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なぜ君は?  作者: ausunoto
17/30

17話 笑顔をくれてありがとう




       私は学校のクラスメイトに


       指定されたコインロッカーの


       荷物を取って来てほしいと頼まれた



       言われたままに


       その通りにしただけだったが









レーネ「・・・







        そのコインロッカーには


        赤子が閉じ込められていた







レーネ「・・・











         ・・・どういうことだ












その

クラスメイトの

置手紙には







レーネ「・・・











           お前なら育てられるだろw?


           面倒見 良いもんなw?














レーネ「・・・」









   

         後に聞いた話


         そのクラスメイトが


         関係を持った女性の間に


         産まれた子供だった










レーネ「・・・











         ・・・人の命を

 

         ・・・なんだと思って!!














両親に相談したが

””捨てて来い”と言って


無慈悲な言葉しかでない



施設に預けると言う

選択もあったのだろうが


この時の私には

そういう存在を知らなかった




両親には

この赤子との養子縁組だけ

お願いした



そして

私が育てることにした




理由は











           命が人の勝手で


           軽く扱われるのが


           ゆるせなかった










ちょうど

働ける年齢の私は


高校に行くのもやめて

働きだした



もちろん

両親には猛反対されたが



”捨てて来い”



そう言う両親を

もはや見限り


言葉に耳を貸さなかった






レーネ「・・・










          ・・・生活と言うのが


          ・・・こんなにも辛いのか








どんなに働いても

バイト代では暮らしは厳しい


国や自治体

貧困を支援してくれる団体も


頼れるところは

ぜんぶ頼ったが



それでも

地獄のような生活だった





楽しみはない


苦しみだけ


気を紛らすのは





”今の感情を

ノートに記すだけ”




こんな生活を

5年続けた




私は

この赤子を

ミアと名付けた





この子は

よく笑って

良い子に育ってくれた



もっと

おいしいものを

食べたいだろうに


もっと

ご飯を食べたいだろうに


きれいな服を

着たいだろうに



何も文句を言わず


気遣わせてしまったのか

母の事など聞いてこない



察するに

私を父ではないと

気づいているのだろう




私はミアに


”お兄ちゃん”と

呼ばれている



まあ

”お父さん”と呼ばれる

年齢には思えなかったからだろうか?






意識が朦朧とする中


コンビニのバイトの

レジをしていたら






「・・・」



「・・・・おい

 ・・・・これ










           ・・・お前が


           ・・・書いたノートか?












気を紛らすために

今の感情を

記したノート





レーネ「・・・そうですが」




シェリと言う

その女性は

私に驚くことを言った







シェリ「・・・このノートに

    ・・・記したこと











          ・・・小説にしていいか?











レーネ「・・・









 


           ・・・え?













リアリティ


独自性


ドラマ



それが

現実に行われてたこと


そこを

非常に買われて

その申し出を受け入れた



正直

売れたら少しくらいは

生活費にあてられる



その程度の

ささやかな願いだったのだが










          シェリは


          その小説で


          名誉ある賞を


          とってしまった











その1年後


シェリの自宅


レーネ「・・・こんなに

    ・・・もらっても

    ・・・いいのでしょうか?」






         500万部以上売れた


         その お金の半分を


         いただくことになる







シェリ「むしろ

    僕の方が感謝したい


    君のノートがなかったら

    こんなことには

    ならなかった


    君も

    赤裸々に書かれるの

    嫌だったろうに」



レーネ「・・・







         ・・・そんなこと


         ・・・言ってる状態では


         ・・・なかったので








レーネ「・・・少しでも

    ・・・生活費になれば

    ・・・そう思ってたので」





ミア「すごいよ!

   お兄ちゃん!!

   自分で!!!











           運命を変えたね!?











レーネ「・・・












          ・・・運が


          ・・・良かっただけだよ?












シェリ「それは違う」



レーネ「・・・え?」



シェリ「君の

    そのノートに記された

    想いには

    文才を感じた

    レーネ?










          脚本家にならないか?











