第11話:首席が休み!?
次の投稿は日曜か月曜になります。
――昼休みの食堂――
珍しくシャルルは休みで、四人で食事をしていた。食堂全体の賑わいは常に変わることなく、生徒たちの声が聞こえる。
リリアがサラダを食べているとき、「あっ」と言って話し出す。
「マリー同じクラスでしょ?シャルルが休んだ理由わかる?」
「同じクラスだからといってわかるわけないじゃない。「事情でお休み」としか言われなかったわ」
「なんででしょうね……シャルルちゃん、あんまり休むほうじゃないから余計気になります……」
「……気にしてどうする。まぁ部屋にいるらしいから行ってみるのもあり」
リリアは目をキラキラさせてテーブルの上に身を乗り出した。その衝撃で食器が軽く揺れた。
「行っていいの!?」
「迷惑にならない程度なら大丈夫だと確か……」
「その通りよ。でも今日はやめておきましょう、きっと疲れてる」
――流石にリリアが行ったらおかしなことになる……これが正解
「えぇ……」
リリアは落ち込んで座った。よほど会いたかったらしい、なぜならシャルルとは3日顔を合わせていないからだ。
食事を終えて、それぞれの教室に戻る。その前にマリーがリリアに話しかける。
「ねぇ、久々に戦わない?いつもシャルルばっかりだし」
「え!?いいの!?」
――リリア本当に単純ね……これなら大丈夫そう
マリーは微笑んだ。昔から変わっていない切り替えの早さに懐かしみを感じているようだ。
「うん、リリアだって暇だったでしょ?」
「やる!本気でいくからね!」
リリアは尻尾があったらはち切れそうなほどはしゃいでいた。目は先程のようにキラキラしていて待ちきれないようだった。
「じゃあ申請しに行きましょ」
「うん!」
二人は申請したあと、教室に戻った。
――放課後――
闘技場には多くの人が集まっていた。ルイとマロンも例外ではなく、隣同士で観戦していた。
「どうなるかな……」
「姉さんが勝つ、これだけは変わらない」
「でもリリアちゃんも強くなってきてる……だからわかんない」
話している途中、審判が声を上げた。
「今から!マリー・フローズン対リリア・ローズガーデンの決闘を開始する!両者前へ!」
マリーとリリアが中央の台に上がる。その姿は両者とも覚悟が見えた。
「――負けないから」
「こっちこそ!」
「――では、開始!」
審判が合図をした瞬間、二人は飛び出した。
「風ノ斬撃!」「」
カキンッ!
金属でないのに火花が散った。衝撃で風が起き、どれほどの威力がぶつかったのかわかる。
「なんでマリーは受け止められるかなぁ……!」
「そっちこそ……!相殺してんじゃないわよ!」
次々と魔法が放たれ、観客も見るだけで声が出せなかった。この状況の限り、出すことが許されなかったと言うべきだ。
「破滅ノ風!」
「因果ノ氷獄!」
もう別次元すぎて何がなんだかわからなかった。ただ、二人が楽しそうに戦っているのだけは気づくことができる。
「あはは!こんなに楽しい戦い久しぶり!!」
「私もよ!リリアは強い、だから勝つ!」
「――これでラストだよ!終末ノ暴風!」
「――氷ノ死神!」
二人の大技が放たれた。ぶつかり合い、闘技場が光で包まれるほどの威力だった。
「きゃぁ!!」
「姉さん、こんな大技持ってたなんて――」
数十秒で光が晴れた。そして目の前には膝から崩れ落ちたリリアと、なんとか立っているマリーの姿があった。
「う……うぅ……負けちゃったよぉ……」
「成長したわねリリア、前のあなたじゃ私をこんなに消耗させれなかった」
「……マリー!!」
マリーに抱きつく。まるで幼い子供のようだが、王女であることを忘れてはいけない。
観客席にいた人たちが歓声を上げる。
「すごかったぞー!!」
「リリアおつかれー!!」
そんな声が聞こえてくる。自然と心が温まる声ばかりだった。
「――勝者!マリー・フローズン!二人に盛大な拍手を!」
闘技場を包み込むほどの大きな拍手がマリーとリリアに向けられた。そしてその観客の中に、一際目立つ者がいた。
「――ふふ♪よかったよ、二人とも」
その者は水となって姿を消した。消えた場所からは水蒸気が出て、いた痕跡だけを残した。
「ん?さっきすごい気配の人が――」
「……」
「マリー?大丈夫?」
「――あ、え、あ……うん」
突然の声掛けに動揺していた。リリアはマリーが見ていた視線に気づけただろうか。マリーが見たのは……水蒸気となって消える青色の髪の少女だった。
――あの姿、まるで海の巫女……
そんなことを考えながら寮に戻る。
――バレたかな……でも大丈夫でしょ
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