21話 壊れないために
”・・・・・・・・・・”
アージュたちの
黒衣の魔女戦を
ルストの配信で
見ていたリスナーたち
真っ先に
出て来た言葉が
”・・・また
・・・無許可配信じゃ
・・・ねえだろうな?”
さすがに
これ以上は
BANされますので!!
ルスト「ちゃんと
許可はとってあります!
アージュさんに
ちゃんと!!」
どうやら
アージュたちの強さよりも
道徳の方が
リスナーたちには
上回ったようだ
ゲルター「(・・・いつの間にか
・・・この配信の民度が
・・・高くなってるな)」
”それにしても
・・・新エンドコンテンツを
・・・初日撃破
・・・しかも
・・・二回目の戦いで!?
”いや これ!
最速クリアだろ!?
”さすがに
それはないよ?
この日のために
有給とった
(あるいは働いていない)
トッププレイヤーが
朝に討伐報告出してる”
”・・・あ、そっか
アージュたちのボス戦
夜だったな”
”・・・でも
・・・ユナハってやつの
・・・攻撃力の異常さよ
”あれなら
ヒーラー二段構えでも
成立するよな”
”・・・テンプレじゃない”
”・・・そのヒーラーの
・・・異常な守りがな
”・・・守りに
・・・敏感過ぎないか?
”・・・どうして
・・・あそこまで
・・・守れる?
”・・・それが完璧な
・・・武器になったな”
ゲルター「何を見てるんだ?」
”あ?”
ゲルター「それらを
可能にしたのが
クシャってプレイヤーの
バランサーとしての力だ
ゲルター「判断力
状況把握
調整
バランス
サポートをした上での
攻撃参加
”そして
テンプレから
大きく外れた発想”
ゲルター「普通するか?
攻撃で仲間を
ふっ飛ばして回避させる
そんな常識離れが異常な発想をよ?」
”・・・た
・・・たしかに”
ゲルター「・・・あれは
”創造のバランサー”
”・・・・・”
ゲルター「クシャだけで
どれだけの役割をしたと思ってる?
あいつが居なかったら
この戦法は成立しなかった
クシャこそが
この黒衣の魔女戦での
MVPだよ
ゲルター「本当にさあ
仲間を活かした
サポート戦術で
競ってみてえなぁ
ゲルター「(・・・にしても
アージュほどのプレイヤーが
仲間に頼り過ぎじゃないか?)
現実 レーネの家
お兄ちゃんらしく
なくな~い?
レーネ「え?」
ミア「かなり
私頼りの戦術だったからさ
人を そんなに頼るの
お兄ちゃんらしくないな~って
素直に思ったの」
レーネ「そうだな」
ミア「紡ぐノートでも
現実でも
お兄ちゃん
背負い続けて来たでしょ?
なのに
それを根底から変えた」
レーネ「・・・」
ミア「お兄ちゃんに
何があったの?」
レーネ「相変わらず
するどいなミア?
少し
考えただけだよ?
背負い続ける事の
危険性をね?
ミア「・・・背負い・・続ける」
レーネ「ミアだって
なんとなく
わかるだろ?
6歳の頃から
寂しいのも我慢して
家のことをやってくれた
その心の限界は
壊れる時が異常な物だ
レーネ「私が紡ぐノートで
そうなったみたいにな」
ミア「・・・あ」
回想
アージュ「・・・私に
・・・穏やかな心は
・・・要らない
回想 終了
ミア「・・・」
レーネ「だから
経験を糧にしただけだよ?
レーネ「背負い続けると
大きく壊れる
ならば
誰かを頼ればいい
私にとって
一番 頼れる相手が
ミアだからね?
ミア「・・・」
レーネ「経験を糧にしただけだよ?」
ミア「・・・」
ミア「・・・・・ねえ?
・・・・・私は
・・・ユナハよりも
・・・頼れるの?
レーネ「・・・」
ミア「・・・お兄ちゃん?」
レーネ「・・・ちょっと
・・・言葉を選ぶ
・・・時間をくれないか?
ミア「・・・え?」
レーネ「ここで
言葉を間違えたら
ユナハを否定しそうで怖いし
ミアを
不機嫌にしそうで怖いし」
ミア「・・・」
レーネ「・・・どれが
・・・正解なんだろう」
ミア「・・・
フフフ~♪
レーネ「どうした?」
ミア「本当
お兄ちゃんって
優しくて
誠実で
素直だね~
ミア「そっしてえ~
おっもしろ~い♪
・・・なぜ
・・・なんだ?
ユナハの家
ユナハ「・・・
・・・祝勝会?
シャル「紡ぐノート!
エンドボス初日撃破!!
しかも初!!
おめでと~う!
ユナハ!
そして私!!
シャル「さあ
ユナハも飲め!?」
ユナハ「・・・お酒は」
ジュースに
決まってるじゃん!?
ユナハ「・・・ですよね~」
恐ろしいくらいの
上機嫌なシャル
ユナハ「・・・なんか
・・・お母さんが
・・・うかれ過ぎて
ユナハ「・・・私が
・・・うかれることを
・・・忘れちゃった
・・・そして
翌日 紡ぐノート
黒衣の魔女 周回
アージュ「・・・」
ユナハ「・・・」
クシャ「・・・」
さあ!
どんどん
まわすわよ!?
ユナハ「・・・
・・・お母さん?
ユナハ「・・・もう
・・・やめない?
シャル「ええええ!
ダメなのおおお;;?」
アージュ「気持ちは
わかりますが
もう夜も遅くなってきましたし」
ユナハ「・・・お母さん
・・・朝のゴミ出しなど
・・・あるでしょ?」
クシャ「・・・それに
・・・この戦法
私が一番
疲れるんだよおおおおお!!
シャル「もっと
戦いた~い;;!」
アージュ「・・・シャル?
・・・いい大人なんだから?
シャル「・・・はっ!!」
アージュ「・・・
ちゃんとしようね?
シャル「・・・」
シャル「・・・人生の
・・・しかも
・・・けっこう
・・・後輩に
諭されてるうううう;;!!
ユナハ「・・・お母さん?
・・・台所から
・・・焦げ臭い何かが
シャル「あ!
カレーを
煮詰めてたの
忘れてたああああ;;!
アージュ「・・・」
ユナハ「・・・」
クシャ「・・・」
アージュ「・・・まあ
・・・たまには
・・・いいんじゃないですか?
クシャ「・・・アージュ?
・・・本当に?
アージュ「完璧に生きようとすると
どこかで限界が出ますからね
・・・でも
・・・本当に
・・・たまにですよ?




