転生
蒼い空の下の草原
のどかで平和である
ここで
できなかったことをしよう
私の小さくなった体は
跳ねるように駆け回る
一,
高校二年。私は後悔した。この高校を選んだことに。どうしてこんな学校を選んだろうか。なんたって…
「あんたにはこれがお似合いだよ」
そう言って投げつけられたのはゴミだ。私はいじめられている。いじめなんて低脳な奴の考えるバカな遊びである。なんて動物的で、愚かしいのだろうか。友達だと思っていた岬が私を差別するような目で見ている。岬だけは違うと思っていたのに周りと同じ目をしている。それがとてもショックでしかなかった。
「生まれてくる世界間違えたんじゃない?」
岬が私に吐き捨てる。
あぁ、間違えたのか…世界を…
私は間違えてしまったんだ。
「死んだ方が世のためだと思うよねぇ」
その言葉に周りの低脳な奴らがケラケラと笑う。
そうか、生まれ直せばいいんだ。でも、何もせずに死ぬなんて…こいつらはまず第一に
「生まれてくる必要もなかった奴らはちゃんと死なないとね」
筆箱からハサミを取り出して、岬の首に刃を当てて、腕を思いっきり引く。岬の首から生きているかのように赤い液体がおどり出る。赤い噴水となって。にげまどう人間も一人残らず…
赤く染まった教室で私は生まれ変わる。
バイバイ、ロクでもない世界…