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ボックスガール  作者: かおでか
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第2話

拙い文ですが、大目に見てくれると幸いです

悲鳴をあげながら本を持ち帰る男を知る由もなく、1人で今日の出来事を思い出してはニヤける女性がいた

彼女の名前は水原(みずはら) (ことは)

今さっきまで、飯島(いいじま) 健仁(けんじ)に参考書を貸し出し、勝手に話を進め来週会う事を約束した女性だ

しかしながら、彼女には善意しかなく人の為を思ってやっているのだから少々厄介だ

水原はなぜ上機嫌かというと、今日初めて友達が出来たからだ

この一ヶ月間同年代と喋ったことはなく、会話をするのはいつも目上のばかりだった

昔の彼女なら、寝間着で図書館に入ってくる変人なんて見向きもしなかった

しかし今は違う、今は1人でポツン座っていた飯島に既視感を抱いたのだ

そんな彼女は1つだけ心残りがあった

それは彼と連絡先の交換をしていなかった事だ

少し虚しくなり、気を紛らわす為に鼻歌を歌うのだった








両手には紙袋に入った数冊の本、今にも放り投げたくなるような重さだ

職員が気を利かせて、紙袋を要してくれなければ今頃本当に放り投げていただろう

勢いよく押し付けられてしまったが、家に帰ったらこの本をどうしよう

捨てられないので部屋の隅に置いておくしかないな

今思い返してみると、なんで浪人したなんて言ってしまったんだろう

確かにこの大学に受験をした事は嘘ではないし、落ちたのも間違いではない

しかし、もともと学力が低い俺にとっては当たり前の事だと思ってる

咄嗟につく嘘だったらもっとしっかりした嘘をつけば良かったな、失敗した

そうえば、あの時は初めて会いましたと言ったが良く考えてみると本当は会ったことがあるかもしれない

水原という苗字どこかで、聞いたことがある気がする

と考えても結局出てこないので、芸能人か何かと間違えていたのかも知れない

そんな事を考えているともう家の目の前だ

下らない考えを止めて、手に持っていた紙袋をベッドの上に放り投げた

汗だくになったので、シャワーを浴びるとすぐにバイトの準備をしてた

疲れた身体を引きずりながら家を後にした








彼は商店街の中にあるスーパーマーケットでバイトをしているが基本ははいつも暇をしている

基本いつもしている事といえば掃除か店長とシフトの確認である

飯島は、大学には通っているが基本面倒なので休んだりしており、酷い時には1週間通わない時もある

そんな事をしているうちに大学を留年してしまい、今は2年生のままだ

そんな彼は今絶賛床掃除中だ

この時間帯になると客は全くと言っていいほど来ない

それもそのはず、この時間帯は基本商店街はシャッターが降りておりここ以外は全ての店が閉まっている

一年前まではこんな事ではなかったがなぜこうなったかはよく知らない

バックヤードでは店長がクレーマーのおっさんと揉めている

こちらにトバッチリが飛んでくる前に、トイレ掃除向かい避難する事に決めた

何十分か経って、トイレ掃除から帰って来ると店長が声をかけて来た

「ごめん、飯島くん今週の昼番入れる?」とシフトの事についてだった

自分は基本暇なので、入れる事を話した

店長の態度を見るとあのクレーマーは帰ったみたいだ

少し安心した、それにしても最近あのクレーマーの出入りが激しいような気がする

あんまり会いたくないなぁと感じながら床掃除を再開した









1週間後の事だった

あまりにもバイトを入れ過ぎて、疲労で頭痛が酷かった

医者に行くと風邪でなく、ただの疲労らしいの頭痛薬を貰って帰ってきた帰りだ

それにしても酷いバイトの入れ方をしたなぁ…と思いベッドに身を放り投げた

その瞬間背中に激痛が走る、背中に何か当たったみたいだ

