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兄と妹は身体を共有して異世界生活を謳歌することにしました。  作者: ノヴァ
第1章~異世界へやって来たけど何をしよう~
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初めての食事


 そのまま木製の階段を駆け降りてロビーに戻ると、さっきよりも人がごった返してた。まぁ時間的に夕食タイムだから、当たり前と言えば当たり前なんだけど。

 ミーニャさんと一緒に人混みを掻い潜って食堂に着くと、急いで空いている席を探す。

 すると、端っこに丁度二組のテーブルと椅子を発見! 早速座って確保しました。

「えっと、ミーニャさん。ここって食堂だから食券買わないといけないんですよね?」

「ですヨー。じゃあ私が先に買ってきますかラ、ミライは座って待っててくださイ」

 そう言うとミーニャさんは猫耳をピコピコさせながら券売機の方に向かった。

 でもよかったぁ。こういうところは人間界と同じなんだね。寝る前にでもガイドブック読んでそこんところしっかり覚えないと。

『てか、こういう暇な時に読んどけばいいんじゃないのか?』

『あのね、お兄ちゃん。今は食事の時間なんだから、食事することに集中しないと。集中して食べた料理の圧倒的な美味さに心を奪われる、これぞ正しく愛だよ!』

『お前は何処の大尉だ』

『別にいいじゃん。あ、ミーニャさん戻ってきた』

 見ると、何故かカウンターの方からミーニャさんは戻ってきた。その手に握られたトレイの中には、丸々肥った七面鳥(らしき鳥)の丸焼きとサラダ、そしてジョッキに並々注がれたビール────ビール?

「あ、あのミーニャさん……」

 ミーニャさんが席に座ったのを見越してちょっと聞いてみる。

「ハイ? 何ですカ?」

「何でミーニャさん、ビールを? お酒は20からじゃ無かったですか?」

 そう、まさにこれが私の聞きたかったこと。

 人間界ではお酒は20歳からだったのはちょっぴりアホの娘成分が入ってる私でもわかる。

 でも、ミーニャさんは年齢詐称してなければ17歳。酒が飲める年齢じゃない。

 なんか18歳からだった気もするけど、それでもあと1年足りない。

 つまりミーニャさんは堂々と法律違反してる訳で。

「オー、大丈夫ですミライ。ラグナノヴァではお酒は16からOKなんでース!」

「それ、本当ですか?」

「ホ、ホントでース!」

 ミーニャさん、焦ってるのがまるわかりでース。

「じゃあ、後でガイドブック確認しますね。それでもしミーニャさんの発言が嘘だったら……」

「だったラ?」

「ここの宿のオーナーに未成年飲酒って言って突き出しますよ」

「ゴメンナサイ、嘘ついてましタ」

 私がその一言を言った瞬間、ミーニャさんは額を机に擦り付けて半身土下座してた。やっぱり嘘ついてたんじゃん。

「ううっ、私だっテお酒飲んでみたいんですヨ……」

「まぁ、若い内は皆そうなんですよね。今夜の分だけは他言しませんから、その一杯だけは飲んでいいですよ」

 人間は若い内は大人の真似をしたくなるもんだよ。けど、真似をする内容は考えないといけないのが現実ってやつですよ、うん。

「すいませン……。これからは滅多に飲まないことにしまス」

「いや、対象年齢になるまで飲んじゃ駄目だよ?」

「デスヨネー」

 七面鳥にかぶり付きながら、ミーニャさんは滝みたいな涙を流し始めた。この分だと私と会う前はずっと飲んでたね、分かります。

「じゃア、黙って貰えるお返しに今夜は驕りまス」

「え、本当ですか!?」

「ビールには変えられませんかラ」

 そう言って財布から千円札を取り出すと、ミーニャさんは私の手にそれを握らせた。

 うーん、こっちはお金には困ってないけど……。いや、去るものは拒まず精神でありがたく受け取ろう!

 ミーニャさんから貰った千円札を財布に入れると、私も食券を買いに立ち上がる。

「ア、ここの料理結構Volumeありますかラ、欲張らない方が無難ですヨ!」

「分かりました!」

 ミーニャさんの言葉を胸に秘めて、早速私は券売機に向かう。



 今回、試験的にミーニャの台詞に漢字を入れてみたのですが、以前と比べてカタコト感が減った気も……。

 しばらくはこのままで行きますが、以前の方がいい、という方はコメントにてご報告お願いします。


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