レーネ「・・・え?」



シェリ「わからない技術面は

    僕が指導する

    君には

    独自の視点と

    生の感情がある









            なにより


            ”テンプレに囚われない”












レーネ「・・・」


シェリ「僕と一緒に













           仕事をしてほしい










レーネ「・・・」








こうして私は

仕事を手に入れ


ミアの

小学校の学費も

難なく払えた




ミアが

おいしいご飯を

食べられるようになっている


お腹いっぱい

食べさせてあげられてる



きれいな服を

買ってあげられる



バイトを

全部やめたことで



ミアと

遊んであげられる





ミアが










        いつも


        うれしそうに笑って


        はしゃいでくれている












レーネ「・・・











          ・・・この幸せを


          ・・・壊したくない












また

あの時の

クラスメイトみたいに











         ・・・壊しに来る奴が


         ・・・現れるかもしれない











レーネ「・・・それを防ぐために













          人間性が


          悪い奴らを研究する













レーネ「・・・そのためには












           ネットゲームが


           てっとりばやくて


           安全だった












レーネ「・・・もう

    ・・・壊させはしない












          ・・・ミアの


          ・・・この笑顔も



          ・・・今の幸せも















MMO 紡ぐノート


ユナハ「・・・」


シャル「・・・」


クシャ「・・・」





アージュ「そうして私は

     クソ野郎の心理を研究するために

     このネットゲームを始めた










          二度と


          奪われたくないから









アージュ「・・・ミアに













          ・・・笑ってて


          ・・・欲しいから














ユナハ「・・・」


シャル「・・・」


クシャ「・・・・・」





アージュ「それに

     あの

     人の命を簡単に捨てた

     クソ野郎が








 

           ・・・いつか


           ・・・接触してくるかも


           ・・・しれない













アージュ「そのためには!!











           ミアを守れる


           力が欲しいんだ!!












アージュ「そのために私は!!」




アージュ「・・・」


アージュ「・・・・・・











              ・・・え 













シャル「・・・










           シャルに


           抱きしめられた









アージュ「・・・シャル?」


シャル「・・・」


シャル「・・・・・よく










 

          ・・・頑張ったわね?











シャル「・・・そんな

    ・・・幼い歳で









         ・・・やりたいことも



         ・・・将来の夢も


         ・・・あったでしょうに












アージュ「・・・」


シャル「・・・・・









          ・・・よく


          ・・・頑張ったわね?














シャル「私だって

    旦那と協力して

    ユナハを育ててるのよ?








          ・・・15歳の年齢で


          ・・・よく決断して


          ・・・ミアの命を


          ・・・守ったわね?












シャル「・・・だから

    ・・・アージュは










           誰よりも強いのよ?










アージュ「・・・」





ユナハ「・・・










           ・・・アージュさん











ユナハ「・・・私には

    ・・・命を育てるって

    ・・・想像もできないけど









           ・・・アージュさんが


           ・・・ひどい目に


           ・・・あわされたのは


           ・・・理解できる








ユナハ「・・・そして










            素晴らしい大人だと


            理解できる!!










ユナハ「アージュさんは!!









         

            クソ野郎なんかじゃない!!










アージュ「・・・ユナハ」



ユナハ「・・・やっぱり

    ・・・私は









          アージュさんのような


          強い人間になりたい!!












ユナハ「私の!!











          憧れにさせてください!!










ユナハ「そして!!










          ミアと出逢わせてくれて


          ミアの命を救ってくれて


          ありがとう!!













アージュ「・・・」




クシャ「・・・











         ・・・お兄ちゃん?













アージュ「・・・ミア」



クシャ「・・・」


クシャ「・・・私を










          ・・・産んでくれて


          ・・・ありがとう












アージュ「・・・












            ・・・ミア













ミア「・・・お兄ちゃんが

   ・・・居なかったら











         ・・・私は


         ・・・コインロッカーで


         ・・・死んでた













ミア「おいしいご飯を

   食べさせてくれてありがとう!!」




アージュ「・・・」




ミア「お腹いっぱい

   食べさせてくれてありがとう!!」




アージュ「・・・」




ミア「きれいな服を

   着させてくれてありがとう!!」




アージュ「・・・」




ミア「命を救ってくれて

   ありがとう!!」




アージュ「・・・」




ミア「・・・私の










        ・・・お兄ちゃんに


        ・・・なってくれて











アージュ「・・・」



ミア「・・・










          ありがとうね!


          お兄ちゃん!♪













レーネ「・・・」


レーネ「・・・・・・」



レーネ「・・・そうやって

    ・・・ミアは









           ・・・いつも私に


           ・・・笑顔をくれたな










レーネ「・・・だから

    ・・・お兄ちゃんは

    ・・・頑張ることができたんだ」





ミア「・・・お兄ちゃん」



レーネ「・・・ミア?

    ・・・いつも私に











         ・・・笑顔をくれて


         ・・・ありがとう














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