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八話-2
霜月のライフルは女の右目を捉えていた
女のサングラスは割れて廊下に落ちた
女は右目を押さえながら下がる
手からは血が滲んでいた
俺は初めて女の瞳を見た
なんとなく、何処かで見た事がある顔だと思った
『えげつない事するなぁ…霜月』
だけど、これで万策尽きた
俺は魔力切れ、霜月は身体の痺れ自体は回復していない
「ッ……」
しかし、女はその場から逃げるように走り去った
「あれ…?」
『助かった…のか?』
俺の膝はガクガクとなり、俺はその場に座り込んだ
すると、痛みも振り返し
それとは、別に身体の間接という間接に痛みが走った
「大丈夫か!
二人とも!」
そう叫んだのは長月だった
振り向くと長月と葉月が大人の集団を連れて来ていた
「由樹くん!」
葉月が俺に走り寄ってくる
『葉月、長月…二人は…?』
「魔法警察のほうで保護してもらった
たいしたことはない」
『そうか
…じゃあ、この人達は…』
「そう、魔法警察だ」
『そう…か
助かった…のか…俺…』
そこで、俺の意識は暗転した




