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\-\ Verweigerung /-/

「そ、なん、で……ぁぁあ、ぁぁ……!!」

突然、ヨヅキが奇声を上げだした。

顔を何度もかきむしり、急激に大量の汗を垂れ流し、目が焦点からずれている。

「ヨヅキ……お前が、メルナを」

「違う!!僕じゃないッ!!僕はやってないぃッ!!僕は殺してないぃぃいッ!!」

エルルさんが言いかけたが、それに食いつくように、ヨヅキは大声ですがるように否定する。完全に狂気に陥ったその姿は、どうしようもなく見ていて苦しい。

言葉を遮られたエルルさんは、それ以上何も言わずにいるが、代わりにメルナが前に出た。

「ううん、間違ってない。ヨヅキがわたしを殺したんだよ?覚えてないの?それとも、思い出したくないの?もしかして、また嘘で逃げようとしてるの?」

本人は悪意など微塵もなく語りかけているのだろうが、ヨヅキにはひとつひとつの言葉が刃となって突き刺さってしまっている。

一層顔が歪み、そもそもの幼く思慮深そうな知的な顔はもうそこにいない。あるのは、ただの嘘のかたまりひとつだけだ。

「違う……!!ぼ、僕じゃ…ぁ…僕じゃない……!!!それは僕なんかじゃないッ!!絶対に、アレは……僕は……僕の、僕の意思じゃないんだよぉ……!!!」

震えに震えきり、最早意味をなさない言葉が半分を成している。人はこういうとき大体、十中八九くらいは嘘をついているのだ。

メルナは、ヨヅキの意味なき言葉の羅列に困惑し、困ったように笑いかけて言う。

「別に、怒ってるんじゃないからね!?恨んでないし、ヨヅキのこと嫌いになったんじゃないの。だって、私がまだここに残っているのは、ヨヅキともう一度だけ話したかったからなんだし。だからね、全部、教えてほしいの。嘘なんだとしてもいいから、ヨヅキが見た全部、教えて」

「いや、でも……」

「別に急かしてるんじゃないし、強要してるんでもないの。この人たちだって、力ずくのためにここにいる訳じゃないんだから、ね?」

ヨヅキの落ち着きが、気付けば戻っていってる。

優しく語りかける幽霊の彼女の声を聞けば、まして幼馴染みの声とあらばなおさら、心は平常を思い出せるだろう。

「そしたら……全部話したら、メルナは……どう、なるの?」

ぽつり、ぽつりと小さく声が紡がれた。

誰もが最も聞きたかったことだ、場がしん、と静まり返る。

その答えが、はにかむメルナから引き出された。

「そうしたら、好きなだけお話しして、好きなだけ笑ったら、あの場所にいきたいの。幻のお花畑!あそこで摘めなかったお花を積んで、それから、それから……」

言葉がつまり、メルナが顔を伏せる。

うつむけられたその顔は、暗くてよく見えない。

ただ一度、くずんという鼻をすすった音がして、

「おんなじところで、みんなとお別れしたいな……!」

上がったその顔の、笑顔で言いきった。

それを聞くや否や。

「嘘じゃない、本当のことだ。間違いなく、絶対に」

重たい前置きを置き、その過去のはなしは始まった。

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