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進化前兆

朝日が昇る。放置された家に飼われてた鶏が街中を鳴きながら闊歩する。

「全軍突撃開始!」聖徒六星の声が薄らと聞こえる。土壁のせいで入口はひとつしか空いてない。「警戒!魔法班は全種展開!」その入口から大量の矢が飛び出る。「シールド!」青紫の防壁が展開される。「2班3班はマジックアローへ切り替え!」攻め入る隙を与えない猛攻が聖徒六星を襲う。「突撃隊行け!」白い鎧の兵士が盾を構えながら突撃してくる。「ウィルド!今だやれ!」「降り注げ!!土霰(ドーア )」ガンッ!と鈍い音を立て、大量の土団子が敵を襲う。「怯むな!いけ!」「無理です!氷塊が入ってます!」慌てふためく敵兵の方へミコルが大砲を向ける。「んじゃ、ファイアー」火の粉が大砲内の火薬を爆発させる。轟速で飛んできた鉄球に突撃兵は無様を晒すように蹴散らされていく。「未知の攻撃多数、常に魔法防御展開!」敵の司令官が怒鳴るように指示を出す。ミコルも魔法兵と弓兵に指示を出す「火の矢を穿て!」「はい!」橋の向こう側で待機する兵士目掛け火の矢が飛んでくる。「よし、今だ!ローリング」巨大な樽を何個も橋に転がす。下り坂で一気に転げ落ちていく。樽に火矢が刺さり炸裂する。「がァっ!医療兵と運送兵は即座に怪我人を、解析兵は即座に解析」

「っと、お前ら!そのまま突撃!感覚を開けて等間隔に攻め入れ」歓喜と共に攻め入ってく。「防御兵!抑えろ」大盾の男達が前に出て何人かが弾かれる「魔法兵と弓兵、味方を撃て」ミコルの指示に敵達は驚愕する。「発射!」「魔法展開、操作」メイドが兵士を宙へ浮かせ壁の向こうに戻した。「うっし!上手く決まるもんだなぁ。そしたら撤退!」積み重なった自兵に歩みを停められた聖徒六星を後に隠し通路へ逃げていく。

「えーっと明日の朝は私とメイドで相手するからアンタらは夜の防衛をまかせる。日が昇ると同時に城の方へ逃げろ、最後の蓋はまだ閉めていないから」ミコルが作戦を告げる。だが、死にに来たも同然の彼らは引かない「アンタの強さと指揮能力は分かる。だがなぁ、オナゴ戦場に立たせるようじゃ男が廃るってもんよ」無表情に見下す目を辞め、諦めの目になる。「はぁー、わかったわかった。ならよコリチャナとノーナイアが多分正面突破を目指す六星の手助けをするはずだ。その横槍を抑えろ」作戦を1人ずつに与えていくミコル。「最後はウィルドだな。相手が魔法的な行動に出たら即座に目を使え、一日に回数が有るなら即死だったりと見るからにやばい時に使え」指示を終え仮眠を摂るべく寝転がる。メイドは座りながら寝ている。「奴らは初手にグレンジ2で蹴散らすつもりだろうな」『その自信は何処から出ているのか』レイピアが問掛ける。「あんなけの力を初手に入れないのは様子見だ。今日こっちは損失ゼロで向こうは偵察隊含めて100は潰した。そうなればその分を埋めれる何かが来てもおかしくない」

朝、メイドに起こされる。「なんで外に」「目覚めないので」メイドは背中が大きく空いたドレスを身にまとっていた。「それがメイドの戦闘服か?」「いえ、昔見繕って貰った服です」懐かしそうに胸に手を置くメイド。「良いのか?何が起こるか分からないところで着ても」指輪を外して呑み込みながらメイドは応える。「この服はこういう為です」羽根が伸び、しっぽが露出する。角が生え牙が輝く、吊り上がる目に固く色の変色していく皮膚。「おぉ、本気って訳か。なら私も行くぞ」脳の想像を自身に纏う。「特殊部隊が1番強いよな?きっと」黒い防護装備がガチャガチャと音を立てる。「さぁ行くぞ。負けようが勝とうが今日死んでも悔いがように」