体を起こすとベッド上には無造作に置かれた本が散らばっていた

この1週間ベッドに寝てないのを思い出した

しかしなぜここに、こんなに本があるのだろう…いつ買ったのだろうと本をひっくり返してみると、図書館から借りた本だと気づいた

それと同時に、この本を返さなくて行けないと思いだした

しかも返却日は今日までだった、急いで返さなくてはと思いで自転車を走らせた

図書館に着くと、どこかで見覚えがある女性がいた、水原 琴だった

水原はこちらを見るなり元気よく手を振ってきた

「おはよございます、今日はいい天気ようで良かったわ」と話しかけてきた

飯島は頭痛を抑えながらも、挨拶をする「おはようございます…朝から元気ですね…」

水原はクスッと笑い、「もう昼ですよ?もしかして寝過ごしました?」

バイトが忙しかったと言い訳するのは学生としてマズイような気がするので、寝過ごした事にしよう

「それにしても奇遇ですね、こんな所で会うなんて」

と俺はニコニコしている水原に話を振った

水原は少し困った顔をして、「先週の約束を忘れてしまったですか?少し薄情じゃないかしら?」

と怒られてしまった

そうえば、そんな事もあったような気がする

頭痛が酷い頭をこねくり回して、思い出す

「あははは…そうえばありましたね…勉強で忙しくて色々忘れてました…」

と取り敢えず適当な事を言っておく

水原は、心配そうな顔で「そんなにも勉強してたんですね、身体は壊してないのかしら、大丈夫?」と優しく心配してくれた

それを言葉を聞くと心が痛い、嘘をついて本を借り、約束を忘れ、勉強もせずバイトに明け暮れていた事を知ったら思い切り蹴飛ばされるだろう

それはさて置き、この本を返してこの水原 琴とは縁を切ろう

「そうえば僕、この参考書が分かりやすかったので、ネットで買ったんですよ!」

と話してみた、これでもう参考書を返しに図書館に来る事はないし、水原に会う事もないだろう、我ながらいい嘘がつけた

しかし水原の表情は怪訝そうだ、いかにも正気を疑ってる顔だ

水原は躊躇しながらもこう述べる

「その参考書は7年前の参考書ですよ…それを勉強したんですか…?参考程度にはなったと思いますけど…そこまで気に入ったんですか…?」

失敗した、適当に選んだ本だからいつの本が見てもいなかった

必死に何か嘘をつこうとしたが、水原は元気よく提案してきた

「そうだ!近いうちにでも参考書を買いに行きませんか?どの参考書がいいか私がレクチャーして差し上げます!」

「えっ…?今なんて…?」と素が出てしまった

水原は間髪入れずに「ですから、参考書を買いに一緒に行きませんか?ネットの評価を聞くより一緒に見て勉強法に合ったものを探した方が効率がいいと思いますの!」

とグイグイ押してきた

頭痛が酷いのか、言ってる事が理解出来ないのか一向に頭に入ってこない

人との関わりが苦手な俺にとって買い物を一緒に行くなんて考えられない、あり得るはずがない

そんな自分の脳みそが理解の範囲を超えており、ブザー音が鳴り響いている

断ると言う選択肢がほぼない中で、断れる事が出来ずそのまま押し切られてしまった

断れない人はクダメ人間だよなーと笑っていたが、その状況になると断る事が難しい事に気付いた

あんなに元気な笑顔で断る方が難しいと俺は思う

そして、その後の話は一切覚えていない

水原と買い物をしに何処へ行くのか、日付はいつにするのか、時間は何時にするのか

全く聞いてなかった、頭が痛く記憶がほぼボヤけてしまっていて

思い出せるのはその日の夜に、予定日と待ち合わせ場所のメールが届いてたらだった

ていうか水原と連絡先を交換したんだな、記憶から消えていた

どうしよう、縁を切るつもりが更に深めてしまうような行動をとってしまった

来週の買い物どうしよう…取り敢えず眠いから寝よう…と久し振りにベッドで寝た

あと5話ほど続きます

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