今度は
「えっ!?外にはまだ我が方が戦っているのでありますぞ。」
「私は……。」
出撃を指示してはいない。
「奴らが勝手にやった事。」
「確かにそうでありますが……。」
「敵は高天神の失態を取り戻すべく躍起になっている。その先頭に勝頼が立っていると言う事は、捨て身になっている証拠。これをわからず突っ込んでいったのは奴の失態。仮に勝つ事が出来たとしても被害は甚大なものとなる。今我らが為すべきは……。」
如何にして殿に兵糧を届けるか。
「勝頼が動いたとなると、それだけ城の東側が薄くなった証拠。加えて兵が分散した事を意味する。この事を殿に伝える事が出来れば……。」
局面を打開する事が可能となる。
「しかし問題は……。」
高天神に向け出発させた小荷駄や船が戻って来ない事。
そこへ……。
「申し上げます。武田の船が!」
「……またか。どうせまた西へ向かうのであろう。今は殿への連絡に専念する。」
と船から目を逸らしていた所……。
「申し上げます。敵の船が!」
「えっ!?」
岡部元信「吉美での働きばかりでなく、横須賀の船数の把握もしていただきありがとうございます。」
小浜景隆「当然の事をしたまで。」
岡部元信「これも殿から?」
小浜景隆「いや。」
岡部元信「お見事であります。それでですか?」
小浜景隆「如何されましたか?」
岡部元信「いや喜兵衛にしては指示が出るのが遅かったのは……。」
小浜景隆「と言われますと?」
岡部元信「当初喜兵衛は殿が浜海道を通り横須賀に恣意行為を働く予定であったとか。実際、その準備を殿がされていました。そこに小浜殿からの報告を伝えた所
『少しお待ちください。』
と喜兵衛が言って来てな。そこで急遽作戦が変更になった。」
陸から武田勝頼。海から岡部元信と小浜景隆が横須賀城を挟み撃ちにする。
岡部元信「ただこれに付いても即決では無かった。何故なら……。」
武田が持っている武器兵糧に不安があったから。
岡部元信「小浜様が吉美から持って来た物資兵糧を報告した所
『これだけあるのでしたら。』
と。」
小浜景隆「横須賀にある物資を此度の遠征に活用しようと考えていた?」
岡部元信「そう考えて間違い無いかと。それだけ武田家の財政は逼迫しているかも知れません。」
小浜景隆「もし吉美から何も持って帰らなかったら?」
岡部元信「今も敵船の拿捕を指示されていたのでは無いかと。」
小浜景隆「あんな面倒臭い。自分の身も危険に晒されるような真似は……。」
岡部元信「私も同じ意見。したくはありません。ですので……。」
一気に攻略しますよ。