土煙を上げながら大量のグレンジ2相当猫人間がやってくる。「行くぞっ!ルイスたーん!」地面に固定し威嚇射撃をする。それを避けるために一斉に飛び跳ねる。「原世紀代の術を見せてあげましょう。ファイルアーガ・ディ──────ガーブレイングレッド!!」空気が揺らめく程の熱、地面に着く足がめり込むほどの重量。「はぁぁぁぁぁぁっ!」巨大な魔法陣が幾百も重なり爆裂していく。「おっ、かっけぇー!私も負けてらんねぇな。レイピア行けるか?」『……。!すまないアレは何だ』リロードをするミコルに問い掛ける。「あぁ、メイドか?メイドはメイドだ」弾を特殊弾に変え牽制を強める。『っ!あぁわかった……よし、我に何を求める』「分身じゃないけどなんか、レイピアたくさん出したり出来るのか?」目の前で回転しながら増えていくレイピア。『だいたいわかった。可能だ』一斉に発射されるレイピア。「よーし掠ったヤツらだけでも削れれば大きい!」だが、意に反して全て躱される。『前回より早くうごいたぞっ?!』指でレイピアを手招きするを「ならもっと早い手段を取るぞ!」大群に接近しレイピアを降らせる。「これならっ!」自分の眼前に迫った敵は頬を割くほど近い斬撃を容易く躱し腹に蹴りを入れてきた。「がっ!」受身を取りながら銃を抜く。「うらうら!」弾丸の速度より早く相手が避ける。避けた先にいる奴らも全て理解したかのようにその一線だけ細い線が開くように避ける。「アイツらなんかめちゃくちゃ強くなってないか?」『グレンジ3かも知れない。命名は分からないが少なくとも我の知る存在よりレベルが上がっている』メイドの炎が時たま敵を焼き殺していくが、それでも減らない。「となれば、少し痛いかもだが我慢しろよ」レイピアの持ち手にワイヤーを掛ける。『我で何をする気だ!』「まぁ見てな」ワイヤーを掛けたレイピアを何本も敵の方へ走らせる。「避けるのはいいが、奴らが開けた穴は確実に攻撃の糸口になる」乱雑に投げるようで真ん中へと追い詰めていく。「上にも行けねぇーわな。お前ら統率が取れすぎて逆にわかるんだわァ!」ワイヤーを握りしめ、火を穿つ。『おっあっつ?!!』レイピアが情けない声をあげる。「見ろ、奴らに当たったぞ!」『倒せはしないだろ。負荷に耐えれるなら1段階アップできるが』火を浴びながらもまだ生き生きとワイヤーを噛み切ろうとする猫人間。「あぁいいぜぇっう?!」いい切る前に前へ引っ張られるミコル。爆速で敵を斬り裂いていく。「うっ……」『大丈夫か?倒せはしないがマークはできた』外からワイヤーを外そうとするケダモノを斬りつけるが速度に耐えきれずミコルの腕が嫌な音を立て変色していく。「おぇ……これやったな」地面に未消化の残飯が散らばる。『まだ魔道具を使える力は残してあるぞ』特殊繊維の袖部分がちぎれているのを見てミコルは頭を抱える。「スーツが邪魔くせぇ……新しく戻せないか?」『あぁできるぞ』一瞬光に包まれ、また元の姿に戻った。「よーし、散弾で行くか」切りつけた猫人間に散弾銃をかます。爆散した弾が追尾するように貫いていく。「いって……」防護服の中で水っぽい何かが伝わる。強く耐え、前を見る。「うっしまだやれる。消えろ!」トリガーを引く、腕の筋が嫌な痛み方をする。「ウォォッ!」変な声が漏れる『次行けるか?無理なら』そんなこともお構い無しに声がかかる。「行けるぜっ!」次は明らかに嫌な気配がした。最後の1匹に十字切りを入れたあたりで左手の感覚がなかった。『本気出しすぎたな。1回で20体も斬るなんて』「あぁ、少しばかりやりすぎだ」散弾銃をぶちかます。それと同時に速度超過に置いてかれた左側から大量に血が溢れる。「やりすぎってか私が死ぬぞこれ……」胸プレートもひしゃげ突き刺さっている。『っ!どんな肉体で我を使っていたのだ?!』「なんだ、使い手の健康くらい見れんだろ?」半分痺れる右手で薬を口に放り込む。目の前は虹色のモヤがかかって歪む。『今までの動作が人間離れしていたのは人間の限界値で動いていたからか……しまったな』「まぁなんだ、そんな日もあるさ」倒れ込む。上をむくと今にも降り出しそうな空だ。「…………」血が出すぎたのか思考がままならない。『運びたいが今加速すれば崩壊してしまう(くそっ、あのノーアス(0 )グレンジの野郎の企みが分からない限りは)』1度、2度、心臓が強く脈打つ。「ふぅ……」立ち上がり何も無かったように歩み出す。『大丈夫なのか?』「何とか大丈夫、もうちょい出てたら死んでたわ」猫人間は死にかけたミコルに恐れを成してか近寄ろうとしない。「まぁまぁ、ハイテンションに行こうや」防護服を脱ぎ捨てる。無いはずの左側から赤黒い手が生え始めた。「レイピア、次はこれだ」東洋に伝わるサムライを模した格好。何度か本物を見たが速い技は彼等が1番得意としていた。「雷傀剣技───薙ぎ払い」回転しながら両手で振るう。突撃された敵は無残にも切り刻まれて行く。「おら来いよ!」

