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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 八の章
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獣衆無慚 伍 その11

 16歳のJKが、自分より体躯(たいく)の大きい男を手玉に取っている。


 細い腕。

 何処(どこ)をどう見ても、(きた)えてるような体つきには見えない。


 どちらかと言うと、モデルのような長い手足の印象。

 なんなら、波働でも折れそうな手足の細さ。


 あきらかに、武術を習ったレベルではない。

 陰陽系に、体術を向上させる術式が有るにはある、、、が、、、


 ――絶対に違う!


 パワー。

 反射速度。

 体捌(たいさば)き。

 これは、“術”ではない。


 どう考えても、“鬼道”。

 波働はもう、それ以外、考えられなくなっている。


 ――絶対に鬼道だ。でも、どうやって、、、?


 1人で悩んでるうちに、巨大な閃光が天から地に落ちた。


 「な、、ん?!」


 視界をヤられた。

 (うつむ)いて2~3度(まぶた)を強く閉じ、光りの残像を追い払う。

 嫌がる(まぶた)を、強引に開く。


 ――?!


 八人の、女性。

 美しい、八人の女性。

 妖艶(ようえん)でありながら暴力の(にお)いを()()らす、八人の女性。

 一目で波働は気付いた。


 ――コレが、“八部衆(はちぶしゅう)”!!


 波働慶壱たるもの、安倍まゆらの式を認識してない訳が無い。

 上位竜神系のひとつ、八部衆。

 その綺麗さに、見惚(みと)れてしまった。


 現れた女性たちが、アジアンビューティーだからではない。

 具現化された式が、現存の“人間(ひと)”となんの遜色(そんしょく)も無い存在感を出している。

 それは式となる霊体が高等な証拠であり、言葉も詰まる事無く見事に話せている事から、文字通り神に近い霊体で在る事の裏付けでもある。


 波働は、笑っていた。


 ――こんなの、勝てる気がしないな、、、


 だがそんなまゆらに、臆することなくケンカを売ってる女が立っていた。

 瞬時に、波働の脳内メモリがフル稼働。

 脳内にインプットされた人物ファイルをパラパラと、、、


 ――やっぱり、、、知っている女だ


 芦原橋の、“みょ~ちん”と呼ばれてる女、(かけい)美世子。


 ――何でEG使いのHNは、いちいち覚えにくいんだろう、、、


 愚痴(グチ)を吐きつつも、彼女の式は見てみたい。


 ――確か従虫(じゅうちゅう)術か、蟲師(むしし)の術っ()()のをEGでしてたっけ。呼び名、何だっけ? そこは良いか、、、


 波働、あまり憶える必要が無いと思ったものはハナから憶える気があんまり無い。

 有名どころのEG使いが、まだ居る。

 まゆらが追っていた天王寺の、、、


 ――サイ、、、サイ、? 何だっけ??


 HNは忘れたが、本名は憶えている。

 山口竜也。


 向かい合うのが通天閣の長ったらしいHNの矢部恭介。

 だがそれより波働が驚いたのは、署内で“マル対”扱いのEG使いが居た事だ。


 桃谷の、2人組EG使い。

 鎌田(かまた)えみりと、寺田真珠(まじゅ)


 雰囲気的に、敵対しているようだ。

 単純に、見てみたい。

 このEG使いたちと、安倍まゆらの戦闘を、、、。

 あの冷静な波働が、少年のように眼を輝かせていた。



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