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いきなり打ち首獄門!?初期レベルでラストダンジョン突入!!

織田信長に会いに尾張に到着したところ何と、織田信長一行は清洲城へ引っ越しの最中だった。

何とかして織田信長に会うため、那古屋城下であった弥生という子供に教えてもらった抜け道をつかって

清州城へ潜入するのであった。

弥生に教えてもらった抜け道は、人ひとり通れるぐらいのスペースが空いていた。

足元は悪く、かなり通りづらい場所もあったが何とか道に沿って進んでいき、1時間ほど歩いたころだろうか、ようやく明るい光が見えてきた。


「よし!あと少しだ!!!」


その光に導かれるように前に進んでいくと扉にぶつかった。


「ここでしくじったらもう後がない!何としてでも信長の部下にならなくちゃ」


ゆっくりと扉を開いた瞬間。

別の部屋だった。目の間には、侍がクソをしていた。


「(うぉわあああああ!!!!

ま....まさかここって....(かわや)(トイレ)かよ!! 最悪だ!!)」


ラッキーなことに、相手はまだこっちに気づいていない。


「(よし!このままゆっくり扉をしめて...)」


音をたてないようにゆっくりと、扉を閉めようとしたその時...


プゥウウーー


侍がタイミング悪くオナラをしたのだった。


「うぉええええええ」


あまりの臭さに、つい声が出てしまった。


「なっなんだぁ!!? あっ!!!なんだ気様!!!!

そんなところで何してる!?」


「えっ!?いや....その!?」


「俺のクソしてるとこを.....変態か!?」


「だれが好き好んでオッサンの排便をみるか!!」


「何おう!? ま...まさか殿の首を狙って.....曲者じゃな!!」


「あっいや!!!ちが!!」


「えぇぇい!!!誰かおらぬか!!!曲者じゃーーー!!!」


そう叫ぶと、またたくまに小さな厠に侍たちが集まってきて、

抵抗する間もなく、複数人にひっとらえられてしまった。


「ちがっ!!ちがうんです!!待ってください!!!」


「なぁにがじゃ曲者!!この柴田勝家が成敗してくれる!!!」


えぇ!!!この人があの柴田勝家!?

柴田勝家といえば、織田家の将軍二人中の一人であり、信長の右腕といっても過言ではない男。

かなりの豪傑で、戦が好き、部下に愛され人情味のある将軍だ。


「ちょっ!!!ちょっと待ってください!!!!」


「うるさい!!キェエエエエエエイ!!!!」


待てっ!!!!!!


奥のほうから響き渡る、真の通った声。

その先には、明らかに他の者とは違った圧倒的オーラを放つ信長が立っていた。

名前を聞かなくてもわかる。俺のあこがれの存在。

織田信長がそこに立っていた。


「と....殿!!」


「貴様、勝家これはいったい何事か?」


「こ...こ奴が殿の首を狙って、この厠に忍び込んでおったのです。」


「ほう....」


そういって、じっと俺の顔を見る信長。

あ、あの信長と会えるなんて...


無上の喜びと、殺されるかもしれない恐怖を感じ今にも吐きそうだった。

数十秒、おれにとっは数時間もと思える緊張の瞬間の後...


「刀を下ろせ勝家」


「はっ!?今なんと...?」


「刀を下ろせと言ったのだ!!!!」


「い...いや、ですが殿!?」


「なんじゃ...ワシの言うことが聞けんのか?」


そうった信長の顔は怒りに満ちていた。

まさに鬼のような迫力であり、息もできないほどだった。


「い...いや...」


「そもそも貴様は、今信行の配下であろうが!

ワシの配下でもない分際で、そのような事がようできるよのぅ!」


「す...すみませぬ信長様!!!」


さすがの迫力!!

あの豪傑な柴田勝家も黙らせるカリスマ性には惚れ惚れする。


ちなみに柴田勝家は、もともと信長の父親である織田信秀に仕えていた武将。

父親の死去に伴い、信長の弟である信行の部下として活躍する。

ただ、それもその後の戦で状況が変わってくるのだが....


「さて、小童よ貴様なぜ我が城へ潜り込んだ?

表には兵もおったはずだが...


抜け道か...


なぜこのような事を知ってる。貴様何者だ!」


「お...俺は....」


ここでミスれば即刻打ち首、切られて終わるだろう。

下手なことは言えない。

ただ、嘘をついたところで見透かされる....


「あ...あ.....」


「あ??」


「あ....あなたの家来になりたくて参りましたぁ!!!」


周りがザワつくのが分かった。

そりゃそうだ、抜け道とおって入ってきて家来になりたいなんて虫が良すぎる。

普通に考えたら、暗殺狙いの刺客だと思うだろう。

ただ、嘘はついていない。

信長の下で働いてみたいというのは本当だ。


周りは、白い目で俺を見ていたが、信長は視線を外さずじっと俺のことを見ていた。


「ほう...ワシの家来にのぅ....」


信長が刀に手をかけた。


「(ま....まずい!!殺される!!!)」


そう思い、つむった瞬間。


「あっはっはっは!!!!」


信長が笑い出した。


「と...殿?どうされたのです?」


「この小童、何も考えていないと見えるが、なかなかどうして...


おい!!!貴様名はなんという?」


「に...ニノマエです!!」


「ニノマエか...ワシのもとで働かせてやらんでもない。

だが、信用が足らん。


なので、今から貴様に試練を与えよう。」


「し...試練ですか?」


「そうだ!それをこなせば、ここで働かせてやろう。


どうだ?やるか?」


「わ....わかりました!!!」


「よしっ!!!」


そういうと、信長は奥のほうから一つの手紙を運んできた。


「これはとある信書だ。これをある人物に渡してほしい。」


「ある人物ですか...それって...?」


「斎藤道三だ」


さ...斎藤道三だって!?

斎藤道三とは、今の信長の義理の父親にあたる存在。

妻である濃姫の父親のこと。

斎藤道三はもともと僧侶や商人として暮らしていたところ、

武士として腕を上げ大名にまでなった実力派の武将。

かなり知力的であり、なおかつしたたかな性格をしていたという...


「と...殿!!!」


「なんだ、やかましい」


「い...いけませぬ!!このような小童に任せるようなことをすれば...

状況次第ではさらに信行様とのご関係が....」


「まぁ、良いのだ。おい!ニノマエ。

斎藤道三公は一筋縄ではいかん。おそらくこの信書も素直には受け取ってはくれんだろう。

それでもやるか?」


くぅ....渡も地獄、渡らぬも地獄じゃねぇか!!!

何もしなくてもどうせ殺される...


「わ..わかりました!!お任せください!!!」


かくして俺は、斎藤道三のもとへ向かうこととなった。

これが、信長と俺の運命を大きく変えることになることも知らずに...

コロナで時間が空いたので、最新話を更新しました。

だいぶブランクが空いたので、最初から読み直しましたぜ。

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