表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

ここは日本の某県某市にある、冴ヶ原町。

私はこの町に住む女子高生です。名前は相原葵あいはらあおいといいます。


私は普段幼稚園からの幼なじみの二人と一緒にいます。


そしていつものように朝三人で登校していたときのことです。


(バキッ)


(グシャッ)


(チーーン)


『ノォォォォォ!!』


『か、カッチャン!!』


……橋の下からすごい声が聞こえてきました。


「い、今の声…何だろう…?」


「気になるわね…行ってみるわよ、タカ!!」


「え…あ、ちょっと待ってよサユリ!!」


幼なじみの二人は橋の下に向かって行きました。


「ち、ちょっと二人とも!」


私も二人を追いかけます。


「あ、危ないよサユリ。たぶんケンカだよ…?」


「あの叫び方は異常でしょ!?何かすごいことがあったのよ!!」


「あ、うん…僕はだいたい想像できるんだけどね…」


そういって、なぜか股間を押さえるタカ君。


何なのか私にはよくわかりませんが、タカ君にはわかるようです。


「さぁ~、何をやっているのか…!」


私たちは見つからないように、そっと覗いてみます。


「ぐぁぁ…」


「い、痛ぇ…」


「ば、バケモノか…」


十数人の不良が倒れていました。


そして、その真ん中に立っている一人の男がいました。


その人は言いました。


「お前ら……有り金全部出せ♪」


「な…何で俺らが…」


「う~ん…気分?」


「な、なんでテメェの気分で俺らが……!!」


(ガッ)


「いいから、出せ♪」


(ジャボ)


「がぼぼぼぼぼ…」


「か、カッチャン!」


その男は一人の不良の足首を掴み、頭から川に漬けました。


捕まれた不良はすごく苦しそうにもがいています。


「す、すごいわね…」


「は、早く逃げた方がいいんじゃない…?学校にも遅刻するし……」


「でもあの声、どこかで聞いたことがあるのよ…」


「え?サユリも?」


「サユリも、ってことは…アオイも?」


そう、私はどこかであの声を聞いたことがある。

後ろ姿しか見えないけれど、どこか懐かしい感じがする…


「ん?もう行かないと遅刻するな。転校初日で遅刻っていうのはさすがにヤバいし。」


(ポイッ)


「カッチャーーン!!」


「さて、行きますかぁ。」


そして男が掴んでいた不良を川に投げ捨て、カバンを持ってこっちを振り向いた時……


「…ん?」


「う、ウソ…」


私は確信した。


その男は私たちがよく知っている、でもここにいるはずのない人物……


「リュウ君…?」










「がぼぼぼぼぼ…」


あ~あ、ツイてねぇなぁ…


昔俺がいた町だって聞いて引っ越してきたは良いけど、早速変な奴らに絡まれるしよぉ……


あ、俺って記憶喪失なんだよ。


三年前より以前の記憶が全く無くなってんの。聞いた話じゃ飛行機の墜落事故に巻き込まれたらしいな。気づいたら集中治療室で寝かされたってわけ。で、その時家族はみんな死んだとか。


あ、そろそれ時間かな?


時計を見ると時刻は午前8時10分。


「ん?もう行かないと遅刻するな。転校初日で遅刻っていうのはさすがにヤバいし。」


とりあえずこの粗大ゴミは川に流してっと…


(ポイッ)


環境に悪い?一応微生物とかに分解されるんじゃね?大丈夫だろ。


「さて、行きますかぁ。」


カバン持って学校に行こうと振り向くと……


「……ん?」


「う、ウソ……」


なんか見られてた。


『う、ウソ……』と言われましてもねぇ…


男一人に女が二人。一瞬さっきのゴミ共の仲間かと思ったけど、見るからに違うな。ヤンキーじゃないし。


「リュウ君…?」


リュウ君?確かに俺の名前は佐伯龍治さえきりゅうじだけど……そんな風に呼ばれたことはないな。


まぁここは普通に対応するか。


「アンタら、誰?」


……うわっ、なんか一人すげぇ悲しそうな顔したぞ。


そんな顔されても、知らねーもんは知らねーし。


ん?もしかしてアレか?昔の友達とかか?


「なぁ、アンタら…」


(ダッ)


「ち、ちょっと待ちなさい!アオイ!!」


「待ってよ、アオイ!」


……逃げやがった。アイツらの人違いだったのか?


「う~ん…」


まぁ気にしてもしょうがないな。とりあえず学校に行くか。


そういえばアイツらの俺の転校先の高校と同じ方向に行ったよな……


同じ高校だったり…?


もしそうなら昔の俺の話とか聞きてぇし、都合いいけどなぁ……


まぁそんなうまい話はねぇか。


……って、もうこんな時間か!急がないと遅刻じゃん!!


とりあえず急いで学校行くか!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