表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/23

ジジイと萌えと妨害工作

「萌えアニメは我が国の性犯罪を助長する!」

「ロリコンを増やす異文化には絶対反対!」

「未婚率の上昇を食い止めるために萌えアニメを廃絶せよ!」

 シュプレヒコールをあげる中年の女性たちが集結しているのは日本の萌え萌え文化研究所前である。

「おおおお、お爺さん! どうしましょう、女性たちがデモしに来てるんですよ!」

 慌てふためるポチ青年は研究所のロビーにあるソファの上でみたらし団子を頬張っているお爺さんに助けを求めます。

 お爺さんは年齢制限のあるマンガを読みながら

「その中にロリツインテールの美少女はいるか?」

 と鼻血を流しながら尋ねました。セクハラする気満々なのは誰から見ても明らかです。

「いるわけないでしょう! 第二思春期の女性たちですよ!」

「なんじゃその、第二何とかとかいうのは」

 お爺さんはエロマンガを放り投げて、窓の外を見ました。

「何じゃあのブスの集団は。これは何かの拷問か? それともその手のイベントか?」

「第二思春期というのはいわゆる中年のことです。”中年”女性という言葉が差別用語ということになりまして、第二思春期と表現しなければ罪に問われることになりました。ちなみに、”老女”や”お婆さん”もアウトです。第三思春期と呼びます」

 ポチ青年の解説が入ります。

「ずいぶんと面倒くさい国じゃな。あそこに居座るクソババアどもを殲滅する手段はないのか?」

「く、クソババア?」

「クソババアじゃ。それ以外に形容の仕方がない。なんじゃ、美ババアとでも言うのか?」

「クソババアなんて表現したら女性差別法で死刑になりますよ!」

「クソババアをクソババアと言って何が悪い! 事実あやつらは美少女ロリツインでもなければ、巨乳ボイン美人でもない。世界のありとあらゆる美少女と美女を侮辱するただのブスたちではないか。しかもブス」

 お爺さんにとって大事なことなので二回言いました。

「ああああ……この国ではそれだけで死刑確定ですよ……」

 お爺さんの暴言を聞きながら、ポチ青年は慌てています。

 このままだとお爺さんがその暴言をあの第二思春期の女性たちにぶつけかねません。

「ええい、仕方ありません。ここは女性方の気が済むまで耐えましょう。お爺さん、どうか軽率な行動は……え? いない?」

 既に遅かりし。

 お爺さんは外に飛び出していました。

こんばんは、そしてあけましておめでとうございます。

今年投稿第一回目です。今年も鬼退治シリーズをよろしくお願いします。


さて、暴挙に出たお爺さん。どうなるか?


ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