮より爆発させることが多いから、圧縮させる事はないんじゃないかな」


「火魔法に憧れると、圧縮について考えることなさそうだし、自然と今までされてこなかったのか」


「セリーナも知らなかったしね」





 セリーナが初めて圧縮させて魔法を使ったときの驚き方は異常だったね。

 自分で撃ってるのに、


「なにこれ、え、やばい、おかしいよ。

 まじ異常だよ、これほんとに私が、あ、やばい、楽しい」


 と、ぶつぶついいながら連発していた。


 森の木を試し切りで粉々にして、木屑が舞ってしまって、それを来ないように相殺するのが大変だった。


 私の苦労にも気づいてほしいよね、うんうん。








 昨日セリーナご機嫌で帰ってきて、意味深に

 「明日になったら面白いもの見れるから楽しみにしていてね」

 と言っていた。きっとこのことだろう。


 ってことは、今日はセリーナがローグの代わりにやらかすのだろうか。


 セリーナが無双する姿を想像して、笑みが溢れる、

 無双できるようにサポートしてやろう。


 まだ、雇われて1週間。雇用はブラックだが、意外と悪くないと思い始めていたイグナティウスだった。

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