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紡がれる剣の物語

上段から一撃、横に跳んで回避。

そこから刀を腰に添えてぐっ、と地を踏みつけ、旋回斬り。

「せぇらっ!」

鋭いその刃がヨルオルに迫る。がやはり剣は戻ってきた。

「ヒュッ!」

鋼の撃ち合う音と共に、衝撃を喰らいつつ弾かれる。

刀の刄を正面から受けられた。またか。

この防御、今に始まったことでもないから何度も何度も刀は正面から打たれている。

ここまで正面から力を加えた。きっと刃こぼれしているはず。

下がりつつ距離を保ちながら、刃をちらりと見る。

やはり、さっきの撃ち合いのせいか刀の半ばあたりにかなり酷い刃こぼれがあった。

刀と剣ではやはり、求めるものが違う。

剣は撲殺に近い。死体はだいたいボコボコかつ抉られている。

対して刀は真っ当な斬殺。刄に頑丈さこそないが、死体は綺麗かつあっけない。で血の量が異常。

まったく相対的な双方をぶつければどうなるかなど明白。

まあ普通に刀が負けるわな。

いくらこれが神の一部から出来ているとはいえ、正面から鉄の鈍器にぶつけたらそりゃ刃こぼれする。

ほら、こんなにも無惨な刃こぼれが―――――

あれ?

刃こぼれ何処行った?

さっきまでまざまざと見せつけられていた刃こぼれが、突然無くなっていた。

刃こぼれがあったはずの部分、むしろ他の部分より輝いて見える。

は?何、何で?

よくわからないが取り敢えずこれで戦闘は続けられる。

一先ず感謝して剣に向かう。

お互い息を整え、再び地を蹴る。

走り、地を踏み込み、加速し、走り。

そして一層強く地を踏み込んで、大きく跳んだ。

一気に間合いが詰まる。

そして、ここ!

「でらあああああ!!」

跳躍からの一閃。

迸る刀の光が、直線を描いて流れ星のようになる。

しかし。

当然のように回避され、着地を狙った低位置からの斬撃が飛んでくる。

「さあっ!」

まずい!避けきれない!

失敗した。このまま行けばふくらはぎあたりからチョンパだ。

まるで野球のフルスイングのよう、こんなのに斬られたらひとたまりもなさそう。

まずい。刻一刻と迫る足チョンパ。

ああ、終わりかもしれない。

剣が迫り、もうどうしようもないと思った刹那。

一つ、賭け策を思い付いた。

その策なら……いや、しかし……

いや!しかし!やるしかなさそうなのだ!

刀を胸の前に持ってくる。

迫る剣は速い。が、スローっぽく感じるのは俺だけだろうか?

剣は確かに速い。しかし、刀を重力に載せて落とすぐらいの時間はあった。

刀を地に腹向けながら、迫った剣に向かって刀の手を離し、そのまま落下させた。

刀と剣、ぶつかるのはすぐだった。

甲高い金属音を立てて、刀がぶつかる。

そして一つ。

この刀、使用者にはとてつもなく補正がついて軽くなり、振り回しやすくなっている。

それが、それ以外の存在が触るとこの刀……

補正が効かない状態だと、軽く重さは純金を越える。

ずぅん。

衝撃の音と、ズサッという床のなる音とがして。

俺の刀が、ヨルオルと剣を地面にめり込ませていた。

えーーーーー……?

こんな重かったんか、これ……

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