天高く舞い上がり、両手で魔力を練る。「鉄の雨!」細くとがった不格好な鉄棒が降り注ぐ。「大気を焼け───ヘルフレアナ・ドーズ」追い討ちの灼熱が刺さった鉄を溶かしていく。龍種の圧倒的破壊力を前に降伏を示し始める猫人間達を無様に焼き殺すメイド。「ミコルさんも二形態に入りました……後はウィルドさん次第ですね」


アレだけの戦術指揮、相手は慣れている。極めつけは、トリッキーな要素だ。撤退したとはいえ危険性がある「全軍!罠に警戒しながら進め!」橋を渡る。「全部隊通過確認!散策隊分散!」さっきとは違いとても静かで喉かな村々。「人が居ないのは想定済みだ、後方警戒しつつ前進!」攻め入ると同時に大きな笑い声が響く。「ボルディア様、指示をお願いします」民家から聞こえる声、複数人だろうか。「捨て置け、わざわざ誘いに乗る必要はない」

偵察隊からの報告が一向に来ないまま夜がやってくる。「くっ、偵察隊は全滅だ。我々は明日より正面突破をこころみる、コリチャナ国軍及びノーナイア国軍の方々は左右より展開し攻めてもらいたい」指示を出し、支度を整える。損失は兵325名、怪我人内63名。「これでは我々のメンツが丸潰れだ!トゥイガ・ナンサァリドの檻を用意しろ、明日明朝に解き放つ。本日は野営とする」各員テントを張り食事を平らげる。「各自2人で固まり行動すること、片方が半時もう片方が半時。睡眠と防衛をしっかり心がけろ」作戦を練るためボルディアは自身のテントに入る。兵の声が止むにつれあの笑い声が響いて聞こえる。「精神的苦痛のつもりか?我が軍は如何なる状況でも休める。明日のヤツらがどんな顔をしてくるか楽しみだ」

明け方、まだ日も登らぬうちに支度を始める。「檻は全部で300と少しか。呪詛は刻んであるな?終わったあと逃げたら面倒だからな」檻を解放し大通を歩かせる、主要火力が全滅すれば他の奴らは投降する。「では各隊のミーティングを行う」指示を出す。あまり早いとトゥイガ・ナンサァリドこと獣落ちした人間と遭遇し戦い辛くなる。新規偵察隊に戦況の監視を与えそこ次第で叩く。「これで我々の勝利は確信だ!」

昼過ぎ、各部隊が配置に着いたと報告が来る。「トゥイガ・ナンサァリドは?」「半数が死滅。しかし誤算がありました」報告係は厳しい顔をする。「言ってみろ」オドオドと口に出す。「りゅ、竜種と思われる未確認の生物と鬼でしょうか……とにかくとんでもないもの達2名のみで暴れています」「何だと?後方部隊以外全軍出動!その2名は抑える。そのまま城へ突撃しろ」

馬を走らせる。軽快な音を立て土の地面を蹄が抉る。想定するなら竜と言われたのは橋の戦いで兵士を浮かせた宙に浮くメイド服、鬼は指揮官。「聖徒六星の過去に龍族を屠ったなんてあったな。トゥイガ・ナンサァリド自体そんなに強くはない、あくまでも兵力を削るまでだ」

