15/27
僕の小さな大冒険 15話
運がいいのか悪いのか、その商船のオーナー夫妻の養子に迎えられて大人になった。
学校にも行った。
船長のお陰で僕は成績優秀だった。
社交界にもデビューした。
船長のお陰で恥をかかずにこなせたよ。
養父母は、本当に僕を大切にしてくれた。
家庭の暖かさを知る事が出来た。
恋愛もした。
養父の後を継いで仕事にも就いた。
結婚もした。
子供も生まれた。
フックと名付けた。
敬愛する船長の名だ。
幸せと呼んでいい生活が僕を包んでいた。
しかし、心の奥には船長への想いとピーターパンへの思いが渦巻いていた。
正直、満たされた毎日の中で忘れていたのも事実だ。
そのまま忘れたまま人生を終えられたらどんなに良かっただろう。
運命は、それを許してくれなかったけれど。




