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ハーレム厳禁異世界転生 転生したら恋愛経験で強化されるチートを貰ったのでゼロから頑張ってみる  作者: オザキイチロウ
エピローグ

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エピローグ②

「……」

 服装に変なところは無いか、近くにあった何かの店のショーウィンドウで確認する。だ、大丈夫だよな?おかしくないよな?さっきから何十回と同じことを繰り返してるんだけど、気になって仕方がない。だって、これからデートだから。

そう。これからデートです。あ、もちろんベアさんとね。でもなんでこんなに日程がずれ込んだのかと言うと、彼女がテトラさんお付きの騎士になるから。というか彼女、本名ベアトリクス・ド・アイギスさんは、元々そういう家の生まれなんだそうだ。だからあんなに強かったんだね。で、その諸々で今めちゃくちゃに忙しいらしい。

でも今日、ようやくちょっと時間がとれたようです。この、新しい聖女の誕生を祝う聖女祭の前日に。いやどんだけ忙しいんだ。

「ふ~っ……」

 ……そしてせっかくのデートを前にして、俺は色んな意味で緊張していた。一つ目の理由は、単純に初めて女の子と二人きりで遊ぶから。

これはまぁそりゃそうなるよねって感じだ。だだだってお、女の子と二人っきりだよ?あのバンくんが。い、一体どんな風に会話すればいいんだ。一応今日が来るにあたってオーリーにアドバイスは貰ってるんだけどね。普通に楽しめばいいとか。あとはデートコースも。

でも緊張する。散々シミュレーションしたけど現実に迫るとやっぱ違うね。まだ会ってすら無いのにそわそわして落ち着かない。もし失敗したら、なんてことも考えてしまいます。

さらに二つ目の理由も厄介だ。というかむしろ、こっちが起因して一つ目の緊張がさらに強まっているような気もする。それぐらい恐ろしい事なんです。

 というのも、この2週間彼女とは殆ど会っていませんでした。つまり、えっちなことすらしていなかったんだ。以前はあれだけ、4日に1回は最低で、多いときは2日に一回ぐらいしてたのに。

なにやらリンネさんが研究していたのは聖女の力を抑える薬で、その過程で色んな種族の特性を抑える薬も出来たらしい。そして、ベアさんはそのうちの一つ、サキュバスの特性を抑える薬を試験的に使っているとのことだった。

結果性衝動が減退し、俺とそういうことをする必要も無くなったとか。

そこで俺は考えてしまったんです。俺、要らなくなっちゃったんじゃね?ことによると、だから2週間も会ってくれなかったんじゃね?って。これが二つ目の理由です。

「バンくん!ごめんね遅れて……。ちょっと色々長引いちゃって」

「あ、い、いえ。お、俺もちょうど今来たところなんで大丈夫ですよ」

「そう?」

 そうやって落ち着かないでいると、集合時間より少し遅れて彼女がやってきた。きっと忙しい中なんとか抜けてきたのだろう、ちょっと服装は適当だ。いつものチュニック姿に、長い髪を後ろで縛りポニーテール。

正直ちょっとオフっぽいこの感じも可愛いです。最高。この状態で俺とデートしてくれることになんだか信頼されているような気分になる。

ただ同時に、俺程度ならこれでいいだろ、と思われていないかも心配になってしまう。待て待てバンくん!ネガティブすぎるぞ!しかも女々しい!そんなこときっとないから!と自分を鼓舞するけど正直不安だ。

「えっと、お化粧?似合ってますね」

 とはいえ全く気合いが入っていないわけでは無かった。普段はしない化粧をしている。っぽい?いやまぁ疎くて正直あんまり分かんないんだけどね。

でもなんだかいつもぷるぷるの唇がなんかぬるっと艶めいてる気がする。あと顔立ちがはっきりしてるかな?たぶん。

「あ、そうかな?時間が無いからちゃちゃっと済ませたんだけど、変じゃない?」

「はい。変じゃないです。……」

 って分かんないのに褒めたから全然フォローが浮かんでこない!デートの最初は気分上がるから褒めろって言われたけど早速失敗か!?ま、まずいぞ。

「あとごめんねこんな服装で」

「へ、いえ」

「せっかくだから可愛い恰好したかったんだけどさ。まぁバンくんにこんなこと言うのはアレだけど、悩んでたら集合時間ギリギリで、決まんなくてこれで出てきちゃった」

「え」

 しかし返答にむしろ俺の気分が上がる。せっかくだから可愛い恰好したかった?集合時間ギリギリまで悩んだ?

そ、それって、俺に可愛く見られたいってことでは?つまりどうでもよくはないって事では?へ、へぇ~。ほ、ほんとっすか?ほぉ~ん。

「い、いや。似合ってますよその服!あとその髪型も!っていうか、俺は好きです!ラフな感じもいいなぁっていうかなんていうか……」

「へ。ほんと?お世辞とかじゃなく?」

「はいっ!……ていうか俺、お世辞とか言えるほど器用じゃないですよ」

「そっか。そうだね。そんな器用じゃないよね」

「……先に言ったのは俺ですけど、ベアさんから言われると傷つきますね」

「あはは」

 嬉しくて今度はべらべらとフォローが出てくる。早口気味だし尻すぼみになってしまったけど、彼女は喜んでくれたようだ。ずっとちょっと気まずそうだった表情が緩む。良かった。前みたいな調子を取り戻せたのも良かった。

あと俺の言葉でこうなってくれるってことは、やっぱり別に俺の事どうでもよくなったりしてないってことでは!?そ、そうだといいな。ここのところうっすら暗かった気持ちがあっさり好転していく。

ただ同時に、今日緊張していた最後の理由が顔を出してくる。これまでは付き合う以前の状態かもしれないと思ってたからあんまり考えなくて良かったけど、こうなると頭をよぎってしまう。

「それで、バンくんはあたしのこと、どこに連れこむ気なのかな?」

「あじゃあとりあえず落ち着けるところで……」

「へ。いきなり?」

「はい。早速行きましょうか」

「あ、うん」

 話もそこそこに、目的地へ向かって歩き始めた。「休憩」ができる場所にね。二人の愛を確かめ合い、あるいはぶつけ合う場所にね。

もちろん、未だ多少の不安を抱えながら。三つ目の理由、もしこれから付き合えたとして、今後も忙しくなるだろう彼女と会えない事による寂しさを、果たして俺は耐えられるのだろうかという不安を。

予定変わりまして、今日から毎日お昼にゆっくり投稿し今週金曜に完結かなと思っています。

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