発覚
思い出したかのように連続投稿します。
(いや、嘘でしょ、なんで、取り敢えず、適当なことを言って、いや、誤魔化せるか、でも、いや、いけるか?)
焦りに焦りながらも、ギリギリで平静を装い、答える。
「え?使えるわけないじゃ〜ん。漫画じゃあるまいし〜」
「私、見たんだよね。武本君、教科書抑えてなかった。」
見られてた!?いや、そんなことで気づくはずがない。
「たまたまじゃない?俺窓際じゃないし、風が届いてなかったのかも...」
「武本君の隣の子はめくれてたよ?」
「そもそも超能力ってなに?使えるならテレビとかに出るよ、俺なら」
なんかもうぐちゃぐちゃになってきたな、思考も応答も。
でもそんなことで普通は思わないだろ、超能力者なんて、思うわけがない。そんなこと...
(遠藤さんが、超能力者でも無い限り...)
「正解だよ♪武本君」
(えっ、可愛い...じゃなくて!)
俺は咄嗟に自分の口を塞ぐ。
(口に出ていたのか?嘘だろ?)
「大丈夫だよ、キミはなんにも喋ってない」
(なんで会話が成立しているんだ?口を塞いでいるのに?なんでだ?まさか、遠藤さんも...)
「だから正解だって。私も超能力者だよ、武本君♪」
(...思考が、読める、タイプですか?)
俺は口に出さずに問いかける。
「そう。色々聞きたいことがあるだろうと思うけど、今は時間がないから、後で話そうよ。また連絡するね」
(あ...はい...お疲れ様です?)
「フフッ、お疲れ様♪」
彼女が教室を出ると同時に、チャイムが鳴った。