佐藤美桜の寂寥
『白糸の滝すごかったよ』
桜ちゃんからメッセージが届いていた。動画付きみたいだ。
動画の再生ボタンを押すと、綺麗に流れる滝が映し出された。
桜ちゃんが移動しながら、撮ってくれているのが分かる。
動画を見ていると、終わり間際に何か喋っていることに気付く。少し巻き戻してもう一度聞いてみた。
『寂しいだろうけど明日帰るからねー。お土産楽しみにしてて』
それを聞いた私は思わず笑みがこぼれる。
自然教室じゃなかったら、GW中は桜ちゃんが家に泊まっていたんだよね。そう思うと桜ちゃんがいないのはちょっと寂しい。
「滝すごいね! 私もそこ行ってみたいなぁ。楽しかった?」
桜ちゃんに返事を返した私は部活に向かった。
部活から帰宅してお風呂に入ったあと、携帯を確認すると桜ちゃんからの返信があった。
『実際に見るともっとすごいよ。意外と楽しかった。これからご飯だからまた連絡するね』
桜ちゃんはこれからご飯らしい。
昨日の電話では懐石料理って言ってたっけ。写真お願いしとけば良かったな。
「私もこれからご飯だよ。連絡待ってるね」
今日も電話したいけど、私から言ったら寂しがり屋だなぁと言われそうな気がする。
別に言われてもいいんだけど、桜ちゃんも少しぐらい寂しがってほしいなぁって思ったりする。
たまに不意打ちで素直に言ってくれる時があるけど、ほとんどそんなこと言わないからなぁ。
「あーあ。早く明日にならないかなぁ」
帰りに直接、お土産を届けに来てくれるらしい。
荷物が多いから泊まるのはやめとくって言われたけど、少しの時間でも会えると思うと嬉しい。
帰ってきたらハグしちゃおっと。多分、嫌がられるだろうけど。
「お揃いのお土産楽しみだなあ」
どんな物を買ってきてくれるんだろう。
「・・・でも、やっぱり桜ちゃんいないの寂しいな」
桜ちゃん、早く帰ってきてー!!!




