7話
ジョブのレベルアップから新しく得たスキルの効果もあって毎日楽しく薬作りを行なっていた。
薬効成分がどんな風に変化するのか、どう下処理をすればより良い薬品が作れる様になるのか。
本当に色々とレシピと違った風に行なったりなど試して行なうからこそ毎回違う発見があって楽しかった。
薬品を作っては納品して手に入ったお金で素材を購入して薬作りを行ない、また薬品を納品しては素材を購入して薬作り。
毎日同じ繰り返しだが貯まったお金を使って新しい薬のレシピを購入することで今のランクで作れる薬の半分近くは作れる様にはなった。
そんな生活を続けて1ヶ月ほどが経った頃にようやく俺は薬師ギルドのランクがEランクにそして本当にようやくレベルが10レベルまで上がった。
「1ヶ月でようやく10レベルだよ。本当に長かったぁ〜!」
10レベルまで1ヶ月。ここから更に25レベルまで上げるのに一体どれだけの時間が掛かるのか、1年、2年と掛かるのだろうか。
まあそれでも薬作りは楽しいし、いつの間にか時間が経って1年なんてあっという間に過ぎるかもしれないけど。
この1ヶ月も長くも感じるけど短かった気もするし。
「これ以上レベルを上げるには教会に行かないといけないな。」
レベルは10、20、30、40、50、60、70、80、90毎にレベルが上がらなくなる。
レベルを上げられる様になるには創造神からの試練を達成しないとレベル上限が解放されない。
更にここに25、50、75、100までレベルが上がったら、新しいジョブを得られる様になる試練をこれまた創造神から受けて達成することで新たなジョブが手に入る。
新しくジョブを得られる様になるにはあと3つの試練を創造神から受けないといけないが今はレベル上限の解放だ。
早朝から俺は教会に来ていた。
シスターが教会の箒で掃除している姿が見える。
「おはようございます。本日はどうされましたか?」
「おはようございます、シスター。レベル上限になったで試練を受けに来ました。」
「そうですか。それでは創造神様の像ですね。あちらの石像が創造神様です。」
「そうなんですね。ありがとうございます。」
創造神の石像は教会の中でも一際大きな石像が創造神の石像の様だ。
見間違いないくらいに特徴的な石像の元にシスターにお礼を言ってから移動した。
俺は創造神の像の前まで移動すると膝を突いて祈りを捧げる。10レベルになったからレベル上限の解放の試練を受けたいと。
『汝に与える試練。Fランクの魔石100、10種類の薬を100作り我に捧げよ。それが試練なり。』
Fランクの魔石100個、10種類の薬品を100個作って捧げることの様だ。
薬品の方は俺が自分で作らないといけない様だが魔石の方は購入した物でも構わないと言うのは聞いたことがある。
とりあえず魔石の方はモンスターを倒して集めるんじゃなくて購入して集めよう。
魔石の購入には冒険者ギルドに行けば購入可能だろうけど、集めないといけない魔石がFランクの魔石なら道具屋や魔道具屋でも購入は可能だ。
それと俺は薬神の石像の前にも移動する。
前回の試練を受けてからもう流石に10000本の薬を作ったはずだろうから。
薬神の石像の前で祈りを捧げる。試練を受けて薬師のジョブのレベルを上げたいと。
『汝に与える試練。高品質の10種類の薬を我に捧げよ。それが試練なり。』
今回の薬神の試練は厄介な試練だ。
俺だと薬の品質を見抜くことは難しい。
この試練を達成するにはレイナさんの力が必要になるだろう。レイナさんは正確に薬品の品質を見抜く目を持っているし。
これで教会での用事は終わった。
俺はシスターに挨拶をしてから教会を後にした。
次に向かうのはFランク魔石の購入の為に魔道具屋に向かおう。ついでにどんな魔道具があるのかを見ておきたい。
そのまま魔道具屋に向かって中に入る。
「いらっしゃい。好きに見ていっていいよ。」
店員か、店長かは分からないが好きに見ていっていいそうなので好きに店内を見ることにした。
ぱーっと見ているだけでも最低でも銀貨10枚もする魔道具もあるが、金貨以上のかなり高い金額の魔道具は透明なガラスケースの中に入っていた。
電気家電の様な魔道具が多いが魔道具の中で魔石で動く物よりも魔力を使う物もある様だ。
とりあえず今必要なのは魔道具ではないけど、これは良いと思った魔道具の1つを購入しようと思った。
魔石を使うことで水を生成する水筒の様な魔道具を手に取ってカウンターに移動した。
「はいはい。それを買うんだね。」
「それとFランクの魔石100個とこの魔道具を動かすのに必要な魔石をお願いします。」
「試練用の魔石ね。すぐに用意するから待っていてね。」
待っていると大きな袋に魔石が入っているのだろう大袋を持って店員の人が戻ってきた。
「この袋の中に魔石が入っているよ。袋ごと買うのなら袋代もかかるよ。」
「袋は収納袋があるので問題ないです。」
水生成の魔道具と魔道具を動かすのに必要な魔道具、試練用のFランク魔石100個を購入した。
購入した物は全て収納袋の中に入れてしまい魔道具屋を後にした。
まだ時間的には早い10時にもなっていないので薬師ギルドで1日分の調合室を借りようと思いながら薬師ギルドに向かった。
「おはようございます、レイナさん。」
「ノザキさん、おはようございます。それでどうかしましたか?」
レイナさんには頼まないといけないことがあるから、それを頼むことにした。
「朝に教会に行ったんですけど、その時の試練で高品質の薬品を用意しないと行けなくなって。レイナさんに薬品の品質を見て貰えたらと思って。どうですか?」
「試練を受けるのね。分かったわ。納品の時に確認したあげる。その時に高品質の薬は分けて置くわね。」
良かった。レイナさんが受けてくれて。もし受けてくれなかったら、かなり難しい難易度の高い試練になっていたはずだ。
「お願いします。それで調合室を借りたいんで1日分でお願いします。」
「鍵の用意をするわ。」
レイナさんが調合室の鍵の用意をしている間に俺の方も調合室を借りる為のお金の用意をしておいた。
お金を払ってレイナさんから調合室の部屋の鍵を受け取った俺は薬作りに必要な素材を購入してから調合室に入った。