言い訳は辞めよう。惨劇を見てそう言わざる得なかった。「全軍、ここは引き受ける。倒し次第突撃だ、それまで待機」聖徒六星の聖徒服を脱ぎ捨てる。洗脳に掛けられていない自身からすればこの祈れば固くなる服なぞゴミなのだ。「まずは名乗っておこう。聖徒六星が1人虚席のボルディア・センルラース」まず龍が着地した。「我が名はメイド」「んでわしゃがラヨミコルじゃ」間髪入れず2人が距離を詰めてくる。先手と言わんばかりに展開される古代魔法。「チェインっ!」ルーン文字と共に鎖が追ってくる。「聖徒六星を舐めるな」鎖を両手で握り潰す。「ならわしも舐めんで欲しいのぅ」いつの間にか首に何かが垂れるような感覚を覚えた。避けたはずだった。鎖を握り潰し即座に。「なんでーって顔しとるのぅ。挨拶斬りじゃ」距離を置く。首にレイピアを叩きつけられただけのようだ。「いつでも殺せるぞと言う脅しか?俺ならこの時点で殺している」空に針を投げる。「スキル───縫合」六点を描く様に地面に突き刺さる針「めいどぉ、嫌な予感じゃ飛ぶぞ」鬼が龍に跨り天を仰ぐ。「無駄だ!六星封術」点から点に光が渡る。「狩スキルEX────ポイズンアロー」術式の完成を待たずして天に羽ばたいた龍の口から矢が放たれる。「うぉぉ!!」矢を掴み投げ返す。ヒュッと風を切る音が響き、矢が消える。「ヤバいのう、筋力が相当あるとみた」頬を掠めんばかりに飛んだ矢に冷静な解析をする鬼。「陣完成を成した。五星封術」5本の軛が3人を囲うように落ちる。「結界です。ミコルさんはなるべく触れないように」龍種の勘の良さは飛び切りだ。知識・火力を担う龍種に経験・援護の鬼、古代戦争の当事者な気分に浸る。「ならばこちらも古代魔法ルーメス(女神の )ヤーフリヤ(慈愛 )!」天空に登った光の矢がいっせに降り注ぐ。「お返しって訳かい?凪っと一閃」弧を描くように刀で天を切り裂く鬼。「空を斬るか!なら、縮小しろ!」結界がみるみる狭まり始める。「触れたらどうなるか分かるかのぅ、めいどよ」「分かりませんが、なるべく避けながらお願いします」依然余裕の2人、龍種は口に溜めた火を放つ。「舐めるなっ!」地面から大きな槌を取りだしぶん投げる。「危ないのぅ、っ!?!」龍種に当たる前に鬼が止めに入るが勢い止まず2人とも結界の端にぶつかる。「捕縛!」結界が蠢き鎖で2人を縛りあげた。「しまったのぅ、どうすれば抜けれるか」「見たことの無い魔法です……」そのまま地面へとたたきつけられる。「捕虜として捕らえる、こい」指示を受けた兵士たちが鎖に繋がた2人を運んでいく。「ふん、後は逃げた奴らの足取りを追うまでだな」左右からは武器を赤く染めた2国の兵士達が汚い笑いとともに来ていた。


フリもフリ、圧倒的な不利。勝てない、ミコルはズタボロから無理やり回復で治っていた。メイドもそろそろ魔力が尽きる。囚われた状態から助けても逃げるすべは無い。「僕だけでも逃げるべきなのか……打ち消しも最近、反動で悪夢が来るし……」シュメリドを見ると行くなと言わんばかりの目をしていた。「だよね」俯き下を見る。フラッシュバックするあの時の光景。火のつけられた村、急いで隠れた部屋の奥。両親の悲鳴。幼き子を守るための命乞い、それを嘲笑う兵士の声。「でも」忘れられないここ数日間。またあの日のように何も出来ずに終わるのだろうか。「僕は……いや!俺はやるんだっ!」立ち上がる、いつもより高くなった目線に軽い目眩を覚えながら前を見る。「シュメリド、やっと大人になれたよ……行ってくるね」

運ばれ、馬車に投げ込まれるミコルとメイド。抵抗の色はなく、ぐったりとしている。「無彩の目よ、今一度僕に力を────」なにかに支配される感覚。全身に滾る野生の血、その闘気を察したのか警戒体制を取る敵。敵。敵。「なんだコイツは!」槍を持った兵士の喉元を手で突き刺すウィルド。「あぁ、化け物だ!総員構えろ!」魔法が飛んでくる。杖から展開された色とりどりの魔法陣から絶え間なく。「うっしいな。打ち消せ」全て届く前に霧散して消えていく。「俺が出る、総員一時避難!」退避を促し構えるボルディア、だがその判断はあまりにも遅く無意味なものだった。「ぺっ、不味いな」ドサッと物量の大きい何かが地面と衝突した。馬の悲鳴が鳴り響いた。兵士の鳴き声がした。「────」ボルディアの肩が吹き飛び、血が飛沫のように飛び上がる。逃げる馬は腹を無くし、護衛の兵士は喉元を抑え地面に踞る。「魔族か?!」振り返るボルディア、六芒星の書かれた紙を地面に置き何かを唱える。「遅い」グシャッと妙な音、踏み潰された自身の手を不思議そうに見詰めるボルディアは術式の展開と共に昏倒した。「ぐっ……ああああああ」術式の起動とともにウィルドの毛並みが変わる。「これは、鈍化と退化……それから開示か」統率者を失った敵兵は余りの恐怖に腰を抜かすもの、泣き出すもの……「ぐっ、なんであの馬車は無事なんだっ!」止めたはずなのに2人を乗せて走り出す馬車にウィルドは手を伸ばすが届かない。骸の馬がただ一身に走り去っていく。「あああぁぁ!全員殺すっ」反撃の色が見えない兵士の首を噛み切る。腹を抉る。四肢をもぐ。「うぁぁ!!」目に見えない鎖に囚われたウィルドは国境に逃げようとした兵士を追うが阻まれ元の地点に戻された「はぁはぁ……無理かもしれね……」そのまま倒れ込んだ。辺りには激戦を物語る血溜り、息のない残骸、それから火の手が上がった家々。

「みこるぅぅ!!」唸るように、最後の生命を飛ばすかのような叫びは当人に届くこと無く終わった。


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