少女との別れ… イラスト頂きました♪
イナミ様よりイラストを頂きましたので小話と共にUPです
ありがとうございます!
d(ŐдŐ๑)☆スペシャルサンクス☆(๑ŐдŐ)b
お話は、15番(後のヴェンツェル)が偶然出会った後の女王とのお別れのシーンです。
「あら、もういいの?」
黒髪を基本に、白いメッシュが少し入った髪をした自分に良く似た顔立ちの女が笑みを浮かべる。
良く似てはいるが、根本的に自分と違うのは、彼女が人としての形を持っていて、自分は半分獣だということだ。
顏にも体にも蛇のうろこが浮き上がり、片方の瞳孔は縦に細い。
誰が見ても化け物だと言うだろう。
だからあの少女ともここで分かれるのだ。
背には少女の視線を感じる。
人に追われ、欲しくもない血筋を持ち、どこか自分達に似た寂しさを抱えた少女とは、偶然出会い、そしてほんの少しだけ心を交わした。
だが、自分のような化け物といてはいけないのだと、人間は憎むべきものなのだと親兄姉に言われ育ってきたのだ。彼女を擁護すれば、傍にいたいと言えば、きっと彼女は殺されるだろう。
彼女を兄姉達に殺されないよう、また、隠された立場を利用されないように、行きずりで出会ったものとしてここで分かれることにしたのだ。
化け物が人の傍にいたいなどとは思ってはいけない。
そう思い、決断したが、どこかしこりが残る。
「じゃあ、行きましょうか。次の国へ」
自分とよく似た女は、にっこりと微笑み歩き出し、俺はその後を追う。
振り返れば彼女と目が合うだろう。
だが、俺はこれから死にゆくモノだ。時間もそれほど残されてはいないだろう。
だから…。
振り返らずに俺は歩き出した。
心の中で、彼女の幸せを願って…。
この後、チキと戦ったヴェンツェル君は、女王と再会し、人として長く生きることになります。
ですが、この時は悲壮感たっぷりでしたね。
チキ「今はチキにも負けないくらいラブラブだよ~」
現在は、子供達に囲まれ、幸せのようですよ。
奥さん(女王)曰く、
「ネーミングセンスがないの…」
だそうです。まぁ、もともと蛇さんですからねww