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よろしくお願いしますm(*_ _)m

「ゼール、俺もこの剣を買おう」


私がゼールさんと話を終えたタイミングで、アルが刃の部分が普通の剣よりもだいぶ輝いて見える一際高そうな剣をゼールさんに渡した。


「アル、お前もまた高い剣をそうホイホイと…。お前も本当に一体、何者だ?」


アルの持ってきた剣は、どうやら見た目通り高いらしく、呆れた様子でゼールさんがそう尋ねる。


「…俺も秘密だ」


「はぁ…なんで俺の店はこんな秘密主義な奴ばっかり集まるんだろうな…?」


アルは堂々とそう言って、剣を受け取った。

どうやら私とゼールさんの会話を聞かれていたようだった。

私達が話していた時、アルは剣を見ていたので近くにはいなかったが、ばっちりと声は聴こえいたらしい。


「お前が店をこんなまるで隠れ家のように作ったからじゃないか?」


ため息を吐くゼールにアルフォンスが無表情でそう答える。


「俺のせいなのか…」


「世話になった。また来る」


肩を落とすゼールに一言挨拶した後、アルは今買った剣を眺めていた私の肩を叩く。


「ティナ、そろそろ出よう。外が暗くなり始めている」


そう言われて窓を覗くと、確かに外の日はだいぶ落ちていた。


「本当ですね。街中が暗くなる前に帰った方がいいかもですね」


私はそう言ってアルのあとをついて、店の外へ出る。



「あの、今日はもう解散ですか…?」


「そうだな。明日もまた一緒に依頼受けに行くか?」


もうアルと別れるのだと考えて寂しくなりながら私がわかりきったことを尋ねると、アルはそんなことを言ってくれた。


「え!?明日も一緒行っていいんですか?」


私は興奮して思わず大きな声を出してしまう。


「ああ、ティナさえ良ければだが…」


私の声の大きさに驚いたのか、アルは目を丸くしてそう答えてくれた。


「もちろん行きます。じゃあ明日は今日買った剣をお見せします」


「…楽しみにしておく」


「はい…!じゃあ失礼します」


アルに別れを告げた私は宿屋に帰るため、宿屋の方向へ歩き出した。


「待てティナ。宿屋まで送る」


アル様は歩き出していた私の肩に手を置いて、そう言ってくれた。

乙女ゲームでは何度も聞いてきた定番の言葉だが、実際に自分が言われるだけでここまで嬉しさが大きくなるのか…。

私はそんなことを思うと同時に、少し赤くなってしまった顔がアルにバレませんように、と願いながらアルを見る。


「ありがとうございます。…お言葉に甘えさせてもらいます」


乙女ゲームのヒロインなら、ここは謙遜して断るところだろうが、もっとアルと一緒にいたい私には、それは出来なかった。


「ああ、でも俺は宿屋がどこにあるか知らない。ティナが道を教えてくれ」


「はい、もちろんです…!」


そうしてアルに道を教えながら宿屋に着いた時には空は真っ暗だった。


「ここか。…魔物の寝床?凄い名の宿屋だな…」


しまった…!アルと一緒にいることに気を取られすぎて、このことをすっかり忘れていた。

前にもこんなことがあった気がする。


「で、ですよね…。私も初めて見た時は驚いたんですけど、私…実は魔物をテイムしてみたくて…。ここに泊まれば、何か縁が出来るかなぁって少し思ったんです…!」


苦しい…流石にこれは苦しすぎる言い訳だ…。…でも、何も言わないよりはいいだろう。それに魔物と仲良くなりたいというのも本当だ。

特にフェンリルなどが存在するなら、是非仲良くなりたい。そして、毛並みを撫でさせてもらうのだ。

私は地球で小さい頃に柴犬を飼っていてその影響か、小さい頃から犬や狼のようなかっこいい姿をした生き物が大好きだった。


なので大きい身体がかっこよくて、さらにふわふわの毛並みを持ったフェンリルと仲良くなりたいのだった。

まあ、実際のフェンリルを見たことはないので、私のイメージ通りの姿かはわからないが。


「そうか。魔物をテイムしてみたいとは珍しい。しかし、冒険者をしていればそれが叶う日が来るかもしれない、諦めずにな」


魔物を仲間にして戦うテイマーという冒険者ももちろんいるが、魔物は全て殺すべきという考えを持った冒険者も少なからずいるため、アルは少し驚いたようだった。

しかし今の言葉でアルに、私がそういう人ではないということは伝わったはずだ。

出来れば、これからもこうやって少しずつアルに、私という人間を知ってもらってほしい。


「はい…!諦めません、まだ冒険者始めたばかりなので…!」


「ああ。じゃあまた明日、おやすみ」


「はい。おやすみなさい、アル」


アルは挨拶を済ませると、元の道を戻っていった。私はアルが見えなくなるまで見送った後、宿屋に入るのだった。

読んでくれてありがとうございます。

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